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156ミラージュさん(作曲家・プログラマ)
Sun Nov 21 03:27:18 JST 2004
こんにちは。
送料の件感謝いたします。
ユニバーサルプレーヤーですが、TEACは選択肢に入ってませんでした。
なんにせよ、まだαZEROの納期まで少し間があるようなので、
試聴出来る所を探してもういちどプランを練り直そうと思います。
155カワニシヒロブミさん(Webマスター)
Sat Nov 20 21:14:33 JST 2004
ご予約ありがとうございます。
ミラージュ様 この度はαZEROご予約ありがとうございます。αZEROの画像を
ホームページにアップしてあります。小さくてわかり難いですが、見た目はほぼ
α1 MarkⅡと同じで背丈が2センチほど高く、電源のLEDは青色を使用しています。
また、ユニバーサルプレーヤーもMARANTZに決定されたようで。DENONの製品も
画像を見る限りかなり高級機でお値段も高そうですね。どんな音がするのか非常に
興味はあります。最近はエソテリック(TEAC)もかなりの高額のプレーヤーを発売
していますが、どんな音がするのか・・・・。ちなみにエソテリックはOPアンプ(IC)
をふんだんに使用しているようです。
また、TEACのDV-15という低価格のユニバーサルプレーヤーもディスクリート構成で
基盤を見る限りアナログ部分はマランツのDV-12S2とそっくりです。若干の違いは見ら
れますが、設計は同一人物と思われます。音質も割りと似ていてマランツのほうが若干
華やかでゴージャスな感じがし、TEACは渋めで素朴な音質です。操作性はどちらもパイ
オニアのOEMらしくほぼ同じです。
参考URL http://www.teac.co.jp/av/home_audio/dv15.html
それではαZEROが完成しお届けするまでしばらくお時間をいただきますが楽しみに
お待ちください。また送料はサービスとさせていただきます。
154ミラージュさん(作曲家・プログラマ)
Sat Nov 20 03:02:31 JST 2004
こんにちは。
今しがた、イシイラボさんのフォームからαZEROを注文しました。
注文してから送料の事がわからない事に気がつきましたが、着払いでしょうか?
それと色々検討した上で、お教え頂いたDV-12S2を買う事に決めました。
やっぱり、SACDの音が飛躍的に良くなるという評判に心が動きまして…
では、楽しみにしています。
153ミラージュさん(作曲家・プログラマ)
Thu Nov 18 06:08:02 JST 2004
カワニシヒロブミさん、ご教授ありがとうございます。
MARANTZ DV-12S2というのは、やはりかなり好評ですね。
一応これも気になってはいるので、候補にあげたいと思います。
DENONも回路はディスクリートとありますので、これについては問題ない様です。
最終的に年末の新製品が出揃ったらまたどこかで試聴して決定したいと思います。
あと2日ですね、楽しみにしています。
152カワニシヒロブミさん(Webマスター)
Wed Nov 17 22:42:10 JST 2004
ユニバーサルプレーヤー
ミラージュ様こんにちは。掲示板の書き込みありがとうございます。
αZEROも無事に開発が進みいよいよ発売です。当方も大変に楽しみです。
さて、ユニバーサルプレイヤーの件ですが、DENONは使用したことが無いのですが、
現在MARANTZのDV-12S2(シルバー)を使用しております。使用環境ですが
・プレイヤー MARANTZ DV-12S2
・プリアンプ WRプロトタイプ
・パワーアンプ WRP-α1(αZEROへのアップグレード済み)
・プロジェクター SANYO LP-Z2(BSデジタルはD端子、DVDはDVI接続)
・スピーカー TANNOY IRISシリーズ(フロント&リア)
となっております。MARANTZを購入する前はパイオニア DV-AX10を使用
していたのですが、低域の抜け、高域の分解能、全体的な開放感の悪さから長期使用
を断念しました。この悪さを改善するため色々と探した結果、DACのアナログ回路
がOPアンプではなくディスクリート構成の製品をリストアップしました。これらの
件は以前掲示板でも書き込みしてありますのでそちらをご覧ください。
肝心な音の件ですが、現在は購入して良かったと思っております。WRアンプとの
組み合わせで聴くとデジタル臭さを感じさせず、低域から高域までフラットに再現され
DVD-Videoでも音楽、セリフ、効果音ともに確りとした音を再生してくれます。
パイオニアの時にはSACDを聞いてもさほど良さを感じませんでした。むしろ癖のある
感じがしてソフトを新たに購入しようとは思いませんでしたが、MARANTZに変えて
からはSACDを好んで購入するようになりました。(Amazonでは結構安く買えます)
映像ですが、パイオニアと比べるのは酷かもしれませんが、違いは歴然。70インチほど
のスクリーンで映画を楽しんでいますが、色合いが自然で様々なジャンルの映像に適して
います。(映像回路はパイオニアのOEM)
欠点としては操作性。反応がいまいち遅い。どうしてもユニバーサルなのでしょうがな
いのでしょうが、せっかちな私にはちと遅い。CDを入れても再生までに専用機に比べ
て数秒はまたされます。これはどのメーカーでも同じでしょうか。それにリモコンに
照明が全く無いので部屋を暗くすると全く見えません。手元に懐中電灯が必要です。
それ以外は非常に満足しています。やはりディスクリート回路には最先端技術も敵わな
いのかもしれません。
151ミラージュさん(作曲家・プログラマ)
Wed Nov 17 06:31:07 JST 2004
こんにちは。
あと3日で予約開始ですね。開発も順調そうで何よりです。
ところでαZERO導入に伴い、ユニバーサルプレーヤーも新調しようと思ってます。
青レーザーディスクの動向が気になるので、今回はあまり高いものは買わず、
音質優先で画質はそれなり、音楽ジャンルは特に偏向はなし(でも管弦楽が
もっとも多いです)2~3年使えれば良いという機種を探してます。
とすると、やっぱりDENONが年末に出すと噂される新型の中級機種(5910という
型式らしいです)か上級機種(型番不明。A-11の後継らしいです)のどちらかに
しようかと思ってます。
もしDENON、あるいはMarantzのこのクラスのプレーヤーとWRアンプをつなげてる
方がいらっしゃれば、使用感とか相性などをお教えくださいませんか?
150加藤さん(会社員)
Mon Nov 15 21:49:50 JST 2004
ご無沙汰です。
長らく見るだけの毎日でしたが、久しぶりに書き込んでみようかと。
<プリ導入後>
導入以降結構な月日が流れました。3ヶ月ちょっとでしょうか。
もう一生プリを外すことはないでしょう!そしてHP上で川西先生、北条さんををはじめ
多くの方が導入の声を高らかに謳っておられた気持ちが本当に良く分かります。
WRパワー単体をプリメイン代わりに使用されている皆様に断言いたします。
「プリ導入は混沌としたアンプ選びの世界にピリオドを打つソースとなることでしょう。」
音楽ジャンルに関係なく、すべての音という音が「中立」の方向に一斉に動きます。
北条さんらがあれだけ熱く語ってもまだ少しばかりの疑念が残る方は、是非とも
サウンドハイツさんで視聴でもされることをお勧めします。一音出た瞬間に
買わざるを得ない説得力をその発する一音一音から感じることと思います。
<プリ、パワーの電源ケーブル交換>
つい最近電源ケーブルを自作、交換しました。(それまでは付属オリジナル)
プラグは、マリンコのノーメッキプラグ、ケーブルは最近この掲示板でも人気者の
三ツ星スターソフト2mmスケアの3芯です。交換当初は、古屋さんのSPケーブルと
まず間違いなく同様になんとも「もっさりとヌケの悪い音」。でもここはガマン、
ガマン・・・。その日は夜も遅く、2時間ほど小音量で音を出し続けただけ。
対峙の時は会社の有給休暇を有効に使って、平日の昼間に誰もいない自宅
オーディオルームでプリのボリュームを一気にひねりあげます。
するとなんということでしょう!(←どっかのTV番組みたい・・・苦笑)
1.再現空間が拡大。特に上下方向、次に奥行き。
2.個々の楽器、歌い手の音像・骨格がピシリとし、定位がしっかりとする。
3.音色は僕自身の中ではよりナチュラル、ニュートラルに。
大きくは、この3つですかね?
まず1に少しびっくりしました。なぜならJazzでは楽器が多くなると、よくセンターに
ボーカルとベースや他の楽器などと幾つかの音像が重なるわけですが、その奥行き方向
の位置取りが再現されてくるのです!さらに前にも事例として出したライブ音源の
Eric clapton 「Unplugged」。奥行きだけでなく上方向への音場拡大が素晴らしい!
左上の奥のほうで観客の歓声、拍手が鳴り、センター少し上にクラプトンがいて、その
奥にドラムスが・・・と閉じた目の向こう側にライブステージが出来上がる様は
快感としかいいようがないですね。
それから3ですが、皆さん純正がいいといっておられますが、自分自身の駄耳を信じる
のであれば自作ケーブルでも音色が変わらず、いや、敢えて言うのであれば音像の
彫りが深まりながらもよりナチュラルらしさが増している。殊に弦の高域の変化が
如実に確かな変化の方向性を証明しているかと思います。誰にもお聴かせできないので
信じれないと思いますが、私はそう感じました。1本作っても1万円以下で出来ますので
お試しになってみては?参考までに下記に使用プラグを記します。
コンセント側:Marinco 5266BK インレット側:Marinco 320IEC
<低域の問題>
隼さんも問題視しておりましたが、ウチも低域問題抱えてます。
ほぼ問題はこれだと断定しています。「壁」の鳴きです。薄い木の板の貼り合わせなの
でウッドベースの帯域でもろに振動してしまいます。マスダンパー代わりに鉛シート等
で止めちゃうしかないのかな~と思っていますが。ちなみに壁*ツィーター間は60cm強
です。さてさてどうしようかと・・・。
149隼さん(会社員)
Mon Nov 15 20:49:19 JST 2004
色々 対策方法ありがとうございます。
現在はバスレフポートをタオルで塞ぎ5CMほど前に出したところ低音はスッキリしました。
最初はスピーカーに付いていたウレタンでしたがそれをタオルにすることで大幅にスッキリ
しました。
現在横に80cm 背後に55cmぐらいまでスペースをとりました。
紹介していただいた3Mも一度試したいと思います。
148カワニシヒロブミさん(WEB)
Mon Nov 15 12:00:59 JST 2004
低域の改善・・・・って難しい。
隼さんこんにちは。低域に関して私が経験して得た改善方法を
簡単ですが書き込みたいと思います。もう実行済みかもしれませ
んが、基本的なことなので他の方もご興味がありましたらお試し
ください。
【電気的に改善】-電気が及ぼす悪影響対策編-
アンプやプリのコンセントを1台ずつ極性を変えてみる。
このとき"音色"では判断せず、全体的に音の抜けが良く、奥行き
感が綺麗に再現される方を選択してください。なおスピーカーを
意識する方(ユニットがモロ鳴る方があると思います)は逆だ
と思ってください。
次に試せることはアンプの置いてある部屋にある電気製品(コン
ピューターの内蔵されているもの)エアコンやビデオ、テレビ、
インバーターの電灯、パソコン、使っていないデジタル機器等の
電源コンセントを全て抜く。それで試聴。これで改善されれば
この状態を覚えてから電源のとり方を考える。問題の機器には
フェライトコアを付けたり電源のコンセントの場所を変えたりと。
かなり改善されると思います。
参考URL(フェライトコア)
http://www2.elecom.co.jp/cable/accessory/ferrite-core/index.asp
また、RCAケーブルやスピーカーケーブルに無酸素銅を使って
いる場合は交換した方がよいでしょう。フラットなバランスには
なりません。まずは普通のケーブル(低価格)でバランスを整え
てから好みのケーブルに徐々に変えてみてください。
【物理的な方法】-電気を振動に変える機械を正しく動作させる-
スピーカーのセッティングですが、壁や床からの距離は遠い方が
こもらずスッキリしたタイトな低域が出ます。しかし、日本の家
屋ではなかなかスピーカーのためにスペースを空けることは出来
ませんね。私の部屋も4畳半ですから壁からの距離はどんなに頑
張っても最大で20センチほどです。これでも壁にぴったりに置
くよりもかなり改善されます。
またスピーカーを直に置く場合も手で押してすぐに動いてしまう
場合、グラグラする場合などは東急ハンズなどで売っている透明
でアクリル製の足(直径1cm程度、厚さ5mm程度)を底の4点に張
ると良いと思います。
参考URL(3M)
http://www.mmm.co.jp/tape-adh/tape/cushion/clear/
これはB&Wのスピーカーにも付属されており、3M製のものが
良いようです。これを張ることによりスピーカー自体が安定して
余分な振動から起こる低域の甘さが低減されます。これは一般的
なインシュレーターとは役割が違いますのでご安心ください。
このときなるべくバスレフの穴は塞がないようにすることです。
塞ぐと始めはスッキリしてよくなったように聴こえますが、全体
的バランスはやはり外したほうが自然です。
【あとがき】-音質改善は正しいバランスへの第一歩-
低域のこもりやブーミーさは大抵は電気的に悪化することが多い
のですが、スピーカーのセッティングやケーブルで誤魔化すことが
一般的になっています。
しかしそれは他の帯域までも殺してしまうのです。雑誌では解像度が
上がったとか書かれていますが、本当にそうなのでしょうか?
よく聴けば違うことが分かります。オーディオの場合基本的部分
をきちんと正すことで"正しいバランス"へと戻っていきます。
スピーカーから出てくる"音色"を聴きながら弄くり回すのは大変
に危険です。音質を改善するのに音色を変えても矛盾が生じるだ
けです。WRアンプの場合、ごまかしセッティングは必要ではな
いのでお金が掛からず意外と経済的です。
今後もWRアンプでしか作れない音楽環境を作ってください。
ご質問等ありましたらいつでも掲示板をご利用ください。
お待ちしております。
147川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sun Nov 14 20:27:17 JST 2004
日比さん 追試実験ありがとうございます。
わざわざ、秋葉原まで抵抗を買いに行かれて実験して頂きごありがとうございます。
何でも直ぐ手に入る時代ですが、抵抗となると急に買える場所が限定されてしまいすね。
進抵抗はごく限られたところにしか置いてありませんし、有っても最大1/2Wです。
私が買うときは若松通商に行きますが、本店は末広町で秋葉原の駅からは遠いです。
真夏など駅の方から歩いて行くと、途中でクラクラして来る程の所にあります。駅の近く
ではラジオ会館の4階に支店があり、そこにも置いてあります。それにしても、ラジ館は
フィギュアに占拠されつつあります。あっちもこっちもで、その雰囲気は不気味なくらい
です。電気関連のパーツでは商売が出来なくなったという事でしょう。
SP端子に一緒に抱かせる120Ωの抵抗にもパワーが食われます。抵抗に加わる平均パワー
を1/2Wに抑える為には、SPに加えるパワーを約8W以下にしなければなりませんが、これだけ
のパワーをSPに掛けられれれば、家庭で音楽を聴くにはまず十分だと思います。勿論、
お買いになった抵抗が1Wであれば、その倍のパワーまで問題が生じません。
ところで、楽器の定位が良くなったとの事、これは明らかにシステム全体の音質が向上
した証です。「高域の音が落ち着く」という表現と同次元の事だと思います。次は、バイ
ワイヤリングを止めて、通常の接続にされるとの事、どちらがより良いか、結果のご報告を
楽しみにしております。その際、できれば今お使いの4本よりでなく、2本よりのケーブルを
使って下さい。
尚、MITSUBOSHI(スターソフト)2mmスケアは秋葉原のラジオストアの九州電気で売っ
ています。確か、\160/m位の価格だったと思いますが、SPケーブルとして使用して非常に
効果的な電源コードです。WRアンプご愛用の方は、一度試されてみては如何でしょうか。
但し、ケーブルの端の塩ビを剥く為の工具(ニッパ等)ぐらいは最低必要です。さらに、
Y型端子等を圧着する為の道具とか、半田付けする為の半田ゴテ等があれば、理想的だと
思います。
隼さんご投稿ありがとうごいます。
日比さんと似たような実験をされたようで、結果的に音質が向上して何よりです。やはり
WRアンプには世間で通り相場の方法が必ずしも好結果を生むとは限らないという、よい例
だと思います。
スピーカーの直置き、バスレフの効果抑制そして単純なSPケーブル接続など、全て良い
方向に音質が改善されたとの事、私は素直に納得しています。スピーカーの箱は成るべく
剛体に近い方が良い筈ですし、バスレフは低音共鳴を作って、低域を無理に出るように
した技術です。使わなくて低音が出るならそれに越した事はありません。
WRアンプは密閉箱で十分低音が出るようになっていますし、密閉箱の方がより低い音の
再生には有利です。つまり、密閉箱はバスレフより低い周波数まで特性が延びるのです。
また、バイワイヤリングは日比さんが実験中ですが、私は取り敢えず単純な接続で実験する
事をお勧めします。
尚、低音の問題は部屋の広さと間取りなどが影響してきますから、一概には言えませんが
スピーカーボックスから後ろ、横、上下方向共に90cm以上は空けた方が良いようです。
特に、壁のコーナー等に置くと低音が耳についたりしますので、気をつけて下さい。
146隼さん(会社員)
Sun Nov 14 19:23:09 JST 2004
やっとちゃんとしたセッティングが出来た感じです。
バイワイヤリングをやめスパイクを止めアンダーボードに直置きにしました。
まずスパイクを止めたら高音の伸び、ヌケとも大幅アップ、定位の向上が
感じられ音量もアップした感じです。ただバスレフポートはきっちりと塞が無いと
低音がややブーミーになった感じがします。自分のスピーカーからこんなにも低音が出る
と初めて知りました。
ただ音の広がり定位感は格段に上がった感じがします。
バイワイヤリングを止めると音のピントが更にあった感じになりました。
以前アドバイスでしっかりとした所に直置きすべしとあったのですがこれまでの
セッティングではスパイクで置いた方が良かったのでそこには手を付けていなかったのですが
手を着けてみて耳からうろこです。
バイワイヤに関しても掲示板に抵抗を付けなければ駄目みたいな事が書かれていたので
止めてみたらビックリです。
これでよりアンプの良さを実感しました。これまでも良いと思っていたのが更にレベルが上がった感じです。
低音の処理の仕方でより良い方法がありますでしょうか?
