ウエストリバーアンプの掲示板

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*私のレコード遍歴と題してラジオ技術誌に連載した原稿下部にあります。
何かの参考になれば幸いです。

    2044川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Sat Oct 1 19:00:00 JST 2022
    お貸出しアンプからWRの最高峰アンプシステムへ−−− やはり既成オーディオアンプはダメ?
    
     下記のようなメールを頂いたのはまだまだ暑い9月の初旬でした。今は猛暑も収まり秋の気配
    を感じる季節になりました。いよいよ音楽を聴くに相応しい秋が到来したようです。どうせ音楽
    をお聴きになるのであれば、耳に優しいけれどリアル感のある音で楽しんで見ては如何でしょう。
    以下のシステム入れ替えのお話しが、何かの参考になればと思います。
    
    ★はじめまして。初めてメールいたします。
    ★アンプシステム一式の貸し出しを希望いたします。
    ★最近、オーディオラボからこちらのブログにたどり着いて、
    ★過去の分からザックリ拝見しました。
    
    ★品川電線の電源ケーブルと三ツ星のスピーカーケーブルも、
    ★オヤイデや九州電気から購入して、現有システムに入れ替えたところ、
    ★電気臭さがなく、いわゆる生っぽいナチュラルな音になって驚いています。
    ★昔ながらの4n銅線の方がいいとは。
     WRのHPに辿り着かれてWR掲示板をお読みになり、記事中のケーブルに興味を持って頂いたのが
    そもそものWRアンプへの取っ掛かりになったようです。これは誰にでも真似の出来る事ではない
    と思います。やはりケーブルを交換した前後の音質の違いに気付かれた聴感の賜物だと思います。
    どのような音が本物かを見抜く聴感を有するか有しないかが、その人の今後の運命を左右すると
    言っても過言ではないと思います。
    
    ★という訳で、今の真空管プリメインの代わりに、
    ★WRアンプを導入してみようと思った次第です。
    ★特段急ぎませんので、ご都合の良いときに、下記まで、よろしくお願いいたします。
    ★なお、貸し出しに関して、他に留意点等ありましたら、御教示ください。
     この方は真空管に依るプリメインでお聴きになっていらっしゃったようです。多分、いろいろ
    経験され、最終的にこのシステムに落ち着かれたのだと思います。メールの節々からかなり年配
    の方のようですから、いろいろなシステムをご経験になった揚げ句の果てに真空管アンプの方が
    増しだと判断されたのではないかと思います。大体石のアンプはきつい音がして耳が疲れるので、
    消去法で真空管アンプを選択する方は多いと思います。しかし毎度申し上げておりますが真空管
    アンプでは真に音楽を楽しむ事は出来ないと思います。早めに幻想はお捨てになった方が宜しい
    と私は思います。その証拠となるのが、お貸出しアンプをお聴きになった後のご感想です。
    
    ★午前に到着しました。
    ★午後から接続して聴き始めています。
    ★凄―く、いいですね。
    ★また、落ち着いたら、メール致します。
     この「凄ーく、いいですね。」と言う一文がその全てを物語っていると思います。これは音の
    次元が違うと言う事だと思います。比較して迷うようなレベルの話ではないのです。貸出アンプ
    が高級品だから?とお疑いの方もあるかと思いますので、此処で最近のお貸出しアンプの内容に
    ついて少しだけ言及させて頂きます。原則的にWRアンプシステムはプリメインでなくセパレート
    方式を推進していますので、取り敢えずプリとパワーアンプと電源フィルターを除く三種の神器
    をお付けしてお貸出ししています。
    
     プリは高級品ではなくWRP-α9/A のプロトタイプ、パワーアンプはΕ-10Hのプロトタイプです。
    見るからに「これで大丈夫?」と思われてしまいそうなアンプです。ケーブルも然りで見てくれ
    は最悪のものです。最低ラインにした理由は「高級品だから当たり前!」と思われたくないから
    です。それでも、音質は音楽を楽しむ為の最低ラインは確保出来てると思っています。
    
     では、この方から頂いたご感想文に移りましょう。
    
    ★凄くいい という第一印象は、変わらずです。
    ★当方は、BDレコーダーに録画したクラシックNHK の再生がほとんどで、
    ★CDはあまり聞きません。
    
    ★なぜか、テレビの方が48K のせいか、
    ★客を入れてのライブ録音の放送で音を弄ってないせいか、
    ★概ね音がいいように感じます。
    ★以下、細かく書きますと、
    
    ★ 1. ホールの客席で聞いてるような音で、しかも実に細かい音やホールトーンが出ている。
    ★ 2. 中高域の耳障りな音が、嫌いなのですが、それがない。フラットで普通にいい音。
    ★ 3. なぜか、アナログを連想させるような実体感というか厚みのようなものがある。
    ★ 4. 交響曲のクライマックスへ盛り上がっていくところが、本当にリニアというか、
      むしろ指数関数的というか、躍動感・生命力の爆発だー みたいな、いやはや凄い。
    ★ 5. クラシックは、SPの前に音がシャシャリ出てこないのがいい。
    ★ 6. ポップスのボーカルは前に出てくるのがいい。
    ★ 7. なお、小さくて軽いところがいい。真空管のように熱くないのがいい。
    ★ 8. そうそう、ハイフェッツのSACDを聴いたら、Vnの音が甲高くなくて普通にいい。
      これまではやたら甲高い音で、何だこりゃと長年不思議でした。
    ★ 9. 最後に、所謂アクセサリーは基本、WRアンプとはミスマッチですね、
      余計なことをしなくて済むので、オーディオの迷いが減ります。
    ★という訳で、WRアンプを、プリ、パワー、周辺機器とセットで注文したいのですが、
    ★それは別メールでご相談します。
     以上のご感想をお読み頂ければ、これまでの真空管式プリメインが、如何に音楽を聴くのには
    相応しくないかがお分かり頂けると思います。この結果は必然ですから、私は全く驚きませんが、
    「真空管アンプならいい音で音楽が聴ける」とミスリードして来た既成オーディオの実体に早く
    気付いて欲しいと思います。ご感想を逆から見れば、これだけの具体的なクレームが指摘される
    程の音でしか、真空管プリメインアンプは音楽を再生出来ないと言う事だと思います。
    
     これだけの体験を一気にされて、全く迷いもなくWRアンプシステムへの移行をご決断になった
    のです。これはご自身から半分冗談でお聞きした事ですが、色々アップグレードしている時間が
    勿体ないから一気に最高峰のシステムにしたい、旨のお話を頂いたのです。完全アップグレード
    のWRP-α9 に、WRP-α100 を組み合わせたシステム構成になりました。残りの三種の神器として
    WR製RCA 接続ケーブルと電源フィルターも同時にご注文頂いています。
    
     先ずプリから手を付ける事にして早速WRP-α9 に取り掛かり、10日程前に完成して納入させて
    頂きました。多分、WRP-α9/A と交換されてお聴きになったはずです。その時に頂いたご感想文
    をご紹介させて頂きます。
    
    ★午前に到着しました。
    ★入力、出力、ボリューム、ヘッドフォン出力を切り替えてチェック、全て正常動作しています。
    ★いやー、こんなに変わるもんなんですね。
    ★これから、色々と聴きこんでいくのが、楽しみです。
    ★ケーブルも、ちょうどいい長さです。
    
    ★引き続き、色々と聴いてます。
    ★ユーミンの苗場ライブをTV録画したのを、良く聴くのですが、
    ★久しぶりにヘッドフォンで聴いてみました。
    
    ★実に細かい音が出て、会場の歓声、ざわめき、
    ★エフェクターを駆使したエレキギターの高級な質感、
    ★いやはや、素晴らしいですねー。
    
    ★映像付きのライブは本当にいいものです。
    ★ヘッドフォンで聴くことも多くなりそうです。
     これらご感想文の中に「いやー、こんなに変わるもんなんですね。」と言う一文がありますが、
    お貸出しアンプの時にお感じになったレベルからさらにグレードアップした事がお分かり頂ける
    と思います。又、ヘッドホンでもお聴きになったようで、多分ですがヘッドホンを見直されたの
    ではないかと思います。これまで既成オーディオアンプで体験された常識を遥かに上回る音質で
    ヘッドホンが鳴った事にびっくりされたようです。オーディオには限界が無い程上には上がある
    と言う事だと思います。それでもWRアンプのSEコン化の音がほぼ最高峰だと思われますが、残念
    な事にSEコンはディスコンになってしまいましたので今後のSEコン化には暗雲が立ち込め始めて
    来ました。これまでのように、無条件で出来ますとは言えないところにもどかしさを感じる今日
    この頃です。
    
     そろそろWRP-α100 も完成します。全てが揃った音は一体どうなるのか、私も新WRシステムに
    完全移行した後のご感想に興味津々です。又の機会があればご紹介させて頂くかも知れませんが、
    今回だけでも十分だと思います。どうか既成オーディオアンプでは上手く音楽が再生出来ないと
    思われている方、早めにWRアンプシステムに移行なさる事をお勧めします。お疑いになられる方
    は、どうぞお貸出しアンプをお申込みになって下さい。論より証拠ですから、貴方の聴感が如何
    なものか試して見ませんか?  

    2043川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Fri Sep 16 16:00:00 JST 2022
    ACパックの代替品としてのWR安定化電源は他の方にも大好評です! 
    