145日比さん(公務員)
Fri Nov 12 18:12:14 JST 2004
抵抗抱かせてみました
先日秋葉原へ行って抵抗買ってきました。時間がなかったので電機部品を扱っているお店を
数軒回っただけでしたが、進抵抗を扱っているところが見あたらず、とりあえず120Ω1ワッ
トのものを手に入れてきました。バイワイヤで2本ずつ、スピーカーの端子にケーブルと一緒
にかませる格好で接続してみました。それで聴いてみた印象ですが、高域がどうとかいうより
も、どうやら定位が改善されたかな、という感じです。僕自身、さほど耳がいい方ではないの
であまり自信ないのですが。
とりあえずこの状態でしばらくは聴いてみて、いずれ抵抗を変えたり、シングルワイヤにし
てみたりしようと思っています。
144カワニシヒロブミさん(WEBマスター)
Sat Nov 6 23:47:07 JST 2004
WRP-α1 → WRP-αZERO へのアップグレード体験記
【α1と私】
私は自宅(自室)と仕事場(スタジオ)でほぼ毎日8時間以上
α1で音(音楽)を聴いています。どちらもセッティングには
かなりの時間を費やしましたが、現在ではどちらもほぼ満足し
た状態でなっています。特に仕事場ではモニター環境の精度は
大変に重要なものでその音を聴きながらいろいろな調整を行っ
ています。イコライザーやコンプレッサーの使う加減はすべて
モニターが物差しになるのです。
※通常アップグレード作業はマスターズで行います。アップグ
レード費用は11月20日前後にホームページで発表されます。
【αZEROへの道のり】
そして最近突如としてWRP-αZEROなるハイパワーアンプが発表
されました。α1ユーザーの一人としてはかなり気になる存在
です。ということで実験をかねて自宅のα1をαZEROへとアッ
プグレードしてみることにしました。
まずは秋葉原へ必要なパーツを買いに行くところから。午前中に
出かけて帰ってきたのは15時ごろ。買い物だけで一苦労です。
そのまま一気にα1を解体。なれない手つきで半田ごて片手に
基盤のパーツやトランスを交換。ちなみに私は父親(WR開発者)
と違ってこの手の分野は全く素人でトランジスタや抵抗を組み合
わせて何かを作るとかは全く出来ません。
父親の指導の元何とか改造終了。部品交換だけで3時間近くかか
ってしまいました。マスターズの平野さんは毎日このような作業
をしているのかと思うと・・・・ご苦労様です。
【スイッチON!】
いよいよ電源を入れて測定です。このスイッチを入れる瞬間が非
常に怖い。入れたら「ボン!」とか壊れるような気がして・・・・
カチッ!電源が入りました。どうやら無事のようです。テスター
で父親が電圧の測定をします。「大丈夫」。この一言で一安心。
あとは細かい調整をして完成です。このあたりからどんな音が出る
のかが非常に楽しみになっていきます。
【音出し】
初めにも書きましたがα1の音は体に染み付いていますのでこのα
ZEROの音はどんな違いがあるのかは一発目の音で分かります。
セッティングも終了していざ試聴。
♪♪音楽再生♪♪
一瞬、再生したものを間違えたかと思いました。音楽は合っているの
ですが、ミックスが違うように聴こえたのです。今まで聴いていた感
じよりも音が太くて、奥から出てくる音の存在感が非常に強い。特に
オーケストラの木管や金管の音がシッカリとしている。それに小型2
ウェイスピーカーが大きく感じました。しかし決して音が前に出てく
ることはなく奥行き間と左右の広がり間は非常に広く感じられました。
低域もどっしりと出ていますが、ダブつくことなく反応も良くバラン
スよく出ています。高域はα1よりも明るめに感じます。これはレベ
ル的に出ているわけでなく立ち上がりが早く、音の抜けが良いからで
しょうか。
【オーディオ的ではない!?】
オーディオは「良い!=聴きなれた音 + 好み」ということが多いよう
です。しかしクラシック等のPA(電気的拡声器)を使わないジャン
ルには生の音がきちんと存在し、少なくとも"好み"以外の音も出ていま
す。弦楽器の弓と弦が擦れる音や打楽器の鋭いアグレッシブな音。
このような嘘偽りのない生音により近づいたのがαZEROなのでは
ないかと思います。CDなどに録音された音をそのまま再生する。ただ
それだけのアンプです。綺麗に、華やかに、ゴージャスに聴かせるア
ンプではないのです。こうなるとオーディオ的なアンプとは言えない
のかも知れません。しかし音楽を聴くにはこのようなアンプがあっても
良いでしょうね。と言うことで個人的にこのアップグレードは成功で
あります。同じように仕事場のアンプもアップグレードしなくては。
【あとがき】
このWRP-αZEROの音は今までに体験したことがない音でした。
もちろんα1で満足していたわけですが、また違った凄さを体験できま
した。α1は扱いやすくWRの世界へ入るには最適のアンプです。
そしてαZEROでまたワンランク上の世界へ行ける気がします。
オーディオには最終ポイントは無いんだと改めて感じました。そして
CDはまだまだこの先も十分活用できると改めて思いました。
今回、長々とアップグレード記を書きましたが、より多くの方がこの
αZEROに関心を持ってもらえればと思います。今後ともWR製品を
よろしくお願い致します。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「お願い」
この掲示板をご覧の皆様へ
WRホームページへの要望・質問、WR製品の感想、要望などございました
らお気軽にご記入ください。掲示板での皆様のコミュニケーションが広げ
られるとうれしく思います。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
143北条さん(会社経営)
Sat Nov 6 22:16:27 JST 2004
川西先生ありがとうございます。
二つは所有できないので、熟慮したいと思います。
仮にバージョンアップした場合の懸念というのは、ビフォーの方が音がよかった
好きだったということではなく、あまり、余裕に差がなく、私のモノサシのレベル
に達していないとしたらとのことです。
音質も維持され、上記の余裕もあるのなら、迷うことはないのですが、先生が仰る
とおり、下手にさわって音質が変わり、アフターの音質も同様になる確率が少ない
としたら、現状のままがよいのかもしれません。
この点、デンオンのアンプは客観的な判定基準があるのでわかりやすいです。
音質や音色は390のエントリーからS1に至るまで基本的な部分は変わらず、
なだらかな上昇カーブを描いてグレードアップしておりますし、フラッグシップ
となるS10やS1からは急角度でグレードアップとしての余裕が明らかな差となって
誰でもわかるようになっております。
ゼロもデンオン同様の余裕(音質、音色ではなく)のレベルに到達していれば
よいとは思っております。
古屋様
しばらくです。
その後の経過(BTL)いかがでしょうか?
また、ケーブルですが、結論からいって安い普通のものがいいです。
デンオンのS1でさえ、普通のものが一番自然な音がしますので今は、すべて
廉価な数百円のものを使用しておりますし、それで充分と思います。
勿論、ケーブルを変えると音は変わりますが良い音にはなりませんので、
いずれのメーカーのものでも廉価なものの使用を経験上お奨めします。
142川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Nov 5 16:04:24 JST 2004
北条さん再度のご投稿ありがとうございます。
α1を気に入って頂き大変感謝しております。パワー感以外にご不満が無ければそれは
貴重品として残されては如何でしょうか。α1でも微妙な個体差があり、今の状況では、
仮に他のα1をお持ちしても満足されないかも知れません。
そのレベルは2度と再現できないような微妙な域に達してるものと思います。そのような
場合はへたに触らない方が無難です。諸事情が許されたら別途αZEROをお買い求め下さい。
αZEROのパワー感は殊更に申し上げませんでしたが、50Wの実力は十分に発揮できており
ますので、その点はご安心下さい。
古屋さんMITSUBOSHI(スターソフト)の追試実験ありがとうございました。
安価な電源コードでパフォーマンスが上がれば、それに越した事はありません。
これまでお使いのSPケーブルは100倍程高価だったとか、同じような線材もオーディオ用
となると途端に高価格になります。
どうも、我々の心の中には高いものでないと安心できないという性癖があるようです。
しかし高いものが優れているという保証は、少なくてもオーディオの世界には残念ながら
ありません。特にオーディオは主観と妄信が表に出て来易い趣味ですので、落とし穴に落
ちる事がよくあるものです。
これ程までに科学が進歩していながら、科学で割り切れないオーディオの世界は本当に
困った状況です。もっと端的に申し上げれば、大きな業界でありながら学会のバックアップ
なしに一人歩きしている稀有な例と申せましょう。その一人歩きも決して正しい方向に
向いているわけではありません。
だから、数万円もするケーブルが平気で売られ、それを評論家が真しやかに褒め称え、
その言葉を頼りに消費者が有り難がって購入する図式が後を絶たないのです。これは決して
古屋さんを責めている訳ではなく、情けないオーディオ界を唯嘆いているのです。
私が未だ若蔵の頃は学会にもオーディオを真面目に科学しようとする学者・研究者が
居られました。しかし、日本が高度成長期になってからは、研究そのものがドライになり、
何時しか学会でオーディオの研究は無視されるようになってしまったのです。
確かに、オーディオは主観が入り込み易い分野です。それを科学で解明して行く事は
容易でないのは事実です。でも、だからこそ何とかして科学的に研究して行く姿勢こそが
必要だったのではないでしょうか?
私は学会での活動を諦めましたが、アンプの研究だけは細々と続け、やっとの事で2つの
特許を取得したのです。一匹狼の辛さ、正しく孤軍奮闘でした。1つ目の特許は審査に
なんと8年の歳月がかかりました。特許が下りた時には、既にアナログアンプの需要の
ピークは過ぎていました。仕方無しに個人のレベルでWRアンプを世間に問う決心をした
のです。
アンプは主に電子回路学の範疇です。電子回路学は科学で扱われる分野です。アンプ
位は科学的に良し悪しを云々できる分野にしたいと思っています。そして半ばそれは可能に
なったと自分の中では考えています。その事はWRアンプを認めてくれる人が増えれば増える
ほど、強く裏打ちされる事になるでしょう。
ちょっと横道に逸れてしまいましたが、ケーブルによって何故音が変わるのかという
命題も科学的にスッキリ説明したいものです。1つはケーブルを伝送線路(分布定数回路)
として扱う必要がある事を私は既に提唱しました。SP端子に抵抗を入れるのはその理論に
基づく帰結なのです。
しかし、線材の物性が音質に与える影響については何ともモヤモヤしていてスッキリ
説明がつきません。電気と物性の境界領域を研究する人の力が必要になるでしょう。
オーディオを科学的に解明しようとする人達が、新たな学会でも作らない限り、オーディ
オの未来はないと思います。そして摩訶不思議な高額商品も後を絶たないでしょう。
そのような商品を買う買わないは、勿論皆さんの自由ですが、WRアンプシステムはそう
いうモノを必要としていないオーディオシステムである、という事だけは明言して置き
たいと思います。摩訶不思議な高額商品は、開発の理念が根本的に違います。従って、
WRアンプシステムに使用しても、音を損ねることはあっても、音を良くする事は殆ど期待
できないと思います。
141古屋さん(公務員)
Wed Nov 3 16:15:41 JST 2004
MITSUBOSHI(スターソフト)手に入れました。
みなさん同様αZEROの登場が大変気になるところですが、それは登場までしばらく様子見と
して、川西先生が推薦していますスターソフトを手に入れました。前から一度は試そうと
気にはなっていたのですが、田舎住まいですのでなかなか手に入りませんでした。
先日もまた川西先生がケーブル・抵抗のことを書かれていましたので、インターネットで
探しました。大阪の尾崎商会というところで昨日送って頂きました。ケーブル10m発注
したのですが価格が送料とほとんど同じ程度という安いものでした。
抵抗も一緒に試そうと思い、これも近くでは入手できませんので山本音響へ発注115Ω5Wの
DALEの抵抗が今朝到着。今日午前中はそのセットに時間を費やすし、昼前には試聴。
つないですぐの音ですから期待していませんでしたが、思った通りぼやけたヒドイ音でした。
そのまま音楽を流して外出、先ほど4時間経過したところで聴きました。悪くない音です。
音楽に艶が感じられます。今まで使っていたケーブルの100分の1の価格です。
まだ4時間ですのでこれから更に変化すると思います。これで静けさが出てきたら、この
ケーブルで十分です。本当にケーブルは不思議ですね。
140北条さん(会社経営)
Wed Nov 3 00:57:11 JST 2004
川西先生、お返事ありがとうございます。
率直に申し上げまして、音質については、現行のアルファ1に不満があるわけでは
ありませんので、それ以上であればそれに越したことはないと思いますが、問題は
余裕です。現行のアンプにはそれが欠如しているのでそこが、クリアされているか
否かが焦点となっているのです。
好みというのは、あくまで音色についてつきまとう各自の主観ですから、それについて
は、仰せのとおりと思いますが、余裕に関しては主観が介入することは少ないと
思います。
歌手にたとえると、音質というのは、音程を外さないで正しく歌えること、
音色というのは、声色そのもの、
そして、余裕というのは、息切れを感じさせない豊かな声量を持ち合わせた歌唱力
ですから、聴いている人がストレスなく安心してそれに酔えるというプロとアマの
差を決定づける重要な部分でもあります。
そのためには、ある程度の肺活量が要求されますので、それがアンプの出力といえ
ると思います。(必要最低50w)
べつのたとえをすると、ランナーが一着で入ったとしてもゴール寸前まで二位の
ランナーに抜かれるかもしれないとはらはらするような人と、心拍数も平常で
二位以下を大きく離したぶっちぎり一位の人とでは同じではないということです
余裕のあるランナーを応援している人は安心してみていられるからストレスが
かからないようにアンプもこの余裕があるかなということが私の知りたいこと
ですが、この辺のところが知りたいですのでよろしくお願いします。
139川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Tue Nov 2 23:44:47 JST 2004
老婆心について
北条さん久し振りの書き込みありがとうございました。
近々発売されるαZEROの事で私が書き込んだ一文がお気になっておられるご様子ですが、
少し舌足らずのところがありましたので、改めてご説明したいと思います。
はっきり申し上げてαZEROは自信作です。我々スタッフ全員がそれを確認しています。
でなければ、臆面も無く高価格で発売する事はできません。その理由は繰り返しになり
ますが、出力を上げる為により高電圧にした結果、アンプの裸のゲインが増し、その分
α1より多くのNF(負帰還)が安定に掛かった事にあると思われます。
勿論、パワーの増大も無関係ではないでしょう。しかし、大音量ではなく絞って聴いて
も音質の素性は明らかに違うのです。前回はそれをスピード感と申し上げましたが、所謂
音の立ち上がりがスムーズなのです。過渡特性が良いとも言えるでしょう。だから余計な
音が付き纏ってきません。WRアンプの本領がより発揮されたと思います。
NFは戦後アンプの救世主のような存在で使われ続けて来ました。その理由は、f特の
広帯域化、ひずみの低減、ノイズの抑制、ダンピングファクタの向上など多くの利点が
期待されたからです。
しかし、NFは両刃の剣でもあり、使い方を誤ると音質の改善どころか、明らかな改悪に
つながります。これまで各社から何百種類ものNFアンプが発売されてきましたが、結局の
ところこれといった決定版が無いまま、今日に至っているのは、正にこのNF技術の使い
方に問題が有ったからです。そしてこの問題が今日のハイエンドオーディオの凋落の原因の
一つになった、と言っても過言ではないでしょう。
手前味噌になりますが、この窮地を救う技術がWRの特許なのです。ここで難しい理屈は
述べませんが、NFがプラスの方向にのみ生かさせるように工夫した回路技術なのです。
従ってWRアンプではNFを掛けてもプラスの効果のみが生かされ、決してマイナスの要因は
生まれません。掛ければ掛けるほど音質が向上する所以です。
前置きが長くなりましたが、この事から単純に考えても、α1よりαZEROの方がより音質
改善が期待できる事になります。通常のアンプはゲインが増した分、NFの不安定性を招き
易く、北条さんがご指摘になっている、ハイパワーアンプに有り勝ちな音の粗さが目立つ
事があるのですが、WRアンプには有り得ない事なのです。
しかし敢えて私がご忠告申し上げたのは、音の好みは味の好みと似たところがありまして
いくら我々が「美味しいですよ」と申し上げても、それを否定する事は容易だからです。
また、「凄く美味しい」と言っても、「そんな差はない」と言う反論もできるでしょう。
要はすべて人間の主観が判断する世界なのです。そういう意味で、αZEROは絶対的存在では
ない、と申し上げのです。しかし、αZEROのアンプとしてのグレードは明らかにα1より高い
と思います。
以上の文面からαZEROの音質をお汲み取り頂いて、最後はご自身の責任でご判断をお願い
する次第です。尚、αZEROは高級食材を多く使う関係で、あまり多くをご用意できない事を
申し添えておきます。特にパワーTRの入手状況がそれを左右する事になると思います。
138北条さん(会社経営)
Mon Nov 1 22:28:42 JST 2004
迷ってます。
ゼロが完成することは喜ばしいのですが、川西先生のコメントを拝察する限り、
老婆心という一文が、気になります。
もしかすると、現状のアンプのほうがよかったと思えるかも知れないからで、
通常放送とハイビジョンのような明らかな差異が、誰がみてもわかるような
ものがあればいいのですが、よほどの耳のよさが必要とされるとなると、
私にはわからないでしょう。
現在、シアター用にはデンオンのPMAS1を使用しておりまして、まず、クラシック
以外であれば、音楽的には申し分ないと思っておりますが、このアンプも出力は50W
です。
変換アンプを使用しないBTL回路内蔵のもので、この余裕や重厚感というものに必要な
最低出力がこの数字ですから、これらが、満たされているか否か、スポイルされて
いるところはないかが気になります。
映像にたとえると、画面(パワー)は大きくなったが、粗さも目だったでは、駄目で、
やはり、画質を維持しながらの拡大でなければ、真の迫力もでないものと思って
おります。
一番いいのは、各ユーザーが確認した上で、それを導入するのがよいのでしょうが、
そのようなシステムではないので、熟慮したいとは思っております。
137川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Oct 29 11:37:53 JST 2004
日比さんご投稿ありがとうございます。
120Ωの抵抗が未だ入手できていないそうですが、是非SP端子近くに入れて聴いて
みて下さい。抵抗の入手は、何かのついでに秋葉原に足をのばすのが一番手っ取り
早いと思います。抵抗を抱かすと、高域の音に落ち着きが増すと思います。
それにしてもMITSUBOSHI(スターソフト)を使ったWRシステムがいい調子で鳴って
いるご様子、なによりと思います。私がこのケーブルを発見したのは、近くの電気量販
店でした。しかし今は何故か、似ていて非なる別のメーカーのものになっていて、買え
なくなりました。追試なさる方で入手困難な方は、これも秋葉原に行くのが早道だと思い
ます。太い道路沿いの線材屋さん(ラジオセンター内)に置いてあるはずです。
世の中は、OFCの類の線材が持て囃されていますが、WRアンプにはお勧めできま
せん。音が不自然に硬くなります。是非、WRアンプには普通の4Nで柔らかい(ばねの
ような復元性の無い)線材を使って下さい。これは電源ケーブルからSPケーブルまで
全てに言えるようです。ちょっと間に合わせにと、軽い気持ちで使ったものが案外音を
悪くしている場合がありますから、皆様も一度点検なさって見て下さい。
さて、α1のユーザーの方で、今度発売予定のαZEROへの買い替えをご検討なさ
っておられる方には、バージョンアップという形で対応させて頂く事になりましたので
お知らせ致します。トランス、基板(数枚)、放熱器、ブロック電解コンデンサ、パワー
EMeトランジスタ、ボンネットなど、かなりの部品交換を必要としますので、費用が結構
嵩みます。価格を現在検討中ですが、11月20日までに決定しお知らせ致します。
これは老婆心かもしれませんが、αZEROの音にスピード感が増したと言いましても
パソコンとは違います。パソコンはハイスペックの方が誰が見ても早く処理が行われる
事が確認できますが、オーディオは必ずしもそうとは限りません。前の音の方が好き
だった、という事が起こり得るものです。しかし、だからと言って元に戻す事はお引き
受けできませんので、熟慮の上ご決断下さい。
また、WRI-β2を値上げする事に伴い、我々のちょっとした良心から、出力の20W
から25Wへのパワーアップとプロテクション機能の強化を行いました。それに伴い型番
もβ3に変更しました。β2ご購入者でβ3へのバージョンアップを希望なさる方には
有償でお受けする予定です。価格は未定ですが、11/20までに決定してお知らせ致し
ますので、よろしくお願い申し上げます。
136日比さん(公務員)
Wed Oct 27 17:53:43 JST 2004
新しい製品がでるようですね
11月になると新しい製品が登場するようですね。そこでひとつ要望があります。製品のマ
イナーチェンジを行うような場合、旧モデルからのヴァージョンアップの受付をご検討願えま
せんでしょうか。もちろん改良の内容によっては不可能ということもあるでしょうが、やはり
ユーザーとしては改良されたということになると何とはなしに気になるものです。
さて、例のスピーカーケーブルですが、スターソフトはかなり良いように思います。つやや
かな音が出てきます。昔、何も知らずに電源用のケーブルを繋いでいたことがあって、そこか
ら専用のスピーカーケーブルに変えた時にその差が歴然としているのに驚いた経緯があり、
ちょっと半信半疑だったというのが本当のところだったのです。いまだ抵抗が手に入らず、そ
のまま繋いでいるだけなのですが。どなたか試された方はいませんか?