                 −−− 既成オーディオの技術がWRの技術と致命的に異なる理由
    
     実はSTAXアダプターをご注文頂いた方とメールのやり取りをしてる間に、この方から「掲示板
    を読みました」と言うメール文を頂戴したのです。安定化電源のご要望です。電圧は24V ですが
    前回の方と同じように 60W規模の機器であると言う事ですので、少し電圧の高いトランスに変更
    すれば問題なく作ることが可能と考えて、快く承諾させて頂きました。前項に於いて少しその事
    について触れてありますが、今回はSTAXアダプターの直後に納入させて頂いた24V 用安定化電源
    に関するご感想文の内容から、書き始めて見ようと思います。
    
     そのWR安定化電源が先方に着いた日の夜だったと思いますが、次のようなご感想文をメールで
    頂いたのです。
    
    ★さっそく接続して聞いております。
    ★やはりすばらしいです。
    ★いや、想像以上と言えるでしょう。
    ★と言いますのは、24v 電源を接続したのは、
    ★SONOMA MODEL ONEというオールインワンタイプの静電型ヘッドホンなのです。
    
    ★音自体はすばらしいのですが、なぜか長く聞いていられないと感じていました。
    ★この機種はモニターヘッドホンと言われるタイプなので、そのせいかとも思っていたのですが、
    ★川西先生製作の電源に替えて理由がハッキリとわかりました。
    
    ★まず、繋ぎかえると音楽がゆっくりと聞こえるようになるのです。
    ★これはSTAXアダプターを使用し始めたときにも感じました。
    ★もちろん音楽のテンポが変わったりはしないです。
    ★どうも、ノイズがなくなり音と音の間にキチンと空間が空く
    ★とぼくの耳にはそう感じるようです。
    
    ★じっくりと聞くと、音と音の分離がよくなっただけでなく、
    ★前後の奥行きや左右など、音それぞれの位置関係までわかる気がします。
    
    ★正直オールインワンで、手を入れられる箇所がほとんどないので諦めていましたが、
    ★お願いして本当に良かったと思います。
    ★ありがとうございました。
    
     「音楽がゆっくり聞こえる」と言うご感想は非常にユニークで、私も長い間色々な方々からの
    ご感想を読ませて頂いていますが、初めて聞く表現です。でも言わんとするところは直ぐに理解
    できたのです。詰まりWRアンプシステムを使い、同程度の音質レベルで音楽を聴いている仲間の
    言葉は直ぐにピンと来るのです。形容詞を多用して結局何を言いたいかよく分からない人の感想
    とは大違いです。多分ですが、ひずみ感が減って耳に優しく響くようになった為に、耳の緊張感
    が解れたのだと思います。リラックスして音楽に浸れるようになったと言っても良いと思います。
    その結果、その音楽が演奏された場の光景が、多少なりとも見えて来たのではないかと思います。
    だからWRアンプシステムを使えば、ライブ音楽の再生が可能になるのだと思います。話は音楽の
    事ではないのですが、つい最近に免許の更新をする為に高齢者講習会に行ったのですが、其処で
    見せられたビデオの音を聞いている内に、何とも言えない疲れを感じて来て、ビデオの事が頭に
    入らなくなってしまったのです。この時、この話を思い出したのでした。
    
     このご感想をお読みして、わが意を得たりと私も嬉しくなり、直ぐさま次のようお返事を差し
    上げたのです。
    
    > ですから、如何に電源が大切かと言う事だと思いますが、何十万と
    > 言う高額な機器の電源が、殆どACパックと言うこの現実は、私には
    > 理解できないのです。何故、自社でちゃんとした電源を開発して付け
    > ないのか、無責任でもありますし、自分の評価を下げてる事が分からない
    > のでしょうか。 
                                              
     前々から思っていた疑問点がまた頭を過り、この方にも私の気持ちをぶつけてしまったのです。
    それに直ぐ反応して下さり、以下のような返信を頂けたのです。
    
    ★いや、実際そこに尽きると思います。
    ★ネットでACアダプターを擁護している意見を何度も見たことがありますが、
    ★効率がよいことを盾にして、
    ★ノイズは可聴帯域外だから問題ないとの主張がまかり通っているようです。
    ★機器の電源はいろんな電圧ものがあるため特注に近いものが多く、ハードルが高いので
    ★聞いていないのに理由付けしている方が多い気がします。
    
    ★一度でも聞けばACアダプターでかなり音質を損なうことが理解できるのですが。
    ★なんにせよ、ぼくは川西先生とお知り合いになれて本当に幸せです。
    ★いつもありがとうございます。
    
     どうも世の中では、ACパックが肯定されているようです。全く住む世界が違うなと思いました。
    根本的に聴いている音の質が違うのだと思います。私が目指してるオーディオとは全く別のもの
    が存在するのです。では、何故このような大きな相違が起きてしまったのでしょうか? 今回は
    この点に関して少し考察して見たいと思います。                                          
    
     既成オーディオアンプは、極言すれば以下のどちらかです。
    
     1.帰還の浅いアンプ → ひずみ感が必ず残るので高級オーディオには使用できない。
    
     2.帰還が深いアンプ → 「負性抵抗」が必ず生じて、過渡ひずみが1.以上に増えるので
                  場合によっては1.以上に耳に障る音がする。
    
     即ち、これまでのオーディオの技術では音楽を本当に楽しめるアンプを作る事は不可能な事に
    なります。音楽を正しく鑑賞できるアンプを作るには、
    
     3.帰還を深く掛けても「負性抵抗」が内包しないような帰還技術が必須になる。
    
     WRアンプはこの3.を半世紀の長きに亘った科学的研究で可能にした、唯一無二のオーディオ
    アンプです。では何故2.ではダメなのでしょうか。それは自動制御論を何の検証もせずに帰還
    の安定判別に使った事です。もう少し言えば自動制御論で安定と判別しても、その回路を不安定
    にしてしまう「負性抵抗」が、可聴周波数より遥かに高い周波数帯域に残存してしまうからです。
    この「負性抵抗」は不安定要素ですからアンプの系を不安定化してしまいます。高周波ノイズが
    バックに有ると余計に起き易くなりますが、一度何かの刺激が加わりますと、ある固有周波数の
    振動になり長い時間収まらずに尾を引いてしまう現象です。これは元の音楽信号とは相容れない
    過渡ひずみとなって可聴周波帯に下りて来るので、ひずみ感を伴う音になるのです。アナログ式
    安定化電源についても同様の事が言えて、従来の帰還技術では安定に動作する安定化電源を作る
    事は叶わないのです。従って、ACパックをそれに交換したとしても決して音が良くなる事はない
    のです。既成オーディオのパワーアンプに安定化電源が搭載されないのは余計な部品とスペース
    が必要になるからだとも言えますが、最大の理由は搭載しても音質向上が望めないからだと思い
    ます。WRはこの問題を本質的に解決していますから、全てのアンプに理想的な安定化電源を搭載
    する事が出来ますし、ACパックの代替品として利用しても、その機器の音質を良くする事が可能
    になります。
    
     では、何故既成オーディオは理想的な帰還技術ではない2.になってしまったのでしょうか?
    その答えを紐解くには少し歴史的な事を考えて見る必要があります。アンプ自体は戦前から有り
    ましたが、その頃は例外なくイントラ結合で無帰還だったと思います。そして、戦後になります
    が、先ず始まったのがラジオだと思います。勿論、並四とか高一からスタートしてると思います
    が、それらは混信し易い事から新しい技術である分離の良い5球スーパーと言うものに変遷して
    行きました。それと共にその低周波部分を利用して、クリスタルピックアップをラジオの出力と
    切り替えて接続しSPとLPとを同時に再生できる電蓄が流行り出しました。この時には未だアウト
    プットの二次側から掛ける帰還は無かったと思いますが、後段のプレートから前段のプレートに
    高抵抗を接続し局部帰還を掛けたものは有ったはずです。帰還が実際に使われ始めたと言うこと
    になります。
    
     時代は徐々に進み世の中は高度成長を遂げて行きます。電蓄は何時しかセパレート式のアンプ
    システムに成長して行きます。ウィリアムソンとかアルテックとか外国のアンプがお手本になり
    日本の本格的なオーディオが産声を上げます。この時には既にアウトプットの二次側から帰還は
    掛けられていたと思います。唯、何れにしてもアウトを通した帰還ですから帰還量は14dB程度が
    せいぜいだったと思います。それでも当時は高周波ノイズが今ほど有りませんでしたので、余り
    ひずみ感などを感じずにそこそこ良い音で鳴ったのだと思います。それまではラジオ程度の音質
    でしか音楽を聴いた事が無かったのですから画期的な音だと歓迎されたはずです。それは昭和で
    言えば30年代だったと思います。その後半の昭和39年に東京オリンピックが有った訳です。
    
     何と言っても我が国に新幹線が走り始めたのが象徴的ですが、オリンピックを境に一気に技術
    革新が進んだのです。当然ながらデジタル技術が浸透し始めたのです。未だパソコンは殆ど無く
    コンピュータと言えば大学や大企業に設備された大型電子計算機が主流でした。私がFORTRAN を
    使い熟して数値計算を始めたのがこの頃です。東大の大型電子計算機ゼンターによく通ったもの
    です。私が「負性抵抗」の実体を把握出来たのも大型計算機有っての事でした。3段帰還回路の
    等価回路の入力インピーダンスと出力インピーダンスを計算するには、6だか7元の連立方程式
    を解く必要がありました。と言う事は昭和40年代には私は既に帰還技術を疑い始めていたのです。
    入出力インピーダンスを計算し、その実部の周波数特性を計算すれば、その回路に「負性抵抗」
    がどの帯域に内包されるかが直ぐに分かります。当時は日本にもオーディオブームが巻き起こり、
    大メーカーを含む色々なメーカーから、あの手この手のアンプ類が発売されていました。そして、
    アンプの形態は大きく様変わりしていたのです。真空管はトランジスタに置換されアウトプット
    は使用されなくなり、回路もOTL に変更されて、帰還量が20〜30dB以上の高帰還アンプになって
    いました。
    
     しかし、メーカーが帰還技術のバイブルとして使ったのは基本的には自動制御論でした。自動
    機械の為に用意されたと言っても過言でないこの理論を、オーディオアンプにそのまま適用する
    事が果たして妥当なのかどうかを誰も吟味しなかった事が問題だったのです。これには学問的な
    考察が必要であり、一企業で出来るような問題ではなく学会主導でやるべきだったと思いますが、
    日本の関連学会の主だった会員の中に、オーディオに理解のある人が皆無に近かった事が致命的
    だったと思います。結局、鵜呑みにした状態で帰還アンプは開発され続けて行ったのです。後に
    「負性抵抗」に関する解析をほぼ終えて、例えば、3段帰還のアンプの入出力インピーダンスに
    一切「負性抵抗」が生じない条件で、高域補償を含む各種回路定数を決めたとします。その時に
    その回路を従来の自動制御論を使ってどの程度の位相余裕になるかを計算して見たところ、普通
    45〜60度有れば良いと言われてる値が、なんと110 度にもなったのです。
    
     この位相余裕を既成オーディオアンプで実現する事は不可能です。それを可能にする補償法が
    無いからです。では何故WRアンプはそれが可能になったのでしょうか? それは「負性抵抗」が
    生じない条件をクリアする全く新しい補償法を発明したからです。それは2つの特許として認め
    られています。要するに既成オーディオはまだ不安定要素が残ってるのにも拘らず、安定と判別
    して帰還アンプを作り続けている事になります。これまで私が幾ら警告を発しても耳を貸さない
    のは、電気系の専門学科を卒業した人でさえも「負性抵抗」と言うものの概念を身に付けてる人
    が殆ど居ないからです。その怖さが全く分かっていないと言っても良いかも知れません。電気系
    技術者は往々にして回路そのもに執着する余り、その物理的側面には無頓着だからだと思います。
    しかし、そのような帰還アンプが必ず内包する「負性抵抗」は高周波領域に存在する為、それが
    不安定要素となり、高周波ノイズが多く存在する環境下で音楽信号が入力されると、それが外的
    な刺激になり結果的に、私が日本音響学会誌に投稿して掲載された「高周波変調メカニズム」の
    理論に依って、過渡ひずみが発生してしまう事になります。
    
     以上が、既成オーディオアンプにひずみ感が残ってしまうメカニズムです。このWR掲示板でも
    多くのユーザーがひずみ感(これを世の中ではノイズと呼ぶ)に悩まされて、音楽が純粋に聴け
    ないと証言されています。多少違う面がありますがACパックに依って音質レベルが大幅に下がる
    のも似たようなメカニズムだと思います。以上述べた事から既成オーディオアンプの音にひずみ
    感が残るのは必然であると言えます。逆にWRアンプには音楽を聴く際に耳に嫌な音が一切ないと
    言う事もお分かり頂けたと思います。これは感情論ではなくて科学に基づく事実です。もう議論
    の余地はありません。否定される方は科学を知らない方です。それでも音遊びに既成オーディオ
    の方が面白いと仰る方は自由に選択為されば宜しいと思いますが、一番問題なのは決して音遊び
    でなくオーディオを音楽を聴く為の道具だと捉えていらっしゃる方です。多分ですがこれまでに
    多額の出費を繰り返したに違いありません。それでも報われないのです。そう言う意味では既成
    オーディオアンプは罪作りだと思います。WRのHPに辿り着いた方は是非その旨を告げて頂きたい
    と思います。その時貴方は救われるはずです。WRアンプは科学の勝利だと言っても過言ではない
    と思います。既成オーディオは科学に取り残された、換言すれば学会から見放されたオーディオ
    だと言っても良いのではないでしょうか。学会に裏打ちされない産業は必ず滅びます。WRの技術
    は頼りにならない学会を諦めて、半世紀の長きに亘って音の分かるユーザーの方を証人とさせて
    頂きながら、孤軍奮闘で獲得した科学です。
    
     WRアンプのアンプ理論を使えば、過渡ひずみの無いアンプが作れる事はお分かり頂けたと思い
    ますが、だからと言って直ぐにひずみ感の無いアンプを作り上げる事は出来ません。部品と線材
    の選択がまだ残っています。これは理屈では未だ説明出来ませんので、訓練された聴感でそれを
    聴き分けて選び出すしかありません。WRでは先ずコンデンサーに注目し、凡そのガイドラインを
    設けましたが、それだけで問屋が卸してくれる程オーディオアンプは甘くありません。線材の中
    で電源ケーブル、スピーカーケーブル、RCA ケーブルはかなり昔に解決していましたが、最後の
    砦になったのが配線材でした。まさかと思ってましたが、配線材料を変えてもひずみ感が大きく
    変わる事に気が付いたのです。何故気付けたのかと言いますと聴感の訓練もそうですが、アンプ
    に過渡ひずみが殆ど無くなり相対的に気付き易くなったのです。それ以降WRアンプは急速に完成、
    完遂に向けて、大きく動き出す事が出来たのです。高が4N銅線ですが、決して疎かに出来ません。
    線材メーカーは数多くありますが使えるのはほんの数社に過ぎません。選び出す力は訓練された
    聴感であり、それには生の演奏会に通って、じっくり生の音を聴く事から始める必要があります。
    私の場合、ハッキリ音が見え出したのは、クラシックの定期会員になって10年が過ぎた頃でした。
    この能力はアンプ設計者には必須のはずです。しかし、既成オーディオアンプの殆どは例外なく
    ひずみ感を伴っているようです。原因は自分の設計したアンプから発生してるひずみ感に気付け
    ないからでしょう。だからひずみ感の残ったアンプを販売し続けるのだと思います。
    
     これまでオーディオは理論が脆弱で混沌としていました。それを良い事に本質的に同じなのに
    恰も新しいアンプかのように見せる種々のアンプが販売されています。もうはっきりした訳です
    から、「別のアンプを買えば良いかも知れない」と言う儚い希みを抱かないようにする事が必要
    だと思います。またアクセサリーで音が本質的に良くなる事も無いと思います。既成オーディオ
    アンプはひずみ感を伴い易いと言う意味では、本質的には皆同じです。偶然に、WRアンプ並みの
    必須条件が揃ったアンプが出来上がる事は絶対に有り得ません。救われる道は、既成オーディオ
    アンプを諦め、本質的に全く違うWRアンプシステムを選ぶ事だと思います。
    
     最後に、最近WR電源フィルターをご購入頂いた方からも効果絶大だと言うご感想を頂きました
    のでご紹介させて頂きますが、この方は中古の旧型WRパワーアンプを購入されたのが切っ掛けに
    なっています。そのアップグレード効果をお認め頂いたのか、最近になってさらに旧型のプリを
    お買いになってアップグレードされたのです。その時に、プリとパワーアンプが揃っても三種の
    神器を揃えないと、それらのアンプは本領発揮はしない旨をお伝えしたのです。聞き流されても
    仕方がないと思いながらの進言でしたが、この方には先見の明があったのでしょう。なんと RCA
    接続ケーブル、WRバランスケーブルそしてWR電源フィルターのご注文を頂けたのです。ケーブル
    類は先に製作して納入済みでしたが、最後にWR電源フィルターを2週間程前に納入したのでした。
    
     そのご感想は
    
    ●電源フィルターを取り付けてから
    
    ●視聴をしてきました
    
    ●「素晴らしいです」低域〜広域までバランスが良くて
    
    ●夢中になってしまいボリュームが上がってしまいます
    
    ●良いものを手に入れました
    
    ●ありがとうございました
    
    と感謝されました。この方は決してお若い方ではないと思いますが、その方を夢中にさせる程の
    音が出たと言う事でしょう。WRの最新技術は旧型アンプにも適用させて頂いてますから、最新の
    音で鳴ったはずです。それは偶然ではなく必然です。WRアンプに当たり外れは絶対にありません
    から、お買いになれば必ずいい音で鳴ってくれます。要するに、WRアンプシステムは科学的にも
    正しく構築されていますので、再現性、普遍性があるのです。「ボリュームを上げてしまいます」
    と仰っていまが、それは、如何に過渡ひずみ感が減り、耳に優しく響くようになったかを如実に
    示しています。普通はボリュームを上げると煩く感じてしまうのではないでしょうか。WRアンプ
    が本領を発揮した証拠だと思います。
    
     「WR標準」の音のするプリアンプ、パワーアンプそして三種の神器を全て揃えるには、パワー
    が10W 程度でも35万程掛りますが、それは一気でなくても徐々に揃える事が可能ですし、失敗は
    絶対にありませんから安心してご注文頂けます。何よりなのは、もうアンプで悩む事が無くなる
    事です。欲を出さなければ、あとはソフトの購入等に注力する事が出来ます。貴方も自然に音量
    が上げたくばるアンプシステムを、手に入れて見ては如何でしょうか。音楽が思う存分楽しめる
    ようになりますから。  

    2042川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Fri Sep 2 13:00:00 JST 2022
    まさか私が静電型ヘッドホンに関わるとは夢想だにしてませんでした −−− 結果は大好評!
    