135川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sat Oct 23 00:34:26 JST 2004
ミラージュさんαZEROへのご注目ありがとうございます。
αZEROは自分の発意というよりは、WRアンプ愛好家の方々のご要望によって
産声をあげた経緯があります。勿論、50Wまでは昔から実験済みであった訳ですが
最初の発売は何より安全に動作する事を優先して30Wアンプにしました。
皆様の声に押される形で、もう一度50Wアンプを真面目に作り直してみて分かった
事は単なる最大パワーが増大した、という音のゆとりだけではなく、音の切れ味が増した
ように感じられます。
推察するに、アンプに供給する電圧が高くなりますと当然裸のゲインが増し、アンプの
出来上がりゲインを同じに設計すれば、それだけ深いNF(負帰還)がかかる事になります。
通常の設計ですと、それが裏目に出る場合があり、アンプの不安定さが増して必ずしも
音質が向上するとは限りません。所謂、大味になるような事があります。
しかし、特許であるWRアンプの高域補償法は多少帰還量が増えても安定性は殆ど
変化しません。その為、多くかけられたNF分だけ音質が向上する事が期待できる事に
なります。理想的にかける事ができるのであれば、NFは一般的にに深いほど音質が
改善されます。
その結果、切れ込みの鋭い音質に仕上がったと考えられます。別の言い方をすれば
スピード感のある音質と言うこともできるでしょう。要するに、入力信号に対して出来得る
限り忠実な出力信号をSPに送り込む事が出来るアンプなのです。遅まきながら、昔から
皆が目指してきたHiFi(高忠実度)アンプの出現となったのです。
しかし、この音質は微妙な世界での事ですから、全ての方が一聴して直ぐ分かるという
ものではありません。いろいろなアンプを聴いてこられ、耳を相当訓練した人でなければ
その良さを即座には理解できないと思います。
また、趣味の世界には好みがあります。「私はこの音は嫌いだ」と言われればそれまで
です。
従って、全ての人がこのアンプを支持する必然はないし、またその必要もないでしょう。
だから、その他のWRアンプの存在価値が失われる事は絶対にないと思います。ただ、
いろいろと変遷し、行き着いた結論から、兎に角できるだけ忠実に再生するアンプが
欲しい、と思われている方には朗報になると思います。
134ミラージュさん(プログラマー・作曲家)
Wed Oct 20 04:17:54 JST 2004
下の書き込みですが、おしらせに、
予約開始は11月20日って書いてありますね。
どうも失礼しました。
133ミラージュさん(プログラマー・作曲家)
Wed Oct 20 04:10:39 JST 2004
こんにちは。
αZEROの開発はどの程度進展したかな、と思って来てみました。
生産終了の部品が必要というのは大変ですね。
ちょっと話は違いますが、わたしもEIZOの大型モニタディスプレイが
21インチ以上のブラウン管生産終了に伴って市場から姿を消したので、
わざわざ1台予備を買いました。
液晶やプラズマの画質がブラウン管に追いつくまではそれで凌ぐつもりです。
まあ、それはともかく、αZEROが限定生産という事なので、
予約を入れるタイミングを計ってます。
サウンドハイツにお願い出来る時期が分かったら
告示して頂けるとありがたいです。
132川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Wed Oct 13 00:39:28 JST 2004
日比さんお答えします。
スピーカーケーブルをMITSUBOSHI(スターソフト)に変えられたというご報告を頂き
嬉しく拝見しました。この電源ケーブルは実際に愛用してみて、絶対SPケーブルに向い
ていると思い、機会ある毎に紹介してきましたが、実際に私を信用して実践された方は
少ないようです。
ただ、今回は4芯コードを選ばれて、バイワイヤリング接続されたとの事、正直言って
この方法は想定しておりませんでしたので、ドンピシャな解答は出来ないと思います。
それは、バイワイヤリング接続すると、ケーブルの特性インピーダンスは下がると思われ
ますので、SP端子におけるインピーダンスマッチングはずれてしまうからです。
しかし、これに目をつぶれば、スピーカー側にはそれぞれ120Ωをパラレルに抱かせて
聴いてみて下さい。抵抗は進のような高周波特性の良いものを使うに越した事はありませ
んが、入手できない場合は取りあえず何でも良いですから、接続して見て下さい。抵抗の
ワット数は2Wあれば十分ですが、常時フルパワーでお聴きにならないのであれば、1/2W
でも大丈夫です。
あとは、カット&トライで120Ωを20%の範囲で減らしたり増やしたりする方法もありますが、
先ずは何もないオープンよりも何がしかの抵抗を入れる事に意義があると思われますので
是非、抵抗を抱かせて下さい。きっと、高い音の過渡特性が向上し、もう少し聴きやすくなり、
リスニングポイントの違いによる音質差が出難くなると思います。
これは、スピーカーケーブルに乗る高周波ノイズをできるだけアンプに送り込まないように
するテクニックで、一種の高周波ノイズ対策に他なりません。同じような効果を狙ったものに
WR-RCAピンケーブルがあります。こちらの方も是非、併用をお勧め致します。
さて、これで試聴して満足いけば結構ですが、もし疑念が残るようでしたら、2芯コードを
お買いになり、バイワイヤリングをやめて普通に接続し、SP端子に120Ωを抱かせて聴いて
見て下さい。総合的にどちらが良いかは試聴結果で決めて下さい。
マッチングがずれてもバイワイヤリングが良いか、1本のSPケーブルでもマッチングが取れた
方が良いかは、それぞれの電磁環境によっても変わってくると思われますので、実験する
価値はあると思います。
最後にバイワイヤリングにおいて、アンプ側でもマッチングを取る方法はありますが、この
為にはアンプ内の抵抗値を変える必要があります。これはアンプに手をつける事になります
のでトラブルの原因になり、自信のある人以外にはお勧めできません。
尚、1本のSPケーブルにした場合は、当然SP端子にショートバーを使う事になりますが、
ここでSPケーブルをツゥイター側のボルトで締め付けるか、ウーハー側のボルトで締め付ける
かの2通りあります。私は、最近ではTW側に着けています。その方が音が安定します。太い
ショートバーなので、どちらでも変わらないはずですが、事実は微妙に音の質が変わります。
1本のSPケーブルで2Ways(3Ways)を鳴らしておられる方々に是非実験をお勧めします。
131日比さん(公務員)
Tue Oct 12 18:01:07 JST 2004
スピーカーケーブル換えてみました
こないだ書き込んだ、ボードをおいてあるホームセンターに三ッ星のスターソフトもあった
ので購入してつないでみました。2㎜スケアの4芯のものがあったので、バイワイヤにして接
続しました。メーター¥260なのでどう転んでもいいやという気持ちでした。本当に柔らか
いケーブルですね。
で、音の方ですが、高域が若干おとなしくなったかな?という印象です。過渡特性はむしろ
上がった感じで、ベースの弦が胴(棹?)に当たったバチンという音などは、結構な迫力で表
現されます。ちょっと驚いた次第です。もうちょっと聴いてみないと何ともいえない感じです
が、悪くないな、と思っています。120Ωの抵抗をパラレルで、ということでしたが、バイ
ワイヤの場合でもそれでいいのですか?電気は全く素人なので申し訳ないのですが。
130川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Tue Oct 12 00:42:18 JST 2004
多田さん書き込みありがとうございます。
WRプリとWRパワーの両方を揃えて使って頂き、誠にありがとうございます。そして、音楽を
存分に楽しんでおられるご様子、何よりと思います。我々は、確かに音質を気にしてアンプを
作っていますが、それはあくまで音楽をできるだけ自然なかたちで楽しんで頂く為であります。
しかし、音質を追求するが為にオーディオマニア的アプローチに陥る事がよくあります。例えば
多田さんもお書きになっておられるように、高いケーブルを買っては取替えの”繰り返し病”に
かかる事があるのです。
一度そういう状態になりますと、なかなかそこから抜け出せないのがオーディオの魔力です。
幸い、多田さんはWRアンプご購入でそれを断ち切られたとの事で、大変喜ばしく思っており
ます。大変失礼な言い方になりますが、例えて言うならば、迷える子羊を1匹でも多く救済でき
れば、私に取ってこれに過ぎる喜びはありません。
どうか、これからは音楽を聴くためにだけに専念して頂ければと思います。
日比さんお久し振りです。
便りの無いのは元気な証拠と申しますが、オーディオの場合も又然りのようですね。ほぼ、
満足されて、毎日音楽三昧との事、ご同慶の至りです。しかし、少しでも良い状態にしたいと
思うのも人情です。それが、あまりお金を掛けずにできるのあれば結構な事だと思います。
コーリアンボードとは人工大理石の事のようですね。確かに、オーディオ機器はしっかりした
機械的アースを取る必要があります。つまりは硬い、リジッドな所に設置すべきです。そういう
意味で人工大理石は優れた性能を発揮するでしょう。特にレコードプレーヤーはハウリングを
起こし易いので注意が必要です。
もう一つ書いておられたリスニングポイントによる音の違いですが、これは本当に難しい問題
です。経験的には、やはりアンプの過渡特性がものをいいます。そういう意味ではWRアンプは
相当有利なはずです。確かに、スピーカーの指向性や部屋の定在波の問題もありますが、まず
はアンプの過渡特性をできるだけ良い状態に保つ事が必要です。
具体的には、家の電磁環境の問題です。前にこの掲示板でも取り上げましたが、ノイズを出す
機器に何らかの対策を施す事が必要です。アンプの電源ラインに直接ノイズ除去システムを挿入
するよりノイズ源を封じ込めるのが先決のようです。最近は不幸にしてノイズを撒き散らす機器が
家庭内に氾濫しています。
これは大丈夫だろう、と思っても意外とマイコンが埋め込まれていて、クロックパルスを垂れ
流している場合があります。もう一度、同調を外したトランジスタラジオを使って、家の中のノイズ
源を発見してみて下さい。その電源コードにフェライトコアを2、3つ入れると相当効果を発揮し
ます。
WRアンプは一般のアンプに比べれば高周波ノイズに強く設計されていますが、それでも
オーディオには完璧と言う言葉はありません。あくまでも理想に向かって漸近なのです。少し
でも、家の中の電磁環境を良くして下さい。それに見合った効果がきっと上がるはずです
129日比さん(公務員)
Wed Oct 6 23:34:51 JST 2004
久しぶりに書き込みます
プリ・パワーと揃えてしまうと、とりあえずこれ以上することがないので、自然書
き込みとは縁遠くなってしまいます。いつまでも自分の装置の自慢をするのも恥ずか
しいので、なおさらです。これは幸せな状態なのでしょうか。今の僕に限って言えば
答えはイエスです。ほとんど毎日レコードとCDをかけて(レコードの場合は「かけ
る」がふさわしい言葉だと思いますが、CDの場合は何がふさわしいでしょうか。
「入れる」ではもう一つだし、何かいいアイデアありませんか)新しい発見を見つけ
ては喜んでいます。いやはや、これはただの自慢ではありませんか。
ちょっと話題を変えます。最近、うちの近くのいわゆるホームセンターでデュポン
のコーリアンとおぼしき素材が激安で出ています。400×600位の大きさで
1000円以下で買えるといえばわかる人にはわかってもらえると思います。実は僕
自身、これをラックの下に敷いたところ、ハウリングマージンが劇的に改善された経
験があるので、今ではあちこちに敷いて自己満足しています。オーディオの趣味とい
うものは意外なところに楽しみがあるもので、金をかけるばかりが能ではないという
ことをつくづく感じている今日この頃ではあります。
目下の悩みは、ルームアコースティックの問題です。リスニングポイントによって
音が違うわけで、これはスタンディングウェーブの仕業なのだと認識しています。な
るべく金をかけずに解決したいものだ、と思っています。どなたかアドバイスをお願
いします。
128多田さん(会社員)
Sun Oct 3 18:31:04 JST 2004
お礼
カワニシヒロブミ様
早速ご返事ありがとうございます。
早速SACDプレーヤの購入を前向きに
考えてみようと思います。
私はほとんどクラシックを聴きますがWRアンプは色付けがほとんどなく
安心して聴くことが出来ます。
以前はケーブル病にかかり、いろいろなケーブル(非常に高価なものも購入しました)を
交換して一時は借金だらけになりました。
今ではケーブル病もWRアンプのおかげで治り 音楽を楽しんでいます。
スピーカーケーブルもウエスタンの細いケーブルを使用。ほとんど色付けがなく
結構楽しめます。ラインケーブルはWRケーブルを購入。プリとCDプレーヤーに
接続しています。(勿論プリ パワーアンプにも使用)
これからも よろしくお願いします。
とりあえず お礼まで。
127カワニシヒロブミさん(WebMaster)
Sun Oct 3 16:42:11 JST 2004
SA-11S1のアナログ回路について。
多田様こんにちは(はじめまして)。WestRiverの製品をご利用していただきまことに
ありがとうございます。
早速マランツのSA-11S1を調べてみました。
マランツホームページの製品紹介でハッキリと"オペアンプを使わないディスクリート
構成である"と記されていましたので大丈夫だと思います。
http://www.marantz.jp/he/products/audio/sacd/sa11s1/index.shtml(商品紹介)
最近、ディスクリート構成の製品が少なくなってきているのが残念です。
マランツさんにはこの先もがんばってもらいたいものです。
もちろんWestRiverのアンプはディスクリートですからご安心ください。
それでは今後ともWestRiver製品をよろしくお願い致します。
126多田さん(会社員)
Sun Oct 3 12:39:28 JST 2004
教えてください
WRプリアンプおよびパワーアンプを購入して半年ほど経過して非常に良い音になってきました。
ところで、最近SACDのソフトも非常に多く販売されるようになってきたので
SACDプレーヤーを購入してみようと思います。
今年3月にカワニシヒロブミさんがSACDおよびCD・DVDプレーヤーのアナログ回路に
OPアンプを使用しているのは良くない ディスクリート構成が非常に良いと
書かれてありました。マランツから最近SACDプレーヤー SA-11S1が
発売されましたが このプレーヤーはOPアンプ使用でしょうか それともディスクリート
構成でしょうか。教えてください。よろしくお願いします。(電気関係に弱いもので)
125川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sun Oct 3 11:00:12 JST 2004
久し振りにN響定期を聴く
9月のAチクルスの券が急に余ったという事で、久し振りにNHKホールに出か掛けてみた。
指揮者はイタリアオペラ界の重鎮と言われる、ネルロ・サンティで、曲目は「ウィリアムテル序曲」、
「ハフナー交響曲」そして「新世界」であった。
「ウィリアムテル序曲」はポピュラーな曲ながら、昔から好きな曲だった。確か高校生の頃だった
と思うのだが、ラジオの音楽番組で紹介されたのを今でもハッキリと覚えている。その番組は
山根銀二という高名な音楽評論家が、主にベートーベンの生涯と主要な曲を解説するもの
だったが、何故かハイリゲンシュタットの遺書やラズモフスキー伯爵の話をしている、途中に
「ウィリアムテル序曲」が演奏された。
その時に放送されたレコードは、ピエリーノ・ガンバ指揮のロンドン交響楽団だったが、曲が
終わるや否や、その評論家がアシスタント(門馬直美氏)に向かって言った言葉が忘れられない。
「門馬さん、この演奏随分下手ですね」と言ったのである。当時のご時勢では、偉い先生はこの
くらいの事が言えたのである。
何処が下手糞なのか自分には皆目見当がつかなかったが、自分は立派な演奏だと思い、とても
気に入ってしまった。その後、そのLP(モノ盤でロッシーニの序曲が他3曲収録)を買って愛聴盤に
していた。イタリア人特有のメロディーラインを巧みに生かしつつも、キビキビした演奏は、鮮明な
録音と合い間って、大変気に入った存在になった。
最近、その「ウィリアムテル序曲」がCDで復刻し、今でもその当時のイメージを彷彿とさせてくれ
るが、何分録音が古いので普通の装置で再生すると、かなり硬く聴こえるかと思う。しかしWRアンプ
システムは、こういうCDには滅法強く、当時のイメージに近い形で再生してくれる。古い録音に
活路を求めている音楽ファンにもWRアンプは必ずや役に立つと思う。
さて、そんなイメージをもって演奏会に望んだのであったが、実際の演奏は極標準的で、ワクワク
させるだけのパワーは感じ取れなかった。イタリア人指揮者なので、多大な期待をしたのがいけな
かったが、オペラ指揮者の序曲は、あくまで序曲と捕らえ、あまり派手には演奏しないものなのかな
と思った。
次は、モーツァルトの「ハフナー交響曲」だったが、私には3曲の中で一番退屈に感じられた。
やはりモーツァルトの演奏は難しいのか、本当に楽しめる演奏会に出会う事は少ない。これまでで
モーツァルトの交響曲で楽しめたのは、マリナーが指揮するアカデミー室内ぐらいだった気がする。
不幸にして聴いたことはないが、プレビンが指揮したN響も良かったと聞くが。
最後はメインの、ドボルザークの「新世界」交響曲であった。この曲も超有名であるが、意外と
演奏会で聴いてもパッとしないものが多い。和音が複雑なのか、音が濁る傾向にあり、録音にも
昔からあまり恵まれていない。同じドボルザークでも「イギリス」はHiFi録音に恵まれているのだが。
そんな気持ちで聴いたせいか、あるいはメインの曲ということで相当練習をしたのか、期待を遥かに
上回る好演だった。やはり、N饗の定期会員は分かっているらしく、演奏終了後のブラボーや拍手は
並大抵のものではなかったのである。私も両手を高く翳して、掌が痛くなるほど拍手をしてしまった。
原宿への帰路は大層気分の良いものになった。
「新世界」は、自宅ではケルテス指揮のロンドン交響曲楽団のCD(ウィルキンソンの名録音)で
楽しんでいる。古い録音であるが、英デッカの好録音は音楽を楽しむ目的であれば、古さをカバーして
余りあるものがある。50年代後半から60年代にかけての録音にも現在の録音を遥かに凌駕するものが
あるが、普通のアンプでは録音の古さが目立ってしまう可能性が大である。
録音が古いから、と言って音の悪さを諦めずに是非WRアンプで聴いてみて頂きたいと思う。あなた
の音楽ライフはきっと大きく広がるに違いない。ただし、WRアンプは魔法のアンプではないので、
本当にダメな録音までは救済できないと思う。
124カワニシヒロブミさん(WRホームページ担当)
Thu Sep 23 22:07:08 JST 2004
WRアンプでスターウォーズ三昧
9月23日 今日は「スターウォーズ エピソード4~6」のDVDの発売日です。
エピソード4~6は今までLDやVHS等では発売されていましたが、DVDでは今回
が初めてなのです。1977年に第1作目が公開されてから映像、音響ともに技術は
ものすごく発展しました。今回のDVDは当時ジョージ・ルーカスがやりたかった
が技術の限界などでできなかったエフェクト処理を現在の技術を使ってリメイク
したのものです。
早速、そのDVDを入手しましたのでWRアンプで楽しむSF映画を簡単にレポート
したいと思います。
内容は3枚の本編DVD+1枚のボーナスDVDが専用BOXに入った豪華な仕様です。
3作あるうち本日は2作目の「THE EMPIRE STRIKES BACK」の見所シーンをご紹介
しましょう。
スターウォーズと言えばあのメインテーマ。20世紀FOXのファンファーレのあと
「遠い昔 はるかかなたの銀河系で・・・」と文字が出て突然響き渡るあの音楽。
音楽担当はジョーズやE・T、ハリー・ポッターでお馴染みのジョン・ウィリア
ムズです。演奏はもちろんロンドン交響楽団。この映画でもあのロンドン交響楽
団独特の金管、木管、打楽器が炸裂しています。
映画はオーディオ的に考えてみると一番難しいジャンルではないでしょうか。
セリフ、音響効果、音楽など音楽だけのオーディオ世界よりたくさんの種類の音を
再生しなければならないからです。たとえばロックが好きとかジャズしか聴かない
人はそのジャンルさえ自分好みで聴ければそのオーディオシステムは"良いシステム"
になります。ところが映画ではそのような片寄ったシステムでは本来の良さを再現
することは難しいでしょう。
遅くなりました、今回のシステムを簡単に書いておきます。
【映像】
プロジェクター SANYO LP-Z2
スクリーン OS 60インチ
【オーディオ】
DVDプレーヤー Marantz DV-12S2 (プロジェクターとはDVI-D接続)
Amplifier WestRiver WRP-α1 with プリアンプ(フロントスピーカー)
WestRiver プロトタイプ(リアスピーカー)
スピーカー タンノイ IRISシリーズ(フロント&リア)4チャンネル
(アンプはDVDプレーヤーのフロント、リアに繋がっています。)
(センタースピーカー、スーパーウーハーは使用していません。)
音量調整はDVDソフトについているチェック用のソースで4本のスピーカレベルを
調節しました。部屋は4畳半の狭い洋間です。
さてオープニングタイトルのあとしばらくすると広大な雪景色で行われる戦いがあり
ます。帝国軍が反乱軍の秘密基地を見つけ攻めてきます。この戦いのシーンが見もの
(聴きもの?)です。
スノーウォーカー(4本足の大きな攻撃型ロボット)が攻めてくるシーンでは地を揺る
がす低い足音、レーザーの発射される音、そしてあちらこちらで起こる爆発音。そして
連続的に演奏されている超絶技巧な音楽。映画としてはもちろん効果音やセリフも重要
な要素ですがここでは音楽もかなりの重要な要素になっています。ホルンの華やかな
音、トロンボーンの力強い低域、トランペットの生々しい炸裂音が気持ちを高ぶらせま
す。がその反面、弦楽器は美しくかつ重厚に再生できなければなりません。それにピア
ノがあちこちで非常に効果的に鳴っています。 (チャプター13~)
この過酷な音をうまく鳴らせるか鳴らせないかでこの映画の面白さは大きく変わります。
地上での戦いを終え、今度は宇宙へ。(チャプター19~)ここでは複数のデストロイ
ヤー、戦闘機が待ち構えています。大型宇宙船の飛行音はかなり低い音でなります。
つぶれず、歪まずならせるかがポイントです。またこのシーンでは敵の間をすり抜けて
飛行するあの銘シーンは一度見たら忘れられないでしょう。あのスピード感は効果音、
音楽が作り出すマジックなのです。
このような複雑な効果音のある映画は音楽ソースのように満足いく音で鳴らせている方
は少ないのではないでしょうか。小さい音で楽しみたいけど効果音が迫力ないとか、セ
リフが聴き辛いからレベルを上げると効果音がうるさいと感じている方、多いはずです。
確かにメーカー製のAVアンプは多機能で1台にプリから6チャンネルのアンプまでを
搭載し、DSPの機能も持ち合わせていて便利です。が、たとえば2時間自宅で映像に集
中して映画を楽しむことができますか?途中でうるさく感じてきたり、セリフが聞こえに
くくセンタースピーカーのレベルを上げてみたり。これはまさしくアンプがあなたに合っ
ていないのです。
私の部屋はセンタースピーカーとスーパーウーハーは使用していません。複数の人数で
見る場合センターSPは必要になるかもしれませんが、一人でセンターに座って見る限
り必要ではありません。なぜならばWRアンプではセリフがきちんと曇らずに再生できる
能力があるからです。またスーパーウーハーも同じ理由で必要ありません。むしろ狭い部
屋でSWを鳴らすのは逆効果です。ただ気持ち悪くなり近所迷惑になるだけです。
WRアンプでは小音量でもきちんと曇らず、低域までフラットに鳴らすことができるの
です。映像は大きい方が迫力が出ますし近所迷惑にはなりません。しかし音は近所のこ
とを考えるとそう大きくはできません。そこでWRアンプ。もう夜にヘッドフォンで映
画を楽しまなくても良いのです。
このように2台WRアンプがあれば簡単にサラウンドで映画をが楽しめますが、1台で
楽しんでも十分に楽しむことができます。スピーカーやアンプの存在をまったく気にせ
ずに。
123川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Thu Sep 23 14:08:33 JST 2004
ご報告
1.WRI-β2の出荷について
お待たせしておりましたが、シャーシが予定通りに出来上がり、致命的なミスもなく、21日
から1号機の出荷が始まっています。何分、全てが手作りで、しかも平野氏自身が製作してお
りますので、一度に出荷ができません。順調に行って2、3日/台のペースですので、ご注文頂
いた方は、もう暫くお待ち頂きますようにお願い致します。
お陰様で、1号機を手にされた方から、早速レーポトが入りまして、「これまで聴いたアン
プは、どれも音に滲みがあったけれど、WRアンプは非常にスッキリ再生する」と言うお言葉を
頂戴しております。ご注文頂いた方は勿論の事、そうでない方もご期待頂きたいと思っており
ます。このようなお言葉を頂ける事は本当に我々の励みになります。今後ともよろしくお願い
申し上げます。
2.WRP-αZEROについて
WRアンプの最高峰に位置すべく発売を予定しておりますαZEROの件ですが、シャーシはα1と
共通化する事になりました。トランスの巻線を太くし且つ巻数も増えますが、何とか現在採用
している、EIコアで納まる事が確認されましたので、無駄なコストを抑える事もありましてシャ
ーシの大型化を避けました。
ただし、放熱器は熱放射面積を大きくする必要性から高さが高くなりますので、最低でも
20mmだけアンプの高さが高くなります。従いましてボンネットの大きさが変わります。これ
から実機の試作に入る予定で、順調に完成できて不具合がなければ、年内のなるべく早い時
期に発売したいと考えております。
αZEROの発売を期待されている方も段々増えてきました。どうか発売の折りは、WRI-β2共々、
よろしくお願い申し上げます。
122今井美佐子さん(無職)
Fri Sep 17 23:37:17 JST 2004
詳しい御説明ありがとうございました。
このような対応をしていただけるのはガレージメーカーならではでしょうね。
実際に音を聴くことは出来ませんが充分検討させていただきます。
ありがとうございました。
121川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Sep 17 11:34:13 JST 2004
今井さん、再度のご質問ありがとうございます。
この件は、実際に製作を担当する平野氏の意見を聞いてみました。
平野氏からの回答要旨
1.4回路5接点のロータリーSWが必要ですが、現在では高価なセイデン社しかなく、これは非常に
高価です。
2.フロントパネル、リアパネルの表示を替える必要があり、その部分を消して代わりにインスタント
レタリングで表示するので、やや違和感が出る可能性があります。
3.スペースは何とかなるでしょうが、その分、配線が少し複雑になり、錯綜します。
4.上記にかかる材料費、及び作業費を考慮すると、特注費用は最低でも3.0万円高になります。
5.パワーアンプダイレクトはボリュームで絞る事ができない為、入力ピンの抜き差しの時に、大きな
音が出てSP(特にTW)を壊すことがありますので、余りお勧めはできません。(SP破壊は自己
責任になります)
以上の事にご納得頂ければ、お引き受けは可能とのことですので、ご注文時にでもお申し付け
下さい。よろしく、お願い申し上げます。
120今井美佐子さん(無職)
Thu Sep 16 21:54:43 JST 2004
お答えいただきありがとうございました。
私もプリの必要性は認識していています。
ところで特別仕様も可能という事ですが
プリメインアンプの1つの入力だけをプリをパスするような仕様は可能でしょうか?
音質的な意味ではなく多用な使い方に対応する為です。
その入力に例えば手持ちのプリを繋いで音質の違いを確認したり
入力数を確保するといった事や、
AVアンプのプリ出力を繋いで使うといった事が出きるようにする為です。
もしかなり難しいようでしたら結構です。
ちょっと思いついただけですので。
それでは失礼します。
119川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Thu Sep 16 13:56:19 JST 2004
今井さんご質問ありがとうございます。
1.についてのお答え。
この掲示板でも何回か話題になりましたが、パワーアンプだけの音質とプリを通しての音質は
微妙に違います。勿論、そんなに煩い事は言わない、と言うのであれば、プリ無しでも十分音楽を
楽しむ事ができます。しかし、オーディオは奥が深く、段々耳が慣れてくると、もう少しいい音で
聴きたいという気になってくるものです。
その時、後からプリアンプだけ注文しようとすると、WRI-β2より遙かに高額の出費になります。
そこで、そのプリアンプを通した音質を、一体型で且つリーゾナブルな価格で実現したものが
プリメインアンプなのです。欧米ではプリとパワーは基本的にセパレートがオーソドックスな
形ですが、日本は住宅事情もあって一体型が好まれる傾向にあります。
音質の差は、パワーアンプのみの場合は、どうしても音のかたさが気になる傾向になります。
これは推測の域をでませんが、パワーアンプはプリアンプに較べて、高周波ノイズに弱いと
考えられ、一度、ノイズに強いプリアンプでバッファー(緩衝)した方が、音質が良くなる
可能性があると考えられます。それは、この掲示板で多くの方の証言によって明らかになって
います。
2.についてのお答え
まず、他社のプリアンプを使う事はあまりお勧めできません。それは、却って音質を悪化させる
可能性があるからです。相当著名で高額なプリ(国内最高クラス)で実際に試してみましたが、
WRプリには及びませんでした。ですから、それより下位のプリを接続して音質が向上する可能性は
少ないと考えられます。
何れにしましても、プリを通して聴く場合は、原則的にボリュームツマミの位置はは最大で良い
と思います。勿論、お好みで絞って頂いても本質的な違いは殆どないと思われます。ボリューム回路を
パスする事は、WRアンプに限って言えば余り意味はないでしょう。システムが安定であれば、そうした
問題は音質に殆ど影響を与えないからです。しかし、どうしても、と仰るのであれば、特別仕様も
可能です。
以上、2点についてお答えさせて頂きました。未だ、疑問がお有りでしたら、再度のご質問を
お願い申し上げます。
118今井美佐子さん(無職)
Wed Sep 15 14:51:25 JST 2004
アンプに対しての質問
はじめまして、このアンプを知り興味を持ちましたが質問がありますのでよろしければ
お答え下さいませ。
1.パワーアンプWRP-α2には入力が3系統ありボリュームも装備してあります。基本的
にはこれで充分と思うのですがプリメインアンプWRI-β2を作った特別な理由はどこにあ
るのですか?