     以前からのWRアンプユーザーの方が、コロナ禍を境にして引っ越しをされ、住環境の変化から
    だと思いますが、スピーカーでの聴取が思うに任せない状況になった、とお聞きしておりました。
    思う存分に音量を上げられなくなったのだと思います。そんな折に、現在WRP-α9 のヘッドホン
    端子で聴いているのですがもっと音質を向上させる手立てはないものか、と言うご相談を頂いた
    のですが、本質的にはこれ以上の方法は無いはずですとお答えしたのでした。
    
     それから暫くの間、音信は途絶えていましたが、つい最近になって以下のようなメールを頂戴
    したのです。
    
    ★前回ヘッドホンアンプの件でお問い合わせさせていただきました。
    ★結局は現状のWRアンプのヘッドホン端子よりも良いものは作ることができない
    ★とおっしゃっていただき、安心してヘッドホンで素晴らしい音楽を堪能しています。
    ★その節はアドバイスありがとうございます。
    
    ★実はその後、STAXのヘッドホンを購入しました。
    ★アンプはSTAX用としてA社に真空管タイプをお願いしたのですが、
    ★どうもうまくなっていないようで、
    ★歪みが多いのか高域が固く、低域が若干割れ気味のように感じています。
    
    ★川西先生のところでSTAX用のアンプを製作いただくことは難しいでしょうか。
    ★WRアンプのような音で鳴らすことができれば、
    ★STAXのヘッドホンも素晴らしい音で鳴るように思うのです。
     私が研究して来たアンプは「負性抵抗」を抑えながら、可能な限り出力インピーダンスを低く
    する技術ですから、静電型のヘッドホンのようなハイインピーダンス駆動が必要なものには残念
    ながら使えないのです。その事を先ずお伝えしたのですが、頼られた以上は何とか解決する方法
    は無いものかと考えを巡らせておりました。この方はSEコン化されたWRP-α9、Ε-5H、Ε-10Hを
    お持ちですから、それを利用しない手はないと思いましたのでこれを生かす為には古典的ですが、
    良質な出力トランスを逆に使ってハイインピーダンス化すれば良いと直感しました。帰還を余り
    掛けられない回路を幾ら考えても音質は知れていると思ったのです。受動素子であるトランスの
    方が相対的に罪は軽いと判断しました。早速、この方に進言したところ次善の策なので半信半疑
    だったと思いますが「じゃー、それでお願いします」と言う事になりました。
    
     そのついでに、STAX製のアンプはお聴きになったのか質問したところ、
    
    ★STAXのアンプは真空管式を店頭で試聴、柔らかいのですが、
    ★フワフワした芯のない音で半導体式を購入、しばらく使っておりました。
    ★半導体式は、反対に高域のエッジがキツく固い音で、
    ★そこからA社にお願いしました。
    ★うまく鳴ればよかったのですが。
    
    と言う経緯をお話してくれたのです。この方がお買いになったヘッドホンは、STAXでも上の部に
    入るSR-009S と言うものですから、それに相応しいアンプをお選びになったはずですが、STAXの
    真空管式もTR式も又A社の真空管式も、WRの音で基準化されたこの方の聴感は誤魔化せなかった
    と言う事だと思います。要するに既成オーディオの技術では、どんな分野でもWRアンプ並みの音
    で鳴るものは無いと言う事のように思います。
    
     そう言う訳で重要な任務を引き受ける事になり程良い緊張感をもって、生まれて初めて作る事
    になるこのSTAXアダプターに関して、これまでの知識を総動員してこれ以上のものは存在しない
    と言うところまで追い込んで製作したのでした。カギは出力トランスに何を使うか、Bias電源を
    如何にして作るか、の2点だと思いますが、此処での種明かしは暫く遠慮して置こうと思います。
    
     ご相談から納入まで丸3週間掛りましたが何とか完成しました。しかし私は静電型ヘッドホン
    なんて生まれてこの方聴いた事もなければ勿論買った事もないのです。音を聴いて試行錯誤する
    事も叶わなかったのですが、これでダメなら仕方がないと半分腹を括ってSTAXアダプターを発送
    したのでした。まともに音が出る事さえも確認出来ずにお渡しする事は初めての経験でしたので
    ご報告を頂くまでは落ち着きませんでした。私の気持ちを察して下さったのか、届いたその日の
    夕方に以下のような短いメールを頂戴したのです。
    
    ★本日、無事STAXアダプターが到着いたしました。
    ★ありがとうございます。
    ★ご心配と思いますので、とりあえず結線、音出しのみ行いました。
    ★問題なく音が出ております。
    
    ★はじめて聞くはずなのになにか聞き慣れた音のように感じます。
    ★やっとSTAXをウエストリバーアンプで鳴らす夢が叶いました。
    ★本当にありがとうございます。
    ★くわしい音質はもうすこし聞き込んでから連絡いたします。
    ★取り急ぎご連絡まで。
    
    と言う事で、「あー、良かった!!」とようやく安堵したのでした。次の日だったと思いますが、
    第2報を頂きました。
    
    ★STAXアダプター、その後です。
    ★繋いで聞き始めたときは、
    ★スピーカーで聞き慣れた音に近いものではあるものの、
    ★若干固いような印象がありました。
    ★パワーアンプのE-10H ともども、
    ★1時間ほど電源を入れっぱなしにしてから再度聞き始めると、
    ★完全に固さがなくなり素晴らしい音になりました。
     と書かれてあり、やはり何にでもエージングは必要なものかなと思いました。又これまでにも
    遠路を輸送した時にユーザーの方に偶に言われたのですが、着いたばかりの時は「音が硬い」と
    言うご感想です。このSTAXアダプターでもそう言う事があるのかと思った次第です。
    
     そして、改めてSTAXアダプターで聴くバイオリンの音に関するご感想が下記のように綴られて
    いました。
    
    ★具体的に書くと、例えばバイオリンの音色です。
    ★静電型のヘッドホンは、
    ★特にバイオリンの音色が良いと一般的に言われるようです。
    ★たしかに他のアンプで鳴らすと、
    ★バイオリンの音色自体は問題ないように聞こえます。
    
    ★同じバイオリンの音源を
    ★製作いただいたSTAXアダプターを通して聞くと、
    ★バイオリンの弦の音色が細く締まり、
    ★その周りに胴鳴りのような
    ★バイオリン独特の響きが付いているのに気付かされます。
     この弦の周りに「胴鳴りのようなバイオリン独特の響きが付いている」と言う表現にドキッと
    しました。実はクラシック演奏会場で上手いオケが稀に見せる音に、これと同じ事を指してると
    思われる音が有り、先輩のI氏から「サワサワサワサワ」って言う音がするんだと何回か聞いた
    事があり、私も外来オケで2回堪能しています。一つはシャイー/アムステルダム・コンセルト
    ヘボウ管の「ダフニスとクロエ」、もう一つはデュトワ/モントリオール管の序曲「海賊」の時
    に聴いた音は、この世のものとは思えないようなバイオリンの音が元になっていたのではないか
    と思っています。そこまで行かなくても、日本のオケでもバイオリン群の調子が良い時に空間に
    細かな粉が舞うような音を体験する事があります。そう言った生でしか聴けないような音がこの
    STAXアダプターを通して聴けた事に吃驚しています。やはり電磁型と違ってプッシュプルで駆動
    する静電型ヘッドホンの強みなのかも知れません。
    
    ★これは他のアンプで聞いているときには全くわからなかったことです。
    ★弦の音が太く滲んでしまい、響きと同化してしまっていたのだと思います。
     同じヘッドホンで聴いても、駆動アンプがお粗末だと聴こえるはずの音も聴こえて来ないのだ
    と思います。やはりオーディオの中で一番大切なものはアンプなのです。そして、それを完璧に
    近い形で成就させているアンプは、WRアンプを除いて殆ど存在しないのが現実です。今回の一件
    からでも、それが明らかになったように思います。
    
     この方も次のように仰っており、
    
    ★STAXのような静電型のヘッドホンは
    ★繊細で情報量が多いと言われているようです。
    ★それを引き出すにはアンプの選択が
    ★非常に大事だと改めて気付かされました。
    ★ありがとうございます。
     「アンプの選択が非常に大事だと改めて気付かされました。」と述べて居られます。
    
     その後、次の仕事を一つ熟してから又この方に依頼されていた24V 用安定化電源の製作に取り
    掛かりました。静電型ヘッドホンアンプとDAC の機能をもつ機器に付属してるACパックの代替品
    です。それが完成した旨のメールを差し上げたところ、2週間程聴き込まれたSTAXアダプターに
    関するご感想でお返事は溢れておりました。
    
    ★その後、E-10H といただいたケーブルで聞いていたのですが、
    ★もともとスピーカーでは、E-10H とE-5H をそれぞれモノーラルアンプとして
    ★左右別アンプで聞いていたこともあり、好奇心からヘッドホンでもやってみました。
    ★たかだかヘッドホンなのであまり期待はしていなかったのですが、
    ★やってみると効果はかなり大きく、音の定位や移動感が素晴らしく良くなりました。
     と仰っていますが、変則的ながらモノアンプ駆動にした方が音質レベルが上がると言う事だと
    思います。それはある意味当然の事で安定化電源への負荷が約半分になるのですから、電源電圧
    がより安定した状態になるからだと考えられます。
    
     次に、このアダプターとWRパワーアンプとを接続するケーブルでも音が良くなったりする事が
    あるようで、下記のように述べて居られます。
    
    ★またケーブルもスピーカーに使用している、
    ★以前作っていただいた抵抗入りのウエストリバー式のスピーカーケーブルに
    ★替えてみたりもして聞き比べています。
    ★こちらもウエストリバー式を使うと、さらに付帯音が減り、
    ★ヘッドホンで聞いているという意識がなくなります。
    ★まるで目の前で演奏しているように聞こえます。
    ★音に輪郭がなくなり自然です。
     これは、もう少し検証して見ないと分かりませんが、付属品としてお渡しした接続用ケーブル
    には終端抵抗を付けてありませんが、アダプターのSP端子内部には 120Ωを付けてありますので、
    もしさらに抵抗を付けたケーブルの方が音が良いのであれば、終端抵抗が60Ωと言うことになり、
    インピーダンスマッチングの問題だと言う事になります。このマッチングの問題にはケーブルと
    出力トランスの両面がありますので、一概に結論を出す事は出来ないと思います。又ケーブルも
    当時MITSUBOSHIでないものでお作りした可能性がありますので、そうなれば話は複雑です。結果
    オーライで良いのかも知れません。
    