もちろんバランスが装備されていたり、説明されているような内容の違いがあるのは難し
いながら理解できます。しかしプリメインを作る必然性が今ひとつ釈然としません。出費
は安ければ安いほうが助かりますのでパワーアンプWRP-α2の方が良いのですが、プリメ
インアンプWRI-β2の方が決定的に優れているのであれば多少の出費は我慢します。
2.パワーアンプWRP-α2を手持ちのプリアンプと繋いで使う場合ボリュームは最大にし
て使うのですか? またボリュームをバイパスするような回路はありますか?
以上2点よろしくお願いします。
もしどこかで既に説明済みでしたらご容赦下さい。
117川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Tue Sep 14 18:33:51 JST 2004
チャイコフスキーの3大バレー
バレー音楽にも、純粋に音楽として聴いて楽しめるものが多く存在する。その代表的な
ものがチャイコフスキーの3大バレーであろう。作品順に行くと、「白鳥の湖」、「眠れ
る森の美女」、そして「くるみ割り人形」である。
どれを好むかはその人によって当然ながら違うのだが、私は前後2者を取る。「眠れる
森の美女」に出会ったのが一番最後だった事によるのかもしれないが、私は親しみ易い
メロディーに、前後2者に較べて欠けていると思う。
この中で最初に聴いたのは、「くるみ割り人形」だった。それは中学の頃、兄がアルバ
イトで作っていた”電蓄”のお客さんからの借り物だった。当時、モノラルながらLPが
ありSPとLPのかかる、ターンオーバー型のクリスタルピックアップがついていた。
自宅にはSPこそあったが、ハイカラなLPなぞ1枚も存在しなかった。だから、テストの
時は注文主から借りる他なかったのである。お陰で、いろいろな音楽に接する事ができた
のであるが、この「くるみ割り人形」は3枚組みで、貴重なものであった。
演奏は、ドラティー指揮のミネアポリス交響楽団だった。普通、この種のバレー曲は組
曲から聴き始める事が多いが、いきなり全曲版で聴けたのはラッキーであった。でなけれ
ば、「くるみ割り人形」を過小評価していたかも知れない。
そう思うほど、この曲の素晴らしさは、組曲以外の所にあると思っている。今では後に
同じ指揮者が指揮した、アムステルダム・コンセルトヘボー盤を愛聴している。演奏も立
派、録音も良好で大層気に入っている。「くるみ割り・・・」なんて、と思っている方で、
まだ全曲版を聴いていない方に是非お勧めしたい。(PHCP-9359/60)
「白鳥の湖」に出会ったのは、小学校の頃で我が家に有ったSP盤だった。しかし、それ
は全曲からすれば、ほんの一部の「情景」でしかなかったから、出会ったと言えるのは高
校の時であったと思う。デゾミエール指揮のパリ音楽院のLPだった。当時、有名な盤で
レコード屋のショウ・ウィンドウによく飾られていて、羨ましく前を通り過ぎたものであ
った。
この演奏の中で、第3幕の「情景:賓客たちの退場とワルツ」の2回目のトランペット
のファンファーレ以降に演奏されるワルツが、文化放送の早朝の放送開始のテーマに使わ
れていて、自分で作ったゲルマラジオのイヤーフォンから流れるこのメロディーによっ
て、大層気持ちの良い朝を迎えた覚えがある。
皆さんも是非一度、自分の大好きな曲が流れて、それによって徐々に目覚めていくの
を体験されたらどうだろうか。頭の中にα波が充満して目覚めるその快感は、一度体験し
たら止められないだろう。今では、タイマーがあるので簡単に実験できると思うのだが。
さて、「白鳥の湖」は、現在は小澤が指揮するボストン交響楽団のCDで楽しんでいる。
ドイツグラモフォンのもっとも輝いていた頃の録音(エンジニア:クラウス・ヒーマン)
で、素晴らしい音が満喫できる。演奏も若い頃のキビキビした小澤の魅力が凝縮された
素晴らしいできになっている。LPの時に買って気に入り、またCDで買い直して楽しんで
いる。(453-055-2)
最後に、「眠れる森の美女」であるが、例の有名なワルツは別として、真面目に聴いた
のは、ずっと後になってからの事だった。フィストラーリ、ボニング盤などを聴いてみた
が、ずっと通して聴く気にはならなかった。オペラでもそうであるが、何処を聴いても退
屈しないものは、極限られているように思う。
「眠れる森の美女」はOP.66で交響曲第5番の直ぐあとに作曲されたはずで、十分作曲
技法は充実しているはずであるが、反面、メロディー枯れになっている感も否めないよう
に思う。兎に角、私には退屈なところが散見されて、愛聴するには至っていない。
バレー曲なんて組曲で十分だ、なんて思っている方がおられたら、是非全曲盤の試聴
をお勧めしたい。特に、チャイコフスキーのバレー曲はオーディオ的にも音楽的にも素晴
らしい作品に仕上がっている。
WRアンプシステムは、その魅力を引き出すに十分相応しい実力を秘めている。是非、
WRアンプシステムで、3大バレーの魅力に迫って頂きたい。
* * * P.S. * * *
WRI-β2のシャーシ加工が若干遅れている為、まだ、1号機の出荷ができていない
状況です。特に初期トラブルがなければ、21日頃に最初のWRI-β2が誕生します。今
暫くお待ち下さい。
116川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sun Sep 5 18:32:01 JST 2004
ミラージュさんご遠方の試聴ありがとうございました。
良いアンプを求めて、遥々茂原まで出向いて頂いたミラージュさんのご熱意には本当に頭が
下がります。そして、数ある似たような音を出すアンプの中から、我がWRアンプの本質を見抜い
て頂き、重ねて御礼申し上げます。また、立派なリスニングルームのご紹介ありがとうござい
ました。
この音の違いは、本当の楽器の音や実演の雰囲気を体得した方でないと、なかなか理解でき
ないことかもしれません。これまでのアンプの音が全て類型であったとすれば、それが常識に
なってしまっていても不思議ではありません。
そして、何時しか諦めとなり、これがアンプの音だと信じざるを得ない状況に落ちいっていた
と思います。しかし、WRアンプの誕生で、諦める必要はもうなくなったのです。WRアンプの音は
革命的で典型なのです。ミラージュさんのお言葉をお借りすれば「粉が舞ってる」、「スが
入ってる」という感覚を、これまでは、頭の中で、聴こえないように、抑えてきたのだと思い
ます。
しかし、WRアンプを使えばもうこのような我慢又は諦めは必要なくなるでしょう。即ち、
楽器の持つ音色をストレートに楽しむ事ができるようになるのです。勿論、機械による再生です
から、その実現率は、その方の使用するスピーカやリスニングルーム、またはその他の機材に
よって、多少は変わるでしょう。しかし、重要な事は、決してゼロではないことです。
負性抵抗の問題を解決できていない高帰還アンプを使っている限り、この実現率は限りなく
ゼロに近いと申せましょう。言葉の表現の仕方に違いはあっても、これだけ多くの方々に、
WRアンプの良さをお認め頂いているという事実を素直に受け止めて頂いて、まだ、迷って
おられる方に是非WRアンプのご購入をお勧めしたいと存じます。
そして、1日も早く理想に近い形での音楽鑑賞をお楽しみ頂けるように、ご決断をお願い申し
上げる次第です。
尚、αZEROの発売はできるならば、年内に実現したいと考えております。これに伴うトランスの
試作は既に終わっており、シャーシさえα1と共通化できれば、割合早くご提供できるように
なると思います。私もプロトタイプで聴く事がありますが、やはり全体になんとなく音のゆとり
を感じる事ができます。αZEROの発売を是非ご期待下さい。
115ミラージュさん(プログラマー・作曲家)
Thu Sep 2 20:07:05 JST 2004
こんにちは。
本日、ようやく茂原のサウンドハイツにお伺いし、試聴させて頂きました。
で、結論から申しますと、購入自体は決定させて頂きました。
ただし、まだ色々と決めなければならない問題があります。
まず試聴レポートです。本日は、WRP-α1をJBL4344に繋いでもらって、
持ち込んだ3種類のCDで音を確認しました。
1.マゼールとベルリンフィルによるコルサコフのシェエラザード。
楽団全体の音とソロ演奏が交互に聴ける曲なので。
2.アディエマスの1stアルバム。声の趣味が合うので。
3.ジェフベックのワイヤード6曲目「ソフィー」。ジャズコンボの
中のエレキギターとアナログシンセがどう響くか聴きたかったので。
全体の印象ですが、広がりや荘厳さは、他の著名なアンプと比較して、
それほどの違いは感じられませんでした。
決定的に違うのは、音像ひとつひとつの「ツヤ」だと思います。
他の多くのアンプが、音の表面もしくは周辺で「粉が舞ってる」様な、
あるいは「スが入ってる」ような感じがして、どうにも気になってた
のですが、WRアンプによる再生音にはそういう感じがあまりありません。
どうやらこれが、謳われている「高周波ノイズ対策」の成果なのだろうと
解釈しています。
あと、3.を聴いて、思った以上にドラムの音で違いが出ると感じました。
特にタムの立ち上がりのよさと臨場感は劇的だと思います。
さて購入にあたって、自分のオーディオシステムに合う機種を選定
しようと思っていますが、まず、わたしのシステムはこんな感じです。
http://www.geocities.co.jp/MusicStar/1850/jpeg/main_a1.jpg
http://www.geocities.co.jp/MusicStar/1850/jpeg/main_a2.jpg
http://www.geocities.co.jp/MusicStar/1850/jpeg/main_a3.jpg
内部は空の状態で内容積65立法メートル。直角をなるべく作らない様に
設計し、この広さで残響時間0.3秒に抑えてあります。天井は音響レンズの
効果を得る為に考えたデザインで、視覚的にも面白いと思っています。
4344がおかれているのは厚さ10センチの蛇紋岩のステージです。
真ん中のラックが空いているのは、いずれ50インチのプラズマを
入れるつもりだからです。ただプラズマはまだ発展途上の製品ですから、
買うのはもう少し後になるでしょう。
石の下は重量コンクリートを1メートルの厚さで固めています。また、
部屋全体は30センチの遮音壁+10センチの軽量コンクリート壁で覆い、
500Hz以上でほぼ100%、500Hz以下でも95%以上で遮音が出来ます。
遮音にこだわったのは、当然ながら大音量で音楽を聴きたいからです。
WRP-α1を使わせて頂いた感じでは、ボリュームの目盛りが一時の方向に
向くくらいまで回してようやく納得出来る音量を得ることが出来ました。
ステレオ30Wでこの音量が出るというのは凄いと思いましたし、この
機種でも問題は無い、とは思います。
しかし、50wのαZEROが予定されているとなると話は別で(苦笑)、
この部屋でこの4344を鳴らす役に、是非αZEROを据えたい、と思っています。
発売時期や値段など、明確な処がわかりませんが、是非実現させたいと
考えています。
114川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sat Aug 28 14:02:15 JST 2004
新しく開発したプリメインについて
アクセサリー誌に発表以来、ほぼ順調にプリメインのご注文を頂いており、これも皆様の
お陰かと心より感謝しております。
さて、ここらでプリメインの開発に関して若干ご説明を申し上げ、このプリメインに興味を
お持ちの方々に多少の情報をお伝えできたらと思いまして筆をとる気になりました。
まず、開発目的ですが、WRパワーやWRプリは確かに良いと思うけど、合計で40万を越える
予算は無理だと仰る方々に、手を伸ばせば届く範囲の価格で、WRアンプの良さが満喫できる、
プリメインアンプを作ろうとしたのです。
その為には、まず高価なSEコンやBGコンを使わないで、同質の音を出さねばなりません。
要するに、普通の部品を使ってWR特有の分解能の高いアンプを作らねばならないのです。
この事は、一方で回路の優秀性を示す絶好のチャンスでもある訳です。
幸いそれに関してはα2である程度成功していましたので、その考え方を推し進めて、さら
なる発展が望めないか、と考えました。それには、何と言ってもパワーTRをもっと厳選する
事が重要だと考えました。パワーデバイスは、ことの他音質に重要な影響を与えます。
α1ではパワーを30W以上出す必要性からTO-3型が使われていますが、音質だけの点から
言えば、デバイスのペレットが小さい方が有利だと言う説があり、今回は1ランクもしくは
2ランク小さいトランジスタの中から選別する事にしました。
話が少し難しくなりますが、トランジスタはその多数キャリアが電子かホールかで、2種類に
分類されており、前者をNチャン(NPN)、後者をPチャン(PNP)のトランジスタと呼びます。
α1はこの2種のトランジスタが相補ってパワー段を構成する所謂コンプリメンタリー方式です。
しかし、電子とホールは移動度が違い、「馬と牛を組み合わせている」と表現する人も
いる位、問題がないわけではないのです。その点では、α2はNチャンのみを使ってパワー
段を構成していますので、その点は「馬同士」で非常にスッキリしています。
だから、SEコンなどの高級部品を使わないで、WRアンプとして恥ずかしくない音質が得られ
ているのだと考えています。ところがNチャンのトランジスタは確かに高速ではあるけれど
ノイズの点から言えば、Pチャンには及ばないのです。
速度を取るかノイズの少なさを取るか悩みましたが、結局はやってみるしか方法はないと
考えて、手持ちの小型TR(TO-66またはTO-220のEMe)の中から使えそうなものを探した
ところ、Pチャンのトランジスタが何種類か見つかりました。
世の中にPチャンのSEPPは未だないし、ここはノイズの少なさに賭けてみようと思いました。
早速、α2の基板を流用して試作し、音を聴いてみました。まだまだ完成度は低いにしても
「何かが違う」という印象を持ちました。そして、デバイスの選択などに移りました。
結局、サンケンの2SA768(9)というTO-220型のデバイスに落ち着きました。これはTO-3型
からは2ランク位ペレットが小さく、分解能に優れた、非常に純度の高い音を出してくれます。
勿論、廃品種ですから、何処かの倉庫に埋もれているものが出てこない限り、完全限定版に
なります。
こうして、高級部品を使わないで、ある意味ではα1を凌ぐプリメインが完成したのです。
α1を持っていても、決して無駄にならないアンプだと自負しております。パワーも20Wを確保
しました。大抵のSPは駆動できると思います。オプションでEQも付けることができ、LPの音を
最大限引き出すことも可能でしょう。
どうか、この機会を逃さずに是非、WRI-β2をお買い求め頂きたくお願い申し上げます。
* * * 付記 * * *
上述のように普及部品をなるべく使うようにしましたが、やはり音質重視に努めた
結果、原価が当初より上がってしまいました。そこで発売記念特価とさせて頂き、
ある台数又はある期間の後に価格訂正をさせて頂きますので、どうかご了承下さい
ますようにお願い申し上げます。
113川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Wed Aug 18 12:09:04 JST 2004
ミラージュさん 書き込みありがとうございます。
それでは、9月に入ったらサウンドハイツさんの方で是非試聴して見て下さい。よろしく
お願い致します。
さて、デュトワのボレロがお好きだとのことですが、確かにデュトワのフランスものは
概して好調ですね。若い頃はコンチェルトのオケ伴指揮者だったのですが、アルゲリッチ
との結婚で話題を振りまき、英デッカから”ダフニストクロエ全曲”で鮮烈デビューして
から、一気にメジャーな指揮者になりました。また、それまであまり知られていなかった、
モントリオール響を世界中に認めさせた功績も大きいかと思います。
当時、CDの黎明期だったので、”ダフニスとクロエ全曲”にはPQ信号が殆ど打たれておらず、
一旦再生すると最後まで聴くしかなく、大そう不便な思いをした記憶があります。その後、
フランスものを中心に確実にファンを増やして行きました。サンサースの3番も名演かと
思います。しかしドイツもののような構成力の必要な曲はあまりいただけませんね。
* * * 追記 * * *
”ダフニスとクロエ”で思い出す事は、私の好きなオーケストラである、アムステルダム
コンセルトヘボーをサントリーホールに聴きに行った時のことである。指揮はシャイーで
その他の曲は既に忘れかけているが、今でも鮮烈に思い出すのは、”ダフニスとクロエ”
の演奏だった。
以前の掲示板に、デュトワの”海賊”に驚愕した事を書き、同レベルのもう一つ別の凄い
演奏については、時を改めると書いたが、その演奏がシャイーの”ダフニスとクロエ”だった
のである。
特に最後の5分間、合唱とオケが見事に融合して、聴く者に強烈に襲い掛かってくるその
迫力は、到底この世のものとは思えない宇宙的迫力を感じ、ホールの座席に座っている事
さえ頭の中から消えて、体が宙に浮いた気分になった事をはっきりと覚えている。
実演だから全て感動できるわけではない。むしろ、がっかりする演奏の方が多いのでは
ないだろうか。相当お金を出してもその確率はかなり低いと思う。しかし、オーディオは違う。
自分の好きな曲を名奏、名録音で楽しめるのだから。
自宅で聴くWRアンプでは、実演と同レベルの体験は無理としても、条件さえ整えばそれに
近い疑似体験をすることはできると思う。それがWRアンプの特徴であり、オーディオの良い
ところでもあるだろう。
そういうアコースティックな響きに感動する方々に、是非WRアンプシステムを使って頂き
たいと思う。
112ミラージュさん(プログラマー・作曲家)
Mon Aug 16 10:09:59 JST 2004
川西さん、お返事ありがとうございます。
仕事の関係で、サウンドハイツに行くとすれば
多分9月始めになってしまうと思いますが…
>WRアンプはアコースティックな楽器の再現には優れておりますが…
アドバイスありがとうございます。
わたしは特定のシステムを妄信するというタイプではないので、
その機器の機能と性能を見極めて使い分けたいと思います。
ちなみに先日書かれていたボレロですが、今までわたしが聴いて
一番好みの指揮をしたのはシャルル・デュトワでした。
この人は「情緒溢れる」とか「流麗な」といった形容の似合う
指揮を得意としていると考えてますが、ラヴェルが題材だと、
それがうまくマッチするみたいです。
ダフニスとクロエ第二組曲なども凄くよく仕上がってます。
ただ、逆にストラヴィンスキーの春の祭典などのような構造の曲を
デゥトワが振ると、あんまり好きな音にはならないみたいです。
発信側にも受信側にも合う合わないがあるのはオーディオシステムと同じですね。
では、WRを試聴したらまたお伺いします。
111川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sat Aug 14 21:12:44 JST 2004
ミラージュさん書き込みありがとうございます。
数あるパワーアンプの中からWRアンプに注目して頂きまして、誠にありがとうございます。
JBL-4344をお持ちとの事大変羨ましく思います。私はB&W805MATRIXの小型SPで聴いており
ますので、大型SPにはある種憧れがあります。ただ、WRアンプ開発には、精緻な音を再生する
B&W805MATRIXがいいと思って使用している間に、このSPが手放せなくなりました。
さて、この掲示板に既に書きましたが、WRアンプで4344を鳴らした経験が二度あります。
一度は、ハーマンさんのご好意でお借りして試聴会を開催した時です。勿論、クラシックも
良かったですが、なんと言ってもJazzの表現は一級品だと思いました。
その時はジャック・ルーシェ・トリオの”トッカータとフーガ”と猪俣猛の”ダイアローグ”
を再生しましたが、ドラムス、ピアノそしてベースの音が生々しく、そして何よりもJazzの
雰囲気がよく再現されていたと思います。流石アメリカのSPだと感心しました。
もう一つの例は、WRアンプのユーザーさんが、私を招待してくれて聴きに行った時のこと
です。この方はクラシック音楽がどちらかと言うとお好きでしたが、N響Bモードライブの
画面を見ながらの鑑賞は大層充実していました。
曲はショスタコのV協で、独奏者は諏訪内、指揮者はN響に取って貴重な存在だったアンドレ
プレビンでした。定期公演に自分も参加しているんだという錯覚させ覚えたのを思い出します。
その当時発売された、スーパーツイターを付加すると、よりプレゼンスが向上したように記憶して
います。
さて、サウンド・ハイツさんまでご足労をお掛けしますが、確かあそこにも4344はあった
と思いますので、じっくりWRアンプの実力を聴いて見て下さい。また、α1からα3まで、また
発売予定のプリメインも陳列されていると思いますから、ご自分の好みでお選び頂きたく
お願い申し上げます。
確か、ハイツさんは15日までお盆休みかと思いますので、行く前にTELでお確かめ下さい。
一度WRアンプを実際に聴いて頂ければ、一聴して従来からのアンプと一味違う事がお分かり
頂けるものと確信しております。
最後に老婆心ながら一言付け加えさせて頂きますと、WRアンプはアコースティックな楽器の
再現には優れておりますが、打ち込みのような音楽には必ずしも最適とは限りませんので
どうか悪しからずご了承下さい。
110ミラージュさん(プログラマー・作曲家)
Sat Aug 14 10:17:52 JST 2004
はじめまして。
ビデオに移行したせいで10年以上も封印していたオーディオ熱が、
最近、SACDやDVD-Aの音を聴いて再燃してしまった…という者です。
以前CDで聞いていた音楽をSACDやDVD-Aで買いなおしてみると、
確かにかなりの差異があったため、あらためて自分の好みの
オーディオ・システムを構築してみようと思い立った訳です。
スピーカーはJBLの4344ですが、アンプは今のところごく一般的な
AVアンプしか持っていません。スーパーツィーターの増設なども
考えていますが、とにかくまず4344でデジタル音源をきちんと
鳴らしてくれるパワーアンプがないものかと探しています。
JBLの大型モニタと相性が良いとされる有名メーカーのアンプも
いくつか試聴してみましたが、いい値段の割に、なにかもう一つ
納得出来る音が出てくれません。で、色々と検索していたら、
こちらに辿りつきました。
現在、ウェブの解説を読ませていただき、ひょっとしたら上に
記載した問題が解決出来るかな、と思っている状態です。
とりあえず、千葉に試聴可能な店があるという事ですので、
それを聴かせていただくところから踏み出してみたいと思います。
という事で、とりいそぎ、ご挨拶のみで失礼いたします。
109川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Aug 13 18:23:37 JST 2004
ボレロは如何ですか?
最近、ラベルの”ボレロ”の版権が切れたらしく、この曲を使ったテレビCMが少なくても2本、現在
流れている。1本は女流ギタリストが演奏し、もう1本はオーケストラが演奏している。この曲を聴くと
理屈ぬきに私は心が動かされるのである。
一般にボレロと言えば、スペインの3/4拍子の独特の踊りのことであるが、クラシックファンには
ラベルの”ボレロ”として名高い。ラベルはこの曲をバレー曲として依頼された時、ほんの習作の
つもりで作曲したらしいが、それが世界中にヒットして皮肉にも、通俗曲で確固たる地位を確立して
しまったのである。私がクラシックファンになったのは、4歳の頃に自宅防空壕の中で、兄の作った
鉱石ラジオのレシーバーから流れてきた、このメロディーを耳にしたのが切っ掛けである。
当然、この曲を耳にするのはその時が初めてであったが、何故か非常に心を打たれた記憶がある。
それは暗闇の中で一筋の光明を見出したような感覚だった。時限爆弾が破裂する音に怯えていた
幼児に勇気を与えるメロディーだったのである。その時母が、一人のダンサーがこの曲に合わせて
踊り始め、最後に踊り狂って死んでしまう映画を見たと説明してくれた。その事もあってか、この曲には
特別な思い入れができた。
戦争も終わり、世の中が少しずつ平和を取り戻しつつあった頃、我が家にあった電蓄も疎開先から
無事帰ってきていて、SPレコードが楽しめるようになっていた。多分、母の好みで買ったのであろうが
我が家に”ボレロ”のレコードがあったのである。(父は流行歌にしか興味を示さなかった)
今から思えば、SPの片面に”ボレロ”が入っていたので、全部で19回反復される曲の半分位をはし
おっていたのであろう。それでも、”ボレロ”の持つ独特の雰囲気を十分満喫する事ができた。小学校に
上がる前の一つの遊びとして、SPをかけ捲っていた。
それから中年になるまで、何故か”ボレロ”のレコードを1枚も買わなかったのである。多分、変な
演奏を聴いてそれまで心に抱いていたイメージを壊したくなかったからであろう。LPの全盛期にやっと
1枚買う事になった。それは、”ボレロ”を買うというより、フィリップス録音を集めていた、一環だった。
ベルナルト・ハイティンク指揮、アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団が演奏するものだったが、
お目当て通り録音がよく、演奏も昔のイメージを壊さない、淡々と突き進んでいく好演だった。その他にも
”ラ・ヴァルス”もいい音で入っていて、オーディオマニアにも十分楽しめるアルバムだった。(412934-1)
”ボレロ”は16小節の主題と、同じく16小節の副次主題の、たった2つの旋律からなっている。そして
終始リズムもテンポも変わらずに最後まで到達する、非常に分かり易い名曲である。だから、誰でもが直ぐ
この曲を右脳が認知してしまうだろうと思う。そういう意味で、クラシックへの入門としては、格好な曲だ。
調性もハ長調を保ちながら大きくクレッシェンドしていき、最後のクライマックスに向けて徐々に興奮を
高めていくのである。そして、全管弦楽の総奏とともに、興奮が最高潮に達した時、最後の8小節だけ
ホ長調に転調して、頂点になでれ込むようにして曲を閉じる。
曲の開始がpppで曲の最後がfffなので、この曲を完璧に鳴らし切るのは非常に難しい。最初は音が
小さく、装置によっては楽器の輪郭が薄れ、埋もれてよく聴き取れないことがある。また、最後のクライ
マックスは全管弦楽がこれ以上ないという強さで演奏するので、今度は装置からはみ出して、音が混濁
する事が多い。
WRアンプシステムなら、録音さえキチンとされていればだが、分解能の良さを発揮して、一つ一つの
楽器の音色を完璧に再現するし、全奏においても混濁することなく、ラベルの意図したオーケストラの
ハーモニーを余すとところなく蘇らせると思う。
どうも、クラシックは苦手と仰る方、まずはテレビCMをご覧頂いた後、”ボレロ”のCDでもお買いに
なってみては如何だろうか?
108日比將人さん(公)
Tue Aug 10 23:09:29 JST 2004
グリーンティージャズフェスティバルの宣伝です
勝手をお許し頂きありがとうございます。グリーンティージャズフェスティバルの
ホームページはhttp://www.sakasou.co.jp/jazzfes/index.htm
です。今年で7回目ですが例年以上の豪華メンバーです。
タイムファイブは皆さんご存じでしょう。僕の個人的なお勧めは遠藤律子のバンド
で出演するドラマーの岩瀬立飛です。凄いですよこの人。僕もこれで海外のミュージ
シャンのコンサートにも足を運んだりして結構聴いていますが、そのなかでも5本の
指にはいるドラマーと思います。
記憶に残っている限りでは、その昔、ライブアンダーザスカイがまだ田園コロシア
ムで開催されていた頃(1970年代の終わり頃だと思います)今はなき名ドラマート
ニーウィリアムズの名を冠したトニーウィリアムズナイトという一日がありました。
そのときゲストで出演したのが、あろうことかビリーコブハムだったのです。
凄かったですこの人のプレイ。いったい手が何本あるんだろうという、まるで千手
観音がドラム叩いてるような超人的な技。さしもの名ドラマートニーウィリアムズも
色を失ったかのような印象を受けました。まあ、たばこの煙漂う小さなライブハウス
でならまた違った感想を持つでしょうけれど。その他ではウェザーリポートのオマー
ハキム、ついこの間聴いた藤井郷子のバンドのジムブラック、日本人では江藤良人
(何年か前のグリーンティージャズフェスティバルにも出演)なんかも凄いな、と思い
ますが。そうそう、試聴会の時に誰かが持ってきていたブロンボというCDのドラマ
ーも相当なものでした。
岩瀬立飛もこれらに勝るとも劣らない、ということは言えると思います。僕の言葉
に嘘はありません。是非一度入間市にお越しください。
107川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Tue Aug 10 20:51:27 JST 2004
日比さん ご投稿ありがとうございます。
電源環境を改善され、益々音質が向上されたとのレポートありがとうございました。
確かに、電源ケーブルやタップ如きで音質が変わるとは、納得し難いところがありますね。
私も正直のところ、科学的に説明ができません。世間で言う銅の結晶構造の話は、直ぐ
鵜呑みできないところがあります。
それは、電気回路学や電子回路学を跳び越して、いきなりミクロの物性の話になるとは
思えないからです。例えば、「純粋な結晶構造の線材の方が音がピュアーに伝わる」と
説明されると、何となく納得してしまいます。しかし、信号の伝送は集中定数回路なら「電気
回路学」の範囲ですし、分布定数回路なら「伝送線路学」の範囲でまず考えるべきだからです。
そこには、電気抵抗、静電容量、インダクタンスの電気3要素しか介在しません。即ち、
ミクロの世界の物性は間接的に、その3要素の何れかに影響する事はあっても、直接伝送
特性に影響するものではありません。これが科学的な考え方です。
それにも拘わらず、実際にはケーブルやタップを変えると音が良くなったり、悪くなったり
する事を日常的に経験します。だから、科学的にアプローチする者を悩ませるのです。それで、
私は、「オーディオの世界には高周波的思考が必要である」と20年以上前から唱えてきました。
初めは、耳に聞えない高周波ノイズがオーディオ帯域に影響するはずがない、と嘲笑されました。
しかし、今では殆どのオーディオ愛好家が、高周波ノイズは音質に悪い影響を与える事を認め
ています。少しは進歩したとは思いますが、まだまだ、非科学的な説明が誠しやかに行われて
います。確かに、高周波的アプローチを以ってしても、未だ電源ケーブルで何故音質が変わるのか
と言われた時に、完全に説明する事はできません。即ち、まだまだ科学的に全てが解明された
とは言えないのがオーディオの世界なのです。
勢い、科学的な思考を放棄し、上述した錬金術的思考でオーディオ製品を開発している
メーカーがかなり多く存在します。これはオーディオの将来にとって由々しき問題です。どの世界
でも、科学的思考抜きで真の成功を納める事は有り得ないからです。部分的に科学的であっても、
トータルで科学的説明がされなければ説得力に欠けます。
少なくても、WRアンプは科学的計算の基で設計されています。どうか、WRアンプに使用される
アクセサリーも、科学的に納得できるものをお使いになって下さい。錬金術的商品はWRアンプには
似合いません。
例えば、電源ケーブルは太い方が電気抵抗が少なくて良い筈ですし、コンセントの接触抵抗は
なるべく少ない医療用が良いはずです。しかし、屋内配線を含めた電源ケーブルは、高周波ノイズ
の立場からすれば伝送線路です。そこにノイズの定在波が乗らないように、高周波領域でマッチングを
取るなどの工夫も必要になってきます。そこのバランスが大切だと思います。
平行ビニール線電源コードのおよその特性インピーダンスは120Ωなので、α1の電源レセプタ
クルには0.1UF+120Ωの直列素子を抱かせて、なるべく高周波領域でマッチングがとれるようにして
あります。ですから、特性インピーダンスが120Ωに近い電源ケーブルを使う事はその意味では有利に
働くはずです。
以上の事から、まだ完全に説明できないところがあるにしても、かなりの確率で高周波犯人説が
私は有力だと考えます。皆様もそういう目でオーディオを眺められる事をお勧め致します。
P.S. 日比さんジャズフェスティバルの告知、全く構いませんので、具体的な事が判明したら
どうぞ、書き込んで下さい。
106日比將人さん(公務員)
Mon Aug 9 22:16:07 JST 2004
電源環境改善しました
実は、以前から壁コンセントは自分で変えてありました。オーディオアクセサリー
の記事に触発されて、何年前だったか、オヤイデ電気に行ってパーツ仕入れて壁コン
セントを変え、そして電源タップも自作したものでした。(一応ホスピタルグレード
のもの)ただ、タップの方は現在他で使用中なので、とりあえず、家庭用の一般的な
3口のタップで間に合わせていたのですが、これがまたアースの極性も明示してない
ような代物で…。というわけで、こないだオヤイデで最近出したタップを奮発して購
入し、やっとまともな感じになりました。ただ、今でも、こんなもので音が変わるん
だろうか、なんて思う気持ちはぬぐい去れないんですが、現実には効果があるようで
す。幾分か音がクリアーな感じになり、広がりも増したような気がしています。もう
一つ自信がないのは、これだけ投資したんだから、という気持ちが残っていて幾分か
でも都合のいいように、と考えている自分がありはしないかと思うからです。まあい
いや。ともかく、事実として、以前気が付かなかった音が聞こえるようになりました。
やっぱり解像度が上がったのかな、と。
さて、ここからは宣伝になってしまいますが、9/5に地元入間市でジャズフェス
ティバルを開催します。グリーンティージャズフェスティバルという名目で、今年で
7回目になります。私はその実行委員をしております。入間市民会館で開催しますが、
ホームページもあります。詳しくはそちらを、といったところで、ホームページのア
ドレスが見つかりません。いずれまたこのBBSでお知らせしたいと思います。いい
ですか、こんなことを。一応、お許しが出たら、ということにしておきます。管理人
さんよろしくどうぞ。
105川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Aug 6 14:08:13 JST 2004
ブルックナー交響曲第2番を聴く
ブルックナーが日本人に愛好されるようになったのは、つい最近の事と言って良いのではない
だろうか。私の記憶では、LPになって最初に発売されたのは、テレフンケンから出た、カイルベルトが
指揮した第9番の交響曲(演奏:ハンブルグ国立フィル)だったように思う。この時のレコード評が
おもしろい。「録音は素晴らしく良いが、曲は全くわからない」と書いてあった。日本人が如何に
ブルックナーに馴染みがなかったかを表している。
その録音が良いという評に刺激されて、偶々レコード屋に並んでいたそのLPを買って自分でも聴いて
みた。確かに第1楽章はさっぱりだったが、第2楽章に置かれたスケルツォのリズムには何か惹かれる
ものを感じた覚えがる。
そうこうしている内に、ワルターの第4番(ロマンティック)などが発売され、徐々に日本人にもブルック
ナーが浸透していったように思う。私が次に興味を感じたのは、ヨッフムが指揮する第8番(演奏:ベル
リンフィル)だった。大学を卒業するかどうかの頃だったように記憶している。なにせ2枚組みで3600円は
相当勇気の要る買い物だった。
録音もまあまあだし、演奏も素晴らしく、すぐ自分のものとして楽しめるようになった。ただ、若さ故か
第3楽章の良さを理解できる精神性を持ち合わせていなっかように思う。今ではブルックナーの中でも
トップクラスの楽章だと思うのだが、当時は眠くなる傾向にあった。
私は、大学院の終了間近に交通事故を起こし、1ヶ月程入院する羽目になったのだが、その時、お見舞
に頂戴したのが、同じくヨッフム指揮の第1番の交響曲(演奏:ベルリンフィル)だった。古典的様式を
のこしながらも、ブルックナーの特徴がはっきりと伺えて、たちどころに気に入ってしまった。そして
ヨッフムという指揮者とブルックナーの相性の良さを感じ取った。退院後、続いて発売された第3番(演奏:
バイエルン放送饗)を購入した。
この時、これまで聴いてきた演奏に較べると、同じ指揮者なのに、ちょっと全体に厚味が感じられず
「こんなものか」程度で終わってしまった。やはりオケの格の違いがそう感じさせたのであろうか。それからは
散発的に第4番(ワルター)や第6番(カイルベルト)を買って聴いてはみたが、暫くブルックナーから距離を
置いていた。多分、当時の音質ではではブルックナーの魅力を十分堪能できなかったのであろう。
時は、LPからCDにメディアが移り変わろうとしていたが、CDの音に馴染めずにLPで頑張っていた。
そのLPの終焉期に発売された、カラヤンの第5番(演奏:ベルリンフィル)やハイティンクの第7番(演奏:
アムステルダムコンセルトヘボー)を買って、大体ブルックナーを網羅したのだが、第2番の交響曲だけは
縁がなかったのである。それは、やはり曲の人気がなかったからであろう。発売されたメディアも少なかった
に違いない。
最近、ヨッフムの交響曲全集を入手したのを期に、聴いたことがなかった第2番を真面目に聴いてみたい
と思ったのである。以下に、その印象を記してみたい。
第1楽章:
導入部は非常に美しい。いかにもブルックナーの開始である。しかし、その後はまだ余り慣れていない
せいか、しっくり来ないが、開始4分程のところで出てくるトラペットのリズミカルな動きは魅力的だ。この
動機が楽章中何回か繰り返される。だが、メジャーな曲に成りきれない故か、全体に消化不良を感じる。
部分的には初々しさがあって好ましく感じるところもあるのだが。
第2楽章
低弦に支えられた重厚な導入部だ。これが楽章全体を支配する。その直後の弦の合奏も美しい。
ピッチカートにのって奏でられるホルンの響きもメランコリックで心を打つ。この交響曲の中で一番真面目に
聴きたくなる楽章である。特にホルンの響きは魅力的だ。消え入るようにように終わる最終部も美しい。
しかし、纏まりという意味からすると、他の交響曲に優るとは決して言えないであろう。
第3楽章
このスケルツォはちょっとおどけていて最初聴くと吹き出したくなるが、何度か聴いていると9番の
2楽章を予見するところがあるし、ブルックナースケルツォとして認知できるようになる。ただし、中間部
はあまり美しいとは思えない。
第4楽章
最終楽章も、これまで慣れ親しんできたブルックナーとは違うようだ。少し情緒不安定な感じがする。
7番を思い起こさせる非常に美しいところもあり、リズミカルで面白いところもあるが、やはり纏まりに欠け、
あまり感心した終楽章とは思えなかった。
2番の愛好家からは怒られそうであるが、正直に書いたつもりである。ただ、ヨッフムの指揮するバイエルン
放送饗はそれなりに頑張っているし、音質もいい方だ。2番といえば、ベートーベンも他の曲から較べれば、
決して良い出来とは言えないだろう。2番のメジャーはやはりブラームスか。シューマンやシベリウスも捨て難いが。
最近、ブルックナーの曲が隅々まで味のある音楽だと思えてきた。それは聴く側の精神年齢とも深く関わる
事だとは思うが、複雑なスコアーを微妙に表現できる装置に、WRアンプシステムが成長した事も見逃せ
ないだろう。皆さんも、WRアンプシステムでブルックナーの魅力に触れてみてはどうだろうか。
104川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Mon Aug 2 20:30:01 JST 2004
加藤さん試聴レポートありがとうございます。
今回のレポートをお読みして、私の心配はとり越し苦労だったと、胸を撫で下ろしており
ます。なにより、奥様にご理解頂けたのは何よりでした。とりわけ奥様のような生の音を
よくご存知の方にお褒めを頂いて光栄に存じます。結構多くの方が奥様に内緒で買わ
れるのを知っておりますので、加藤さんは本当にお幸せではないかと、ご推察致します。
まだ、3時間程度のご試聴だそうで、もう少し聴き込んで頂ければ、更なる発見があるかと
期待しております。きつさ、棘とげしさ、ハイ寄りの硬い音などから開放されて、ベールが1枚
取れたような新鮮な響きになられたとの事、正しく、WRプリの効果かと思います。
また、聴き込んだ後にでも、加藤さん一流の表現で、WRアンプシステムの素晴らしさを
皆さんに伝えてあげて下さい。そして、それが切っ掛けで、迷える子羊(失礼!)が一匹でも
多く救済されることを切に願っております。
103加藤丈晴さん(会社員)
Sun Aug 1 23:20:44 JST 2004
プリ到着!