     ご感想文の山場は次の行だと思います。本当に良い音とは如何なるものかと言う事なのですが、
    私が偶に使う「普通に鳴る」と言う表現に通じる気がします。
    
    ★ことさら音を強調しないので意識しませんが、
    ★低音など、意識を向けると自然で速く、締まった音が出ています。
    ★本当に良い音は、なにか強調した音を感じないので、
    ★良いとあまり感じないのかもしれません。
    ★まさに音楽に浸れる音だと感じています。
     この方の仰る通りです。ある音が強調されていますとその音に他の音がマスクされる為に真の
    音が聴こえて来ないのです。これまでのオーディオは何か注目すべき音が出てないかと言う観点
    で聴いていたのではないでしょうか。注目してしまう音が出てると言う事は、その音の影で聴取
    出来なくなった音があると言う事でもある訳ですから、本当の音楽が聴こえて来ないと言う事に
    なってしまいます。やはり、強調感のない音こそが音楽を聴く為に必要なのではないでしょうか。
    そうすれば裏旋律を演奏する地味な存在の楽器の音も、その気で聴けば楽しむ事が出来るのです。
    
     これを私は「普通に鳴る」と表現しています。WRアンプシステムは、普通の音で鳴ってくれる
    唯一無二の存在です。オーディオを音遊びではなく、音楽を聴く為の道具として捉えられている
    方は、旧態依然として相変わらずひずみ感のあるアンプを作り続けている既成オーディオに頼る
    のはもう止めて、是非WRアンプに大きく舵を切って頂きたいと思います。古いオーディオからの
    脱却こそが貴方を救う残された道なのです。
    
     最後に、低音過多にミックスされたエレキ楽器の音でビビリが発生する、と言う事が付け加え
    られています。
    
    ★すばらしいアンプですが、現状問題点がないわけではありません。
    ★ぼくのプリアンプはWBC 化していただいたせいかもしれませんが、
    ★エレクトリック楽器の低音が過大に入るとヘッドホンにビビりが発生するようです。
    ★これは若干音量を下げることで対処しております。
    ★STAXのヘッドホンは振動膜が薄く、振幅が大きく取れないようなので、それが原因のようです。
    ★ただし、アコースティック楽器では全く問題ないので、
    ★ソース自体にも問題が有るのだ思います。
     エレキ楽器の低音は、多目にして迫力を出すと言うミックスが有っても不思議ではありません
    ので、WBC 付のWRプリでは起こるべくして起きてるようなところがあります。こう言う場合には
    WBC をオフにするSWを設ける事が出来ますので、どうしても必要であればお申し出を頂くように
    お伝えはしてありますが、今のところご希望はありません。アコースティック楽器では全く問題
    がないからかも知れません。
    
     そして、次のように書き足されてありました。
    
    ★今回のSTAXアダプターが非常にすばらしいので、
    ★前述した左右別アンプをできれば最高のWRパワーアンプでしたいと考えています。
     一度いい音を知ってしまうともう少し上があるのではないかと期待してしまうのが人間の常だ
    と思います。確かに、現在は変則モノ駆動ですからこれはやはり解消された方が良いと思います
    ので、合理的な拡張であればせいぜい協力させて頂きたいと思います。
    
     手探りで製作した生まれて初めてのSTAXアダプターは意外にもご好評を頂けましたので、もし
    WRアンプユーザーの方でSTAXヘッドホンをお持ちであり、そして音にご不満があって余り使って
    ない方がいらっしゃいましたら、高級ヘッドホンアンプよりは全然お安くこのSTAXアダプターを
    お作り出来ますのでお申し出になって下さい。あのようなバイオリンの美音が聴けるのであれば
    作る価値は十分にあると私も思っています。  

    2041川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Wed Aug 17 16:00:00 JST 2022
    暫く注文の無かったΕ-10Hが立て続けに2台も!−−−ご好評を頂きました。
    
     実は色々調べて分かったのですが、Ε-10Hはコロナ直前に1台売れたものの、その後バッタリ
    途絶えていました。その間、もっぱらWRP-α9/ANが売れていたからその影に隠れてしまっていた
    ようです。これは推測に過ぎませんが、項番2039にて引用させて頂いた方の文章中に、相当昔に
    お買い上げ頂いたΕ-10Hが、プッシュプルの大出力真空管パワーアンプのピンチヒッターに駆り
    出され、見事その大役を熟したと言う事が載っていたから、今回の受注に繋がったのではないか
    と思います。其処には真空管アンプに比較して
    
    ★しっかりした低域も聞かせてくれ
    
    と書いてあった事も重要なポイントだと思います。低帰還の非安定化電源の真空管アンプの低域
    は良くも悪くも甘いものです。それはスピーカーを正しく定電圧駆動出来ていないからだと思い
    ますが、こう言う事をきちんと解説出来る評論家が少ないのは残念な事です。ライブで聴くよう
    な締まった切れの良い低音なぞ望むべくもないのです。
    
     それは兎も角も、高々10W のパワーアンプが超大型スピーカーを駆動できるはずがないと言う
    先入観が有った為に生じた驚きが、今回は物を言った気がします。これまでのオーディオの常識
    では到底考えられないので仕方がないところですが、WRアンプでは極当たり前の事になっている
    のです。
    
     さて、2台はほぼ同時に製作されたのですが、ほんの僅かに先にご注文頂いた方に納入させて
    頂いたところ、珍しくもお電話でご感想を頂戴したのでした。大変気に入って頂けたからこその
    お電話だと受け止めております。唯、それから半月程も経過した事でもあり、また私の記憶力も
    鈍って来ていますから、その時の具体的なコメントを正確には憶えておりませんので、その内容
    について触れる事は遠慮させて頂きます。唯その直後に頂いた短いメールに記されていた事だけ
    を付け加えさせて頂く事にします。
    
    ▲先ほどはお電話にてありがとうございました。
    ▲お話が聞けて、とてもうれしく思いました。
    ▲E-10H のおかげで新たなオーディオのステージを体験することが出来ました。
    
    と書かれてありました。
    
     「新たなオーディオのステージを体験する」と言う事は、単に音が良かったと言う事を越えた
    これまで経験した事のない斬新な音をお聴き頂けたと言う事だと思います。既成オーディオでは
    聴けない音が聴けたと言う事です。しかも10万しないパワーアンプ1台を購入しただけで、その
    音を味わえたのですから、何方でもその気にさえなれば直ぐにでもこの事を体験できる代物なの
    です。
    
     僅かの差で2台目をお買い上げ頂いた方には、メールに依る書面でご感想を賜っていますから
    次にご紹介させて頂く事にします。
    
    ◆本日、午前中に無事にアンプを受け取りました。
    ◆ケーブルなどのセッティングを調整し、いつも聴いているCDで聴いておりました。
    ◆一言で言うと、とても気に入りました。素晴らしいアンプだと思います。
    ◆繋いだのはサブ機の6.5 フルレンジでしたが、ボーカルが大変魅力的でした。
    ◆これが一番の希望だったので、大満足です。
    ◆この度は良い品をありがとうございました。
    ◆またの機会がありましたら、よろしくお願い致します。
    
    と仰っています。気に入って頂いた事に違いはありませんが、特段の事ではない範囲のお言葉だ
    と思いました。其処で、文中に「サブ機」と有りましたので、サブがあるならメインもあるはず
    だと考えまして、メインシステムでもお役に立てるかも知れません、と言う趣旨の返信をさせて
    頂いたのです。それから、4〜5日間は音沙汰は頂けませんでしたが特に気にも留めていなかった
    のです。
    
     しかし、次のようなお便り
    
    ◆メインシステム云々のコメントを拝見し、メインのMagico A3 に繋いでみました。
    ◆すると上から下まで、きちんと制御された音が出てきました。
    ◆SNの高さと中域の解像度が特に印象的でした。
    ◆ただ低域は、膨らんではいないものの、量的にもう少し出てほしいと思いました。
    ◆これは御社の大出力アンプにすれば変わるものでしょうか。
    
    を頂いたのです。この中には注目に値する事が多々ある気がします。まず、Magico A3 なるもの
    が何んなのか、市販製品に疎い私は分からなかったのですが、調べてびっくり何とほぼ100万 も
    する超高級スピーカーではありませんか。この種の物はやはりWRならWRP-α120 クラスで鳴らす
    のが定石です。スピーカーの1/10にも満たない価格のΕ-10Hで鳴らす事自体が、常識的に稀有な
    事だと思います。これまでの既成オーディオアンプでは到底考えられない事です。
    
     しかし「きちんと制御された音が出てきました」と書かれてあります。「制御された音」とは
    私がよく口にする定電圧駆動が出来ていると言う事です。正しく定電圧駆動出来るパワーアンプ
    を使えば、仮に10W でクリップを起こすローパワーアンプでも、このようなスピーカーの駆動も
    可能である事を示しています。このようなユーザーのお声は私の励みになり、孤軍奮闘して来た
    身としては大変有り難く、大いに勇気を頂ける気がします。
    
     次は「SNの高さと中域の解像度が特に印象的でした」と言う行です。ハムノイズではなく音質
    に関して世間で使われる語句にSNと言うのがありますが、私はこれは中高域の耳障りなひずみ感
    が減った為に信号が聴き取り易くなる時に使われるように思います。普通の方は、ひずみ感とは
    言わずにノイズと言ってるのでしよう。その直後の「中域の解像度が特に印象的でした」と言う
    所は、ひずみ感で掻き消されていた中域の音がクリアに聴こえるようになったと言う事だと思い
    ます。「印象的」と言う表現は、これまでお使いの既成オーディオアンプでは聴けなかった音だ
    と暗に仰っている気がします。
    