今朝ついに到着しました。
2時間くらい鳴らしつづけようやく本領発揮し始めたといった感じ。
先生が心配してくださっていましたが、それには及びません。
非常に好印象です。いずれまた詳しくレポートさせていただきますが、
視聴3時間の印象としては、「ようやくウェルバランスに!」
きつさ、刺々しさ、なんかハイ寄りといったものがすっかり拭い去られ
グッと音が落ち着いた。一聴分解能が落ちたように思ったが、本来の
まろやかさ、しっとり感が出ただけかな?ただ自分としてはもう一枚
ベールを剥ぐことができるかなと。この辺は更なるエージングとセッティング
次第か。
音源によっては明らかにプリ無しより鮮度向上の場合も。これにはびっくり。
弦だけでなくピアノ(これも弦といえば弦かも)、声もグッド。
重心が本来の高さに落ち着いたために安心して音楽に入っていけるのがイイ!
小学校の頃からピアノ自演、クラシック音楽を聴きいてきた妻が「やっと
音色が自然になった。バランスが良くなったね。」と語ってくれたとき
心の中でガッツポーズしてました。(^o^)
102川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Fri Jul 30 18:05:36 JST 2004
日比さんレポートありがとうございました。
日比さんにプリをお渡ししてから日にちがありましたので、ひょっとしてプリがお気に召さない
のかな、と我々心配しておりましたが、この度は取り敢えず具合がいいというレポートを
頂きまして、ホッとしました。
なんでもお仕事がお忙しかったとか、この暑さには十分お気を付け下さい。ベールが一枚
取れた感じに改善された由、大変良かったと思います。電源環境が今一とのこと、この掲示板でも
いろいろ書き込んでありますので、可能なものから手を着けてみて下さい。さらに音質は向上
すると思います。
やはり、安くない買い物をして頂いたにも拘らず、何某かのご不満があると我々スタッフも
嬉しくありません。幸い、これまでにプリをご購入頂いた方全員に気に入って頂いたことになり、
WRプリの実力も満更ではないと、ちょっぴり自信になりました。
近々には、加藤さんにも納入される予定ですので、加藤さんからのレポートも楽しみに
なりました。これも、北条さんの宣伝?のお陰と心より感謝しております。まだ、パワー
アンプのみの方は、この機会に是非ご検討頂きたくお願い申し上げます。
繰り返しになりますが、ウエストリバーアンプはアンプシステムでありますので、プリ+ケーブル
+パワーで初めて本領を発揮致します。どうか、このあたりをご理解の上末永くご愛用下さい。
101日比さん(公務員)
Thu Jul 29 19:16:37 JST 2004
プリを導入して
プリが来てからすでに10日ほど経ちました。この間私事で忙しくなかなかじっく
り聴く暇がとれませんでした。まだ十分に聴きこんだとはいえませんが、とりあえず
報告しておきます。
試聴会で購入を決めましたが、やっぱりあのときの印象は間違っていなかったと思
います。なんと言いますか、空間の表現が格段に違っているようです。ベールが取れ
るという表現がありますが、そんな感じかな、と思います。それぞれの楽器の定位も
さらにはっきりと表現されるようになったとも思います。ただ、今のところ、我が家
の電源環境はイマイチの状況で、これを改善できればさらにいけるのじゃないかとも
思っています。スピーカーは6Ωで90dBなのでばっちりの条件かな、と内心ほくそ
えんでいます。
加藤さん、聴いたら感想をアップしてくださいね。
100川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Thu Jul 29 17:57:38 JST 2004
加藤さん過大な期待は禁物ですよ。
加藤さん、プリのご注文ありがとうございました。平野氏の頑張りで予定より早く出来上がり
ました。これで、お盆休みはゆっくりと音楽を楽しんで頂けると思います。
一つだけ心配なのは、加藤さんがイメージしている音と、出てくる音にずれがありやしないか
ということです。何んでも、加藤さんは”鮮烈”がお好きとか、果たしてプリをつないで
加藤さんが期待する”鮮烈”になるかどうか、ちょっと心配です。
それは、WRプリは、CDプレーヤーが再生した信号を、なるべく歪めないでパワーアンプに
送り込むことが仕事だからです。その事は直接”鮮烈”を意味しませんので、仮にイメージと
違っても気落ちなさらないで、暫くの間聴きこんで下さい。そうすれば必ず、WRプリの本当の
良さを理解して頂けると思います。
どうか、よろしくお願い申し上げます。
99加藤丈晴さん(会社員)
Thu Jul 29 08:32:18 JST 2004
プリ導入間近!
平野さんから連絡がありました。(回答遅れてすいません)
プリがいよいよ今月末には完成するとの事。当初の完成予定日より
10日ほど早く驚きましたが、待ち遠しい気持ちが更に高まってきました。
いよいよ私もプリ+α1+ケーブルシステムの仲間入り間近です。
先生、平野さんありがとうございます。
98川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Mon Jul 26 20:30:15 JST 2004
再びアンプの音質について
少し前に、アンプの音を分類して”アキュレートタイプ”と、”しっとりタイプ”と便宜的に書き
ましたが、実際の音楽会で体験する音はもっと多様性に富んでいます。現実の演奏会で耳に
するのは、真綿のような柔らかい音があると思えば、もの凄くリジッドな剛性のある音もあります。
この相反するような、矛盾するような音が混在しているのが実際の音楽会で体感する音なのです。
優れたアンプはこれらの音を自在に出さなければなりません。トランペットの鋭さは出ても、弦の
ファーっとした柔らかな音が出なければ、落第なのです。だから、”アキュレート”だけでも”しっとり”
だけでもダメなのです。
”アキュレート”と感じるアンプはただ煩いアンプ、”しっとり”と感じるアンプはただ寝ぼけている
アンプと紙一重の可能性があります。真に”アキュレートなアンプは、実は柔らかい音も再生でき
ますし、真に”しっとり”なアンプは、ここぞという時に”バシっ”とした音を出すことができるはずです。
これまで、”アグレッシブな音”を毛嫌いしてきましたが、アグレッシブなアンプからは、このような微妙な
音を出すことは絶対できません。しかし、不用意に作ったアンプは全てと言って良いほど、”アグレッシブ”
なものになります。だから、殆どのアンプは、音質を気にしないで音楽を楽しむことができません。
つまりは、アンプの中に欠陥(負性抵抗)を抱えていては、この複雑な音の表現はできないのです。
この辺をきちんとクリアしているアンプが、世の中に一体どの位あるでしょうか? 不幸にして
これまでこの難しい問題を解決したアンプは稀有だった、と敢えて申し上げましょう。その理由は
真空管アンプでは、多くの帰還を掛けられないし、トランジスタアンプでは、負帰還がそっくり負性
抵抗に化ける、からなのです。
これをを理論的に、科学的に解決したのがWRアンプなのです。だから、この掲示板でも、試聴会でも
多くのお褒めの言葉を頂戴できているのです。プリメインの開発が終わり、年末にはご提供する予定の
αZEROのプロトタイプに軸足を移し、じっくり聴いてみました。流石にいい音がしています。それも
いい音を出している、という押し付けがましいところがなく、涼しい顔をして鳴っています。回路図も
清書しましたし、これから準備が着々と進んでいくでしょう。
WRアンプ、特にαZEROの音を例えて言うなら、ビニールのペラペラした感じではなくて、
布のしなやかな感じ、あるいはコンクリートの冷たい感じではなくて、木の暖かみのある感じ、
あるいは合成皮革のゴワゴワした感じではなくて、なめし革のしっとりした感じ、と言えば、
お分かり頂けるでしょうか?
HPを眺めてばかりいないで、もしあなたが本気で、音楽会のような雰囲気で音楽を楽しみたいと
お考えならば、ブランド志向をそろそろお捨てになったら如何でしょうか。ブランド品ばかり集めても
何も解決しないのが、オーディオの世界なのです。ただし、音の遍歴を楽しみたい方には
WRアンプは無用の長物になるでしょう。
97川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sat Jul 24 00:55:02 JST 2004
WRI-β2の新シャーシへの移植について
この2、3日でプロトタイプのバラックを新しく設計されたシャーシに引っ越す作業を行い
ました。これは必ずしも楽な作業ではありません。何故なら、何をやっても音が変わる
オーディオの世界、同じ音質が保証されるとは限らないのです。もしダメなら、今までの
苦労は水泡に帰すのです。
案の定、ちょっと聴いただけで、またあの”アグレッシブ”な音に舞い戻っていることが
分かりました。商品となると、プロトタイプでは省略していたものが付加されてきたり、
平野氏との打ち合わせに行き違いがあって、指定した部品になっていなかったりで、いろいろ
問題が生じるのです。
今回は、新しく付け加えられたミュートリレー回路が問題でした。よく経験するところ
ですが、リレー回路は独自に整流回路を有します。アンプの電源にはショットキーという整流
パルスを殆ど出さない高級品が使われていましたが、リレー回路には普通のダイオードが
使われていました。これをファーストリカバリーに変えて、半分ほど音質が好転しました。
こんな些細なもので、WRアンプの音は死んでしまうのです。恐ろしい世界です。でも、
まだ半分、変な耳を刺激する音が残っています。消去法で見ていくと、ピンジャックが
α1などに使うものではなく、少し安いもがついていました。
勿論、この事には気が付いていたのですが、安いもので同じ音質が得られるなら、それに
越した事はない、と考えて兎に角、音を聴いてみたのです。でも、やっぱりダメな物はダメでした。
(高周波に於けるインピーダンス整合が音に影響するらしい)
いくら廉価版でもWRの名に恥じるものは出したくありません。ピンジャックの取替えに
かかりました。これが又一苦労でした。2mmの鉄板の小穴を直径で3mm大きくしなければ、高級な
ピンジャックが入りません。
仕方なく、新しい切れるリーマを購入し、焦らずゆっくりと穴を大きくしていきました。
覚悟してやったお陰で、手に肉刺もできずにピンジャックの交換ができました。これで
元の音に戻るはずです。逸る心を落ち着かせて、よくテストに使うベートーベンの交響曲
第1番(クーベリック指揮ロンドン交響楽団:グラモフォン盤)の冒頭を聴きました。
OKです。OKどころか、今度はプロトタイプよりワンランク上の音に変身していました。
それはそうでしょう。がっしりした筐体に納まり、しかも無駄な線材の引き回しもなくなった
のですから、当たり前と言えばそれまでですが、ここがオーディオの難しさなのです。
このプリメインははっきり言って自信作です。ある意味α1にない良さをもっています。
SEやBGに頼らないで、回路技術だけでこの音のレベルを達成できた事に意義があります。
そんな訳でWRアンプとして恥ずかしくない性能を盛り込む為に、当初から予定していた安い
部品が結構変更になり、段々原価が上がってきてしまいました。しかし「予価12万」とずっと
表示してきましたので、この価格は今年一杯にさせて頂くことになりました。どうか、ご理解
頂きますようお願い申し上げます。
プリ+α1は欲しいけど、やはり高額すぎて、と言う方には是非お勧めしたい逸品に仕上がり
ました。あなたもこのアンプで、WRアンプの世界にお入りになりませんか?
96川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Wed Jul 21 00:32:24 JST 2004
千葉さんご投稿ありがとうございます。
やっと、”しっとりタイプ”の良さを分かって頂き、こちらもホッとしました。なんか
騙したような気にもなっていたものですから、今回のご投稿を読んで、平野氏の努力も
報われたと一安心しています。
平野氏もそうだと思いますが、我々アンプを作る方は、どちらかと言えば”しっとりタイプ”
に仕上がった方が安心します。これは、つい最近掲示板に私が書き込んだ事でお分かりと思います。
つまり、”アキュレートタイプ”の場合はア、グレッシブな失敗作なのではないかと、
多少疑ってみる必要があるからです。一方、”しっとりタイプ”の場合は、これは上手く
いったと直ぐ思えるのです。
ですから、少し裏話をすれば、平野氏は今回千葉さんに送ったアンプを一聴して”しっとり
タイプ”である事を見抜き、私に「いいアンプが千葉さんに送れる」と連絡してくれたのです。
私も、それは良かったと思っていたのですが、当初それが裏目に出てしまったようです。
でも、千葉さんも仰っているように、その差は本当に極僅かであって、α1には違いがなく
結果的には、音楽を楽しむ事のできる初めてのアンプであることをお認め頂いた訳です。
繰り返して申し上げますが、WRアンプは確かにこれまでのアンプに較べて格段に音楽を
聴くに相応しい音質なので、どうしても”音楽”より”音質”が先に立ってしまいますが、
殆どの皆さんは、次第に”音質”を気にすることなく”音楽”を楽しまれるようになって
いかれるのです。
これこそが私の目的とするところで、音質を気にしないで音楽に浸りきることこそが家庭の
オーディオシステムとして一番重要なことだと思っております。何時も、何時も音質を気にして
アクセサリーをとっかえひっかえしている内は安心して音楽を楽しめないでしょう。
そういうとっかえひっかえが楽しくて、それに生きがいを感じている方はWRアンプは無用の
長物となるでしょう。
95千葉さん(大学職員)
Tue Jul 20 18:39:43 JST 2004
自分の耳がエージングされた?