     最後に「ただ低域は、膨らんではいないものの、量的にもう少し出てほしいと思いました」と
    述べて居られます。「膨らんではいない」と前出の「しっかりした低域」とほぼ同義語だと思い
    ます。その為、低音の音量感が減って聴こえてしまうのです。非安定化電源且つ帰還の不安定な
    パワーアンプで鳴らしますと、締まった低域ではないものの低音の量感はタップリしてるように
    感じてしまいます。特に日本人は低音音痴と揶揄されるように、この種の低音を好む習性があり
    ます。それは身近にライブ音楽を楽しめる環境が余りに少ないからでしょう。自分から積極的に
    動かない限りライブ音楽には有りつけないのが現実です。又日本家屋は低音が吸収され易いので、
    余計そう感じるのだと思います。私は正しく定電圧駆動されたパワーアンプで鳴す限り、多かれ
    少なかれ低音不足に陥る事は、寧ろ当然の結果だと考えています。何故なら、スピーカーの低域
    のf特性を見れば明らかです。大型スピーカーでさえ、ダラダラ下がりである事からしても低音
    不足になる事は必至なのです。
    
     其処でWRでは、プリアンプ内にこれを控え目に補償するWBCなる補償回路を組み込むように
    改良しました。プリアンプを完全アップグレードしてお申込み頂いたユーザーの殆どの方からは
    ご好評頂いております。中には最初だけ戸惑われる方もいらっしゃいましたが正しくスピーカー
    を配置し直すなどして、最終的には例外は皆無に近い程WRアンプユーザーには浸透しております。
    この事実はこのΕ-10Hユーザーの方にもお伝えしてあります。この話を知ったユーザーの方から
    ご指摘を受けて知り得たのですが、私が愛用するB&W805MATRIXの設計者も同様の補償装置を開発
    していたそうです。それを聞いて全うな設計者は事態を正しく把握しているのだと感心した次第
    です。
    
     そしてメールの最後に
    、
    ◆失礼な表現でしたら申し訳ありませんが、
    ◆このような小出力アンプでA3が破綻なく鳴らせたのは、私には驚きでした。
    ◆すぐにとは行きませんが、メインシステムの変更も考えようかと思っています。
    
    と仰って頂いて、近い将来にメインシステムの方の改変にも着手頂けそうです。一応三種の神器
    についても説明させて頂きましたので、身近なケーブルからご自分で取り換えながら検証されて
    いらっしゃる事と思います。
    
     尚Ε-10HのシャーシにはずっとBS-250と言うケースを使っていますが、コロナが影響したのか
    その会社が秋葉原のお店を畳んでしまっていて、何とかその工場の方に電話をしたところ、社長
    さんが自らBS-250の在庫を調べて下さり、偶然にも2台だけなら有りますと言うお返事を頂けた
    のでした。今後はどうなるのか不安でしたのでお聞きしたところ、BS-250の製造は続けると言う
    お約束を頂けたのです。当HPの写真にあるケースはボンネットの四角い穴が5mm 程ですが、次回
    からは1cm になると言う事でした。8月中には新しいケースが出来上がっているのではないかと
    期待しています。上記のユーザーのお声は本当です。もしそう言う確かなパワーアンプをお探し
    でしたら、新しい理論に依る裏付けがない既成オーディオアンプを幾らお探しになっても、この
    ようなアンプはまず見つけられないと思いますので、WRの中ではお手頃価格のΕ-10Hを、まずは
    お勧めしたいと思います。  

    2040川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu Aug 4 19:00:00 JST 2022
    PCオーディオに於ける制御用PCの電源も実は非常に重要のようです!!
    
     外部電源で供給するタイプのDAC をお使いの方はいらっしゃいませんか? 実は項番2038にて
    DAC の電源を付属のACパックではなく、WR製の安定化電源で供給する方法がある事をご提案して
    いますが、その最後尾に早速体験された方のご感想を掲載させて頂いてあります。今回はそれを
    制御用PCにも広げたらどうなるかと言うお話になりますが、その前にその方のご感想をもう一度
    復唱させて頂きます。
    
    ★★昨日受け取り動作確認しております。
    ★★とにかく凄いです。ありがとうございました。
    
    ★★今も耳閉感が出ておりますが、
    ★★それでも先生の電源では全く音が違うことは分かります。
    ★★まーとにかく次元が違います。
    
    ★★この電源が700 万なら諦めますが
    ★★70万と提示されるなら考えてしまいます。
    
    と言うご感想です。短い文章ではありまが、如何にACパックを使った時の音質が悪いかを如実に
    示していると思います。多分ですが、ACパックの中にはSW電源が入ってる訳ですから、アナログ
    の音を取り出す機器の電源には向いてない事は誰の目にも明らかです。項番2038でも申し述べて
    いますが、そう言う電源が、何十万とするDAC の付属電源である事自体理解に苦しむところです。
    普通の人は高額なものを購入したのですから、これで万全と思いたいものですが実際は耳に障る
    音がする訳ですから、ご自分の感性や耳を疑って、疑心暗鬼に陥るお気持ちも分かるような気が
    します。
    
     さてその方は、大きく音に進展はあったものの、もう一つ満足できない何某かの不自然な音を
    何とかしたいとお考えになったのでしょう。元々この方はΕC-1H+WRP-α120 に電源フィルター
    を含む三種の神器を揃えられていますから、もう手を付けるとしたら音源ソースの問題しかない
    のです。だから先ずDAC の電源に目が行ったのだと思いますが、それが解決してもまだ100%には
    届かない現実を見れば、制御用PCの電源にも疑いの目が行くのも宜なるかなと思います。
    
     そこでDAC 用と殆ど似たような規模の電源をお作りする事になりました。DAC 用には定常状態
    で18V/1.2Aに耐えるWR安定化電源を、250WX90HX210D のサイズのシャーシにお作りしたのですが、
    PC用は電圧を19V に上げるだけで済みそうなので、同じ電源トランスと放熱器等を使用する事に
    したのです。2台目を作るようなものなので特にトラブルもなく仕上がりました。完成した電源
    を、我がノートPCも19V なので、ACパックのプラグを抜いて代わりに使って見ました。当たり前
    ですが、シャーシ上面が程よい温度に上昇するだけで特に問題なく使う事ができました。その時、
    ワットメーターでWR安定化電源の消費電力を監視してましたが、急に増加に転じるものの又元に
    戻ると言う事を繰り返しておりました。
    
     まもなく完成したWR安定化電源をこの方に送付したところ、3、4日後だったかに、以下に示す
    ようなご感想文を頂戴したのです。
    
    ★音質は間違いなく改善しております。
    ★より現実的、生々しい方向です。
    
    ★こうだったら良いのに、とまさにそう思っていた方向へ変化しております。
    ★川西先生が掲示板で仰ることが現実に目の前に現れてきているように思います。
    ★ようやく当たり前に鳴ってきた感じです。
    
    ★D.A.コンバーターの電源だけでも大変化でしたが、
    ★それでもピアノのバランスなどはやはりこんなものなのかなあー?
    ★と思えたところがありました。
    ★それがやっと今回のパソコン電源でピアノが眼前にしっかりと広がる感覚が出てきました。
    ★先生の表現をお借りすると今までが相当引き攣れた感じの音でした。
    
    ★どの楽器も音が一粒一粒くっきり安定して聞こえてきて
    ★ハーモニーとリズム感がしっかり出て来ます。
    ★スピーカーからまさに音楽然として聞こえております。
    
    ★これまで、やはり何かうそ臭いなあーと思っていた自分の感覚は
    ★正しかったんだとわかってほっとしましたし、
    ★オーディオに対して同じ価値観の人が世の中にいるということで嬉しく思います。
    
    ★逆にいえば、私が自分の感覚に疑心暗鬼になるくらいに、
    ★世の中のオーディオが総じて偏っているらしい、ということなんですよね。
    
    と言う正に当を得たご感想です。オーディオ評論に出て来る美辞麗句には、理解できない言葉が
    羅列されているように思いますが、この方の仰る事は、同じ言語で意思疎通が出来ていると言う
    気がしてなりません。この方も似たような事をこの文中で述べています。
    
    「オーディオに対して同じ価値観の人が世の中にいるということで嬉しく思います。」
    
    と言う行です。そして、この方は
    
    「逆にいえば、私が自分の感覚に疑心暗鬼になるくらいに、
    世の中のオーディオが総じて偏っているらしい、ということなんですよね。」
    
    とまで述べていらっしゃいます。
    
     そうなんです。高級DAC の使用記のようなものには、これ以上の音が無いような表現が頻繁に
    出て来ますが、ACパックを使ってそんないい音が出るはずもないし、又WR安定化電源と同レベル
    のアナログ式安定化電源は、高帰還に依る不可避的な「負性抵抗」を抜本解決する技術が他には
    皆無な以上作れない訳ですから、事実上高級DAC の能力を100%引き出して使っている人は、まず
    居ないと考えるべきなのです。だから、その使用記は眉唾ものだと言えるのではないでしょうか。
    
     この方が仰っています「世の中のオーディオが総じて偏っている」と言うコメントは強ち否定
    出来ないと思います。音楽を愛する皆さん、共通語で喋れるオーディオを目指して見ませんか?
    WRアンプをお使い頂くと音楽が素直に耳に入って来るのが分かります。こう言う音を繰り返して
    お聴きになっていますと、聴感が正しく訓練されて共通語が何時の間にか会得出来るようになり
    ます。そして、音楽が何のストレスもなく楽しめるようになります。オーディオ評論には皆さん
    も薄々可笑しいと気付いていらっしゃるのではないでしょうか。そうお感じになっている方には
    WRアンプシステムが用意されています。是非、オーディオ本来の目的に立ち返って下さい。勿論、
    ある程度の投資は必要ですが、決して底なし沼ではありません。一定の出費で必ずや音楽が普通
    に聴ける、耳障りのしない音で音楽が楽しめるオーディオシステムが手に入ります。今や、十年
    一日ではない新しいステージに向かって、オーディオは羽搏こうとしているのです。  

    2039川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Mon Jul 18 17:00:00 JST 2022
    8年以上前に製作されたΕ-10Hの修理を依頼されました−−−WRアンプの優秀さを示す結果に!
    