WR―α1が来てから約3週間経ちました。
“アキュレートタイプ”の試聴機に「驚愕・歓喜」し、届いたのが“しっとりタイプ”だっ
たため、最初は「…??」となったわけですが、それで川西先生や北条さんには要らぬご
面倒をお掛けしてしまいました。改めてお詫びとお礼申し上げます。
さて原因がはっきりしたので、この2週間は落ち着いて聴いていました。(と言っても常に
プリアンプのことが気になっています。)そしてその内に、この音も実に良いなぁ!と思う
ようになりました。元々大きな違いは無いんだから当然と言えば当然です。
そうすると、こんどは自分の耳があてにならないんじゃないか?と思うようになりました。
もしかしたら、逆に試聴機の音が“しっとりタイプ”で、納品されたものが“アキュレー
トタイプ”だったとしても同じ反応をしたかもしれないのです。
どちらにしても前のmarantzのアンプに較べたら鮮明さ、繊細さ、力強さ等々断然優れて
いるので、最初に聴いた方で「驚愕・歓喜」して、それが基準となってしまうだろうという
ことです。
以前にMark Levinson №.383ですらWR―α1に較べたらダメだと書いたんですが、
この3連休に所沢の本宅に帰ってもう一度じっくり聴いたら、それなりに良さを感じまし
た。これもどちらかと言えば“しっとりタイプ”なんですね。もう少しで売り飛ばすとこ
ろでしたが、大切に使ってやります。
WRアンプに巡り会って上記の体験をした結果、自分なりのリファレンスが固まりつつあり
ます。今までは個々の楽器の音がどうこうだの低音が出る出ない、キレが有る無い等々、
あまりにも細切れに分析的に聴いて来たんだということがよーく分かりました。音楽を聴
いてなかったんです。
今は、音質の心配をしないで、心からくつろいで楽しんで聴けるようになりました。
94川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Mon Jul 19 16:01:40 JST 2004
日比さんご投稿ありがとうございます。又プリアンプご注文ありがとうございました。
最近、ちょっと寂しい気がしていましたが、日比さんのご投稿で少し救われました。
”サワサワサワ”という表現は本当の音を正確には表していません。ですからこの擬音に
惑わされないで下さい。私は、”ふぅわーー”とか、低いパートの場合は”うぃーー”とか
の方が近いと思いますが、いずれも正確ではありません。
それだけ複雑な音なのですが、上質のオケのバイオリン群からは結構多く聴かれる音です。
(へっぽこオケからは余り聴こえない!)私がこの音をはっきり認識したのは自分自身から
ではなく、以前在籍していた某国立大学の先輩教員(物理学を専攻する傍ら、私の良き相談
相手になってくれた恩人:この人が居なければWRアンプは誕生しなかったと思われる)から
示唆されて初めて音楽会の会場で、「この音の事を言ってるんだな」と認識した次第です。
そして昔読んだオーディオ誌のレコード録音評で、”エーテルが漂う感じ”という語句を
思い出し、やっとその意味が分かったのです。その評論家はオールホーンの巨大システムで
聴いておられ、過渡特性の良さを誇っていた方で、多分、楽器の解像度は抜群だったのでは
ないかと推察しています。
さて、この音を音楽会で認識できたものの、家に帰って聴くと、見事にその音だけが欠落
しているではありませんか。この音が聴こえないと、実質的に困ることは、例えば弦楽の弱音が
全然おもしろくなくなることです。メロディーは分かっても、それを支えている内声部が
痩せる為に、音楽のあつみが出てこないのです。
ピリオドを打ったつもりが、またまた書いてしまいました。日比さんはクラシックよりJazzを
多くお聴きになるので、よく分からないと仰っていますが、その情報の欠落はクラシック音楽
だけで起きているわけではないので、Jazzだってその楽器の音が正確に表現されない事が
あり得るはずです。
Jazzのライブではよく聴こえる音が、自分の家に帰るとどうも聴こえない、という音は
ありませんでしょうか? そう、ピアノもそうかもしれませんよ。私はバイオリンの方が好き
なので、ついバイオリンに注目してしまいますが、眼前で聴くピアノからも、言うに言われぬ
音が聴こえますよね。ハンマーがピアノの弦をたたく時に出る、”コロコロコロ”という
ような音が聴こえませんか?
あの音も家の装置からはなかなか聴こえないものですが、WRアンプでは大分聴こえるはず
です。Jazzファンの方はまずピアノに注目されるといいのではないでしょうか? 勿論、トロン
ボーンの音(私は金管の中で一番好きですが)などにもきっと何かあると想像されます。
こうして見て来ると、やはり情報の欠落は音楽のジャンルを問わず、大きな弊害を生んで
いるようです。
93日比將人さん(公務員)
Mon Jul 19 12:10:39 JST 2004
サワサワというその音を聴いてみたいものです
川西先生の書きこみにあるようなその音、僕は意識したことがありません。もっとも、クラ
シックをこれまであまり聴いてこなかったので仕方がないといえばまあ仕方がないのですが。
バッハだけは例外ですが、これもチェンバロやピアノ、チェロといった器楽曲が主だったため、
オーケストラの弦が奏でる音に注目することもなかったのです。僕はジャズを主に聴いていま
すが、かなり小さな会場でも、本当に生の演奏に接することは難しいように思います。大概、
ベースだけはアンプを使用しているからです。あれは音量のバランスの関係からなのでしょう
か。演奏する側には聞き手とは違う論理があるでしょうから、これもまた仕方がないのでしょ
うが。
さてようやく平野さん、そしてサウンドハイツさんからプリアンプができたとの連絡をいた
だきました。これでやっとWRアンプの本当の音を聴けることになります。弦の音にも注目し
てみようと思います。
92川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Sun Jul 18 13:36:31 JST 2004
”サワサワサワ”の音はアンプの分解能・情報量に依存する
どうも、今回の話題は他人事のように思われてしまったのか、孤軍奮闘のかたちなので
実はもっと身近な問題なのですよ、という事をお話ししてピリオドを打ちたい。
何故、アンプ製作時にこの”サワサワサワ”という音を大切にするかと言えば、この音が
出るか否かでアンプの解像度或いは情報量の多さが決まってくるからである。つまり、
逆に言えばこの音が良く聴き取れないアンプは、情報量の欠落により分解能が悪化して
いると言えるのである。
WRアンプは、アコースティックな楽器が空間の音場に放った音波をできるだけ損なわ
ないように、家庭で再生するのが目的である。バイオリン、ピアノ、木管、金管などの音が
なるべくありのままに聴こえるように作られている。
従って、エレキ楽器やパソコンによる打ち込みの音などは、必ずしもWRアンプで再生する
のがいいとは限らない。それらの音は場合によってはデフォルムされた方がかえって効果が
上がることもあり得るからだ。
分かり易く言えば、ビートルズのCDをWRアンプで再生することが本当によいかどうかは
分からないと思う。敢えて、周波数帯域を制限したり、コンプレッサーをかけて圧縮した音は
どう聴こえれば正解かは実は誰にも分からないのではあるまいか。
そういう正解が分からなくて良い音楽を再生するアンプは気楽なものであろう。一方、
バイオリンの音は確かに、ストラリバリウスやガルネリウスで音色は違うし、ピアノの音だって
スタインウェイとベーゼンドルファーとでは全然音色が違う。しかし、それらには、生の音
即ち原音が必ず存在する。
その原音と再生音を較べることは、録音の技術が発達した現在では比較的容易なことである。
そして、その差が少ないように努力することがオーディオ技術の一面だと考える。しかるに
WRアンプはそれを目指しているのである。
その為には、20年以上の経験から、”サワサワサワ”という音が容易に聴き取れるかどうか
で判断する事が一番間違いの無い事であることを悟ったのである。皆さんのお手元にお届けして
いるWRアンプは程度の差はあっても、皆それが可能であるし、これから送り出すアンプも
この音が再現できるアンプである事を保証したい。
もうお分かりであろうが、これは音楽のジャンルの話ではなく、寧ろ楽器とその奏法が
問題にされることである。だから、クラシック音楽にとどまらず、Jazzでも演歌でもよい
のである。要はアコースティックな楽器の再現を目指しているのである。
もうそろそろ世に送り出す事ができるプリメイン(WRI-β2)も例外ではない。
91川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Thu Jul 15 18:07:58 JST 2004
”サワサワサワ”の音が聴けるかも知れない例
前回、オーケストラから言うに言われぬ音が醸し出される、と書いたが余りに唐突だったかも知れ
ないので、今日は罪滅ぼしにその音が聴ける可能性のある楽曲の例を挙げて置きたい。
古くは交響曲の父ハイドンの交響曲である。第94番「驚愕」の緩徐楽章である第2楽章は分かり易い
と思う。第103番「太鼓連打」の第2楽章も可能性大である。「可能性」という言葉を使ったのは、この
曲の入ったCDを聴けば必ず聴こえるわけではないからである。
まず、オケが下手クソでその音を殆ど出していない可能性もあるからだ。例え、オケが出していても
録音が悪ければ、これまた聴こえるはずがない。また、当然の事であるが使用しているアンプが悪い
とか、使用法を誤っている場合も当然ながら、殆ど聴き取れないであろう。
さて、次に内声部をメロディーラインと同等以上に重視した作曲家ベートーベンも意外とよく聴こえる
作曲家である。身近な例では「運命」の第2楽章を挙げることができる。そういう意味ではモーツァルトは
分かり難い。少なくてもCDからは聴き取り難い。強いて挙げれば、「ジュピター」の第2楽章か。
モーツァルトは、上手いオケの実演の方がよく分かる。昔、NHKホールの1階のど真ん中で、海野の
モーツァルトのV協第3番&第5番を聴いたことがあったが、N饗の精鋭が少人数で織り成すアンサンブル
から、見事な音が聴けた記憶がある。
シューベルトはメロディーを重視する作曲家だが、「未完成」の第2楽章は結構いい感じである。この
音が聴こえると何故良いかと言えば、どうも脳にα波が発生するらしいのである。だから、うっとりと気持ち
良くなるのである。そもそも音楽はα波を出す効果があるとされているが、前回解説したアグレッシブな
音では、いくらいい音楽でもβ波しか出ないと私は思う。
ロマン派は比較的メロディーを重視するし、複雑な和声を使うので分かり難くなるが、ベルリオーズの
「幻想」の第3楽章は聴き取り易い。ベルリオーズと言えば、一生忘れられない体験をした事がある。
それは、デュトワ/モントリオール響のサントリーホールでの公演であった。
メインの曲は何だったか忘れるくらい大した演奏ではなかったが、最後に行ったアンコール曲、
ベルリオーズの序曲「海賊」は凄かったのである。彼らに取って手馴れた、言わば十八番だったので
あろう。ホールの中を普段は滅多に聴けない、言うに言われぬ音が渦巻き、その坩堝の中に引き込まれ、
一瞬、今何処で何をしているかが全く分からなくなり、天にも昇るような気分になったのである。こんな
経験はあと1回あるきりである。それは又の機会に話すことにしよう。
話を戻すが、こういう音の1/10でも1/100でも我が家で再現したい、というのがこれまでオーディオに
手を染めてきた理由でもある。ロマン派以降で聴き取り易いものを列挙して筆を置きたいと思う。まず
シューマンの第2交響曲の第3楽章、ブルックナーの交響曲第4番の第2楽章、ショスタコビッチの交響曲
第5番「革命」の第3楽章など、これも例を挙げたら切りがないほどである。
確かに音楽はこういう音だけが命ではないから、他の音を聴いて楽しむことも十分あるし、この音が
聴けないから音楽を聴く価値がない、などと言うつもりは全くないのであるが、一旦この音を認識すると
この音の出ない装置では、真剣に音楽を聴く気が起きなくなるのも又事実なのである。
もし、この音に興味をもち、なんとか認識したいという方は、まず極上の演奏会に出かけることであろう。
それも、かなりいい席で聴いて頂きたい。もし、この音は認識しているけど、自分の装置からは聴いたこと
がない、という方にはWRアンプのご購入をお勧めしたい。
90川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者)
Mon Jul 12 18:53:00 JST 2004
アンプ設計における音質について
先日の掲示板で同じ部品を使ってアンプを製作しても、若干の音質の差が生まれる事を
述べましたが、今回はもう少し詳しく、アンプ設計段階に於ける音質の確定について触れて
みたいと思います。
アンプ設計は電気回路学及び電子回路学の範囲で行いますが、長い経験を積むと殆ど
オームの法則と四則演算で設計が可能になります。勿論、WRアンプの特許取得の回路を
得る為には高速コンピュータで何年もかけて計算する必要がありましたが、幸い得られた
定数を変えることなく、全てのWRアンプに適応できております。
さて一通りの設計が終わると部品集めを行うわけですが、これにはアンプの価格に応じた
ランクが適用されます。例えばα1なら、小容量コンデンサにはSEコンデンサ、フィルムコン
デンサにはERO、電解コンデンサにはBG、抵抗には進の板抵抗などと決めていきます。
部品が揃えば基板を作り、基板が正常に動作するか部分的に試験を行います。ここで一番
問題になるのは発振安定度で、便宜的には10KHz方形波テストなどで大体の予想をつけます。
基板が電気的に問題なく仕上がれば、各種電気部品、機構部品をねじ止めしてから配線に
移ります。
アンプが完成すれば総合試験に移ります。アンプの周波数特性、ひずみ率特性、入出力
特性などを測定し、特に異常がないかどうかを確認します。また、方形波テストをもう一度行い、
発振の兆候がないかどうか、負荷に容量性リアクタンスを抱かせたりして厳重に確認します。
すべての試験にパスすれば、いよいよ試聴に移ります。この瞬間が一番ドキドキする時で
どんな音が出てくるか楽しみな瞬間です。でも、初めて設計したアンプは殆どの場合1回では
満足する音が出てこないものです。
つまり、まぐれで良い音が出る事は絶対にありません。特に高帰還トランジスタアンプの
場合は正にそうです。普通に作れば99%アグレッシブなサウンドになります。聴いていて煩い、
疲れる、音が団子になるなど、アグレッシブな音の例を挙げれば枚挙に暇がありません。
ここから、如何にしていい音にするか。これが問題です。まず、回路の問題ですが、これは
WRアンプの場合は長年の研究の結果クリアされています。次に部品ですが上述したような
部品が使えるなら問題ありませんが、これを普及型にした場合は、長年の感で音を悪くする
部品を見つけては取り替えていきます。
場合によっては配線材料も疑います。鈴メッキ線は音をアグレッシブにする場合があります。
またトランジスタにも音を硬直させるものがありますので、怪しいものを見つけては取り替えて
いきます。典型的な例はパワートランジスタです。
ご承知のようにWRアンプにはEMe型が使われていますが、このTRはアグレッシブな音を
抑えてより音楽的な音を出してくれます。一般的に使われるTMe型ではこのような音は得られ
難いでしょう。こうして、一歩一歩アグレッシブな音を脱する手立てを行っていきます。
アグレッシブな音を克服できればしめたもので、あとは音のバランスを整えれば音楽を楽しむ
事のできるアンプに進化します。音のバランスを取る為によく使われるのは、フィルムコンによる
パスコンの挿入です。これを入れる所もいろいろとあり、それなりにノウハウになっています。
この時に聴くソースは最終的にはクラシック音楽のオーケストラものに決めています。という
のは、オーケストラの音は種々の楽器からなっていることと、それが現実の音楽会である程度
確認できるからです。つまり、はっきりしたお手本、或いは、もの指しがあるからです。
オーケストラでまず注目すべき音は、弦合奏(バイオリンやビオラ)の弱音です。弦の上に
軽く弓を乗せて弾くとき、何とも口では表現できない魅力的な音が会場に充満します。
「エーテルが漂うようだ」と表現した人がいれば、「サワサワサワという音がする」と言った人も
います。
私は「フアーーー」とする音と言ったらよいのかな? と思っています。いずれにしても
この音を聴き取ることができる装置ならまず合格でしょう。果たして、あなたはこの音を
これまでに認識した事がありますか?
自分の装置の音が悪かった頃は、音楽会に行くたびに、ショックを受けて帰って来たもの
ですが、今では、「この音は我が家でも出るな」、と言う風に基本的には音楽会で聴ける音は
程度の差はあっても、殆ど再生装置から得られるようになりました。
大切なことはアグレッシブな音からの脱却であり、それさえクリアされていれば、先日掲示板で
話題になった、アキュレートな音であろうが、しっとりタイプの音であろうが、ちょっとした工夫で
なんとでもなるのです。
あなたもWRアンプで、「サワサワサワ」という音を味わってみては如何でしょうか?