     最近マスターズの平野氏からメールが転送されて来て、8年前にお売りしたΕ-10Hを久し振り
    に使ったところ、途中で音が出なくなると言う不具合が生じるので、修理をお願いしたいと言う
    事でした。多分、当時は基板自体は私が作り、平野氏が全体をアセンブルして一つのWRアンプに
    仕立てる役目を担っていたと思います。以下にその一文を引用させて頂きます。
    
    ★2014年 1月にWR E10を購入させていただき、
    ★ゴトーユニットのドライバーを鳴らしておりました。
    ★その後、システムを入換えE10 の出番がなくなってしまったのですが、
    ★小出力でS/N が良く品位の高い音を聴かせてくれるE10 を手放すことが出来ず、
    ★暫く休眠させていました。
    
    ★この夏の暑さ対策と節電の為、
    ★メインシステムのUESUGIのパラプッシュプルに入換え使ってみました。
    ★意外といっては失礼とは思いますが、しっかりした低域も聞かせてくれて
    ★ピンチヒッター大成功と喜んでいました。
    
    ★ところが。
    ★30分程使っていると、突然、何の前触れもなく左右同時に音が出なくなってしまいます。
    ★電源OFF にし30分ほど放置すると、また音が出るようになります。
    ★今度は10分ほどで音が出なくなります。
    
    ★ちなみに、プリはマッキントッシュのC46 
    ★スピーカーはパラゴンの間に単独で入れています。
    ★大変気に入っているアンプなので、何とか復活させてあげたいとおもっています。
    
    と言う内容で、非常に前向きな修理依頼です。この中には少し本質的な問題が潜んでいるように
    思いますので、此処で取り上げさせて頂きました。
    
     先ず最初の行から分かる事ですが、当初はマルチの高音アンプとしてお使いになったようです。
    多分ですがマルチの音が思うようにならないので、LCネットワークを使った3ウェイに移行する
    決断をされたように思います。その結果が、超高級スピーカーシステムであるJBL のパラゴンを
    ご購入になられたのでしょう。当然、大型のアンプ1台有れば賄える分けですからΕ-10Hは宙に
    浮く事になります。普通の方なら、この時点で売りに出すところだと思いますが、多分この方は
    聴感に優れていて、Ε-10Hの長所を他の既成アンプとの比較で見抜いて居られたのだと思います。
    
     もう1点聴感が良いのではと私が感じたのはマルチを潔く諦めてLCネットワークのスピーカー
    システムに移行された事です。マルチシステムはLCネットーワークのスピーカーシステムに比べ
    成功率がかなり低いのです。構築の面白さを重視する方なら、それはそれで良いかも知れません
    が音楽を楽しむ事を優先するのであれば、マルチの深みに嵌らない内に手を引いた方が賢明だと
    私は思います。マルチの難しさはやはりチャンデバにあります。要するにチャンデバの調整には
    正解はなくベターな点を手探りで見つける作業になると思いますが、これが中々上手く行かない
    事が多いのです。
    
     さて、この方はパラゴンを鳴らす為にUESUGIのパラプッシュプルと言う真空管アンプを選んだ
    のでしょう。パラゴンは大型スピーカーの割には能率が90dB以下と意外に低いので、常識的には
    最低50W のパワーアンプが必要になると思われます。その意味ではUESUGIを選択したのは間違い
    ではないと思いますが、真空管アンプは発熱が結構あり暑い夏には不向きですし消費電力も高い
    ですから、電力が逼迫し電気代が高騰しているこのご時世には向かないかも知れません。その点
    Ε-10Hは消費電力が27W と、UESUGIパラプッシュプルに比べて段違いに低いので、発熱も少なく
    もしちゃんとパラゴンを鳴らせたのであれば、夏場には打って付けのパワーアンプになると思い
    ます。しかし出来るなら、WRP-α120 で駆動して頂ければ、余裕をもってほぼ理想的にパラゴン
    を駆動できたのに、と思ってしまいました。WRアンプユーザーの方でライブ音楽の再現に主眼を
    置かれる方は、皆さんWRP-α120 を選択されています。
    
     私が常用するB&W805MATRIXの能率とJBL パラゴンの能率は仕様上はほぼ同じなので、Ε-10Hで
    も取り敢えず鳴らせるとは思いますが、大音量で鳴らすには少し苦しい気がします。
    
     しかし、
    
    ★意外といっては失礼とは思いますが、しっかりした低域も聞かせてくれて
    ★ピンチヒッター大成功と喜んでいました。
    
    と書かれていますように、しっかりした低域が出ているようですから何とかパラゴンを鳴らせて
    いると判断しても良いように思います。何故、出力10W のアンプで鳴らせるのでしょうか。多分
    10W の真空管アンプでは無理だと思います。いや、もしかするとUESUGIでも低音の質と言う観点
    から厳しく言えば、低域は正しく鳴らせていない可能性があります。それには列記とした理由が
    あるのです。これまでに何回か同様の事を解説して来ましたが、正しく鳴らせない理由を以下に
    箇条書きで示します。
    
     1)スピーカーを理想的に鳴らすには定電圧駆動が可能なパワーアンプを使う事が必須。
    
     2)定電圧駆動する為にはパワーアンプの出力インピーダンスを直流域を含む
       全体域に亘って極力低くする事が必須。
    
     3)WRアンプは多少の程度の差はあるものの、出力5WのΕ-5H でも定電圧駆動が可能。
    
       (WRパワーアンプは帰還を安定に掛ける技術があるので高帰還が可能)
    
     4)OTL ではない真空管アンプの帰還量は20dB以下と少なく、WRアンプとの帰還量の差は
       少なく見積もっても30dB程度ある事。
    
     5)仮に出力インピーダンスが30倍 も高ければ、スピーカーの制動が甘くなり、
       締まった低音を求める事は不可能。
    
     最後の項を示すお言葉が、上述されている「しっかりした低域が出ている」と言う部分ですが
    これはUESUGIとの比較で仰っていると思います。この方の聴感の良さは低音が出なくなったとは
    捉えずに「しっかりした低域」に価値観を示されている事です。締まりのない甘い低音を求める
    人には理解出来ない事かも知れませんが、それはライブの本当の音を知らないからだと思います。
    演奏現場で聴く低音は、ホールの問題が無ければ締まって聴こえるはずだからです。趣味の世界
    ですから甘い低音を求める事は自由ですが、もしそれがライブの締まった低音を聴いた事がない
    為の結果であるとしたら、本当の低音を知らずにオーディオを続けるのは惜しい気がしてしまい
    ます。ですからオーディオで音楽を楽しむのであれば、やはりライブに足を運んでライブの音は
    どのように聴こえるのか、幾度となく繰り返し体感して身に付けて欲しいと思います。
    
     最後に、何故音が途中で切れてしまうかですが、可能性があるのはWRパワーアンプには直流の
    検出回路が用意されている事です。聴く音楽に極低音が含まれていますと、その検出回路が動作
    してしまう事があるのです。それを避けるには、直流検出回路の時定数を大きくすれば解決する
    問題ですが、余り大きくし過ぎますと肝心な時に、検出に時間が掛り過ぎてスピーカーに直流を
    掛けてしまう危険性があるので、作る側は時定数を小さ目に設定したくなるのです。未だアンプ
    を拝見していませんので何とも断言は出来ませんが、一番あり得る事だと思っています。ゴトー
    ユニットを鳴らしていた時には低音は入ってきませんので、それが動作する事は無かったと思い
    ますが、パラゴンだと大分事情が変わって来ます。使わない内に故障したと言う事はWRアンプに
    限っては殆ど考える必要はないと思います。音が切れる時間がマチマチなのは極低音が出現する
    頻度に依存するからだと思います。これはリレー基板の定数設定の問題であり、アンプ自体とは
    無関係だと私は思っています。
    
     それにしても、今回のパワーアンプ騒動で、出力、価格の点で絶対的に不利なはずのΕ-10Hが
    まあ勝利出来た事は画期的な事であり、アンプの研究者冥利に尽きます。正しく動作する高帰還
    アンプこそが今オーディオに求められている救世主なのです。皆さん、今までのアンプに関する
    常識に捉われる事無く、正しく動作するWR高帰還アンプを選択して下さい。オーディオは音遊び
    ではなくて、音楽を聴く道具だとお考えであれば、その判断が貴方のオーディオライフを本当に
    楽しいものに変えてくれるはずです。これまでに多くの甘い言葉に裏切られて来たとは思います
    が、WRアンプは絶対に裏切りませんから、もう一度だけ信じて見て下さい。石の高帰還アンプに
    アレルギー反応を起こす方が多いかも知れません。だから、次善の策として真空管アンプに人気
    があるのだと思います。石の音が硬く聴こえたのは使った理論に不足が有ったからであり、帰還
    そのものに責任がある訳では決してありません。逆にオーディオを成功させる為には帰還は必須
    であり、帰還量に依らず安定な帰還回路を開発した者が勝ちになります。WRアンプは自動制御の
    帰還理論ではなく、「負性抵抗」と言う概念に着目して原著論文を書き、2件の特許を取得して
    高帰還アンプの製作に初めて成功したのです。だからライブ音楽がそれらしく家庭で再現できる
    ようになったのです。クラシック、ジャズ、ロック等ジャンルを問わず如何なるライブ音楽でも
    WRアンプは理想的に鳴らす事が可能になっています。  

    2038川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Sun Jul 3 17:00:00 JST 2022
    外部電源でも動作するDAC が増えているようですが、未だACパックをお使いですか?
    
     最近WRP-α120 等多くのWRアンプをお使い頂いてるユーザーの方から、PCやDAC 用の外部電源
    はつくれますか?と言うお便りを頂きました。即座にWR録音に使うPC用と外透けHDD 用の安定化
    電源をかなり前に製作し、顕著な音質向上を確認していますとお答えしました。最近、この方は
    ACパックで動作する超高級DAC の音にある種の違和感をお感じになっていて、このような質問を
    されたようです。多分、制御用PCも同時にACパックでお使いなのでしょう。これでは折角お買い
    になったDAC も本領発揮までに至ってないと思われます。
    
     私のような古い人間は、目で見えるLPやCDと言うような音源で、音楽は聴きたいと思いますが
    若い方はそれよりPCオーディオの方が合理的だとお考えになるのでしょう。勿論それはリスナー
    の勝手である訳ですが、そのACパックの問題だけを見ても音質がワンランク以上不利になる事は
    否めません。さらにPCオーディオは、CDプレーヤー等に比べてそのシステムにデジタルノイズを
    より多く増加させてしまう事も私は問題だと思います。
    
     話を元に戻してACパックの実体はスイッチング電源です。だから60W クラスの電源であっても
    小型で発熱も少なく便利ではありますが、電源インピーダンスは下手すると2桁アナログ式電源
    より高いのではないでしょうか。だから良く出来たアナログ式安定化電源には敵わないはずなの
    ですが、この「良く出来た」安定化電源が世の中には殆ど存在しないと言う現実があるようです。
    これはこのユーザーの方から伺った話ですが、音質を誇るアナログ式の市販品を一時的に借りて
    お使いになったのですが、結局、音楽が生きて聴こえて来なかったと言う事のようです。
    
     それは、殆どのWRアンプを安定化電源付きで賄って来た私から言わせて頂ければ当然の事だと
    思います。安定化電源の出力インピーダンスを下げるには高帰還は避けられません。しかし毎回
    のように申し上げていますが、高帰還には必ず「負性抵抗」が付きものです。この処理を適切に
    実施しなければ、絶対に安定に動作する安定化電源は作れないのです。それだけではありません。
    使用する部品や線材にひずみ感の出ないものを選択する必要がありますが、この微妙なひずみ感
    を認識できるアンプが世の中に殆ど存在しない事と仮にひずみ感を識別できるアンプが有ったと
    しても、それを見極める聴感は厳しい訓練無くして得られないと言う現実があります。ACパック
    より明らかに音質の点で勝るアナログ式の安定化電源が容易に作れない所以です。
    
     だから超高級DAC にも一般的にはスイッチング電源が用いられているのでしょう。アナログ式
    の優秀な電源が楽に入手できるのなら専用電源として用意するでしょうし、場合によっては DAC
    の内部に電源も内蔵させてしまうのではないでしょうか。そもそも素朴な疑問として、何十万も
    する超高級なDAC に何故きちんとした電源が搭載されてないのでしょうか。幾ら超高級なDAC と
    言えども電源を貴方任せにして、必要な音質は保証できないはずです。デジタル技術者は電源に
    何を使っても同じだと考えているのでしょうか。だから付属のACパックで十分だと考えているの
    かも知れません。このような事になってしまったのも、世の中に年季の入ったアナログ技術者が
    殆ど居なくなってしまったと言う事が一因のように思えますが、オーディオが最終的にアナログ
    信号を耳で聴くと言う事実が変わらない限りベテランのアナログ技術者は必須なのです。しかし
    厄介な事に、デジタルとは違ってアナログ技術者は泥臭い経験を嫌と積んで初めて成り立つもの
    なので、教える立場の技術者が殆どの製作現場に居ない以上、最早絶望的だと思います。
    
     そう言う問題があるからこそ私の出番になったのですから、此処は素直にユーザーの方に感謝
    するべきなのだと思います。さて、分かっている仕様は、入力電圧DC9V/6.7A-18V/3.35A と言う
    表記のみです。同じ電力でも作る側からすると、電圧が高くても電流が少ない方が楽に作れると
    思いますので、18V/3.35A に耐えられる安定化電源を作れば良い事になります。3.35A は最高値
    であってアイドリング時は1.2A程度のようですから、これに耐える電源トランスと放熱器が先ず
    必要になります。パワーアンプもそうですが、120Wのアイドリング時は両チャンで150〜200mA位
    ですから、小音量の時は涼しい顔をして居ますが、ガンガン鳴らすと途端に放熱器は高温になり
    ます。WRアンプの場合は家庭で適度な音量で聴く方が殆どなので、それを考慮して放熱器の容量
    とか大きさを決めてあります。
    
     DAC も似たように考えて、先ずはアイドリング時にそこそこの温度上昇で済むように放熱器の
    大きさとトランスの容量を決めるしかありません。手元にそのDAC を置いて予備実験が出来ない
    以上、これまでの経験で決めて行くしかないのです。こう言うところなどはベテランのアナログ
    技術者でないと解決できないと思います。トランスには少し余裕を見て5Aの物を選び放熱器には
    使用予定のシャーシ(250WX90HX210D)に納まる事と在庫があり近々に入手可能なものと言う条件
    で決める事にしましました。どちらも5〜6日程度で購入出来ましたが、部品が潤沢には買えなく
    なっており、ものづくりには厳しい状況が続いています。要は過熱しないかどうかですが、この
    シャーシはしっかりした鉄製でなので、放熱器を堅固に取付ければ放熱効果も多少期待できると
    思います。
    
     未だ、デザインシャーシが出来上がって来ませんので試作に入る事が出来ませんが、アンプと
    違って単電源なので整流回路は少し楽になります。しかし回路自体は本質的にはWRアンプ搭載の
    ものと同じに作る予定です。実はデジタル機器用の安定化電源はWR録音用のものの他に、比較的
    最近に規模はもう少し小さいですが、やはりDAC 用にお世話した事があります。その時も手探り
    で試験的に試作した憶えがありますが、意外にも好評を博しております。その時に頂いたご感想
    を以下に示しますが、この方には、L-Pad とWBC を除いた完全アップグレードに近いWRP-α9 や
    WR電源フィルター等も同時期に導入して頂いています。
    
    ★また、電源ですが相当効果があるように感じます。
    ★いままで聞こえなかった音が聞き取れるようになりました。
    ★電源フィルタの効果もあると思いますが硬質な嫌な響きが皆無になり、
    ★硬質な音でもうるさく感じなくなりました。
    
    ★また、中低音が寂しかったのがフラットなバランスになり音に安定感が出て、
    ★デリケートさも増したので抑揚がよく感じ取れるようになりました。
    ★音も広がるようになりあふれ出てくるようにも感じます。
    ★音楽に没頭できるようになりました。いい音で鳴っています。ありがとうございます。
    
    と言う内容です。そして、このアナログ式のWR安定化電源を
    
    ★WRアンプと電源は宝物になりました。手放せないですね。
    
    とまで仰って頂いています。
    
     このご感想の内容はACパックとの比較で仰って頂いた訳ですから、如何にACパックがDAC の音
    を悪くしてるかが分かります。やはり、ACパックは音とは無関係なデジタル機器に使うべきもの
    であり、音質重視のDAC 等に使うのは以ての外と言わざるを得ないと思います。それにも拘らず
    超高級品を含むDAC の殆どの電源がACパックに頼ってる現状をどう解釈すれば良いのでしょうか。
    他の方はいざ知らず、もしWRアンプユーザーの中にこの事で悩んでいる方が居られましたら遠慮
    なくご相談下さい。残念ながら外付け安定化電源を正式に販売するには◇PSE の取得が必要です
    から、自由に販売する事は出来ませんが、キット販売と言う事も可能ですからお気軽にメールを
    頂ければと思います。今回も先方の方には実情をお話し、このような形に落ち着くと思っており
    ます。何れにしてもACパックを使っているが故に、ワンランクもツーランクも落ちる音質で音楽
    を聴くのは本当に勿体ない事だと思います。私も可能ならばCDプレーヤーの電源をWR安定化電源
    に置き換えたいくらいです。そうなればCDはもっと良い音で再生できるはずです。
    
    
    追 伸)
    
     前稿でお知らせしたサステナブルなWRP-α30は無事に仕上がって、試聴を繰り返していますが
    楽しみながら自分の好きなように作った事もあって、中々良い音で鳴ってくれていると思います。
    WRP-α120 の時によく感じる中低域の充実感が、この30W のアンプでもある気がして嬉しくなり
    ました。やはり新αシリーズのパワーアンプは伊達に高い訳ではなく、それだけの事はあるのだ
    と自分でも納得した次第です。使用トランスの2次電圧が32V も有った事で、安定化電源の制御
    の石に20V 近く掛った事が有利に働いたと思います。応募して頂いた方に期待に添えるアンプを
    提供できそうで、これで肩の荷を下ろせそうです。  
    
    
    速 報)
    
     上記の電源装置をご購入頂いたユーザーの方から第一報が入りましたので、お知らせします。
    
    ★★昨日受け取り動作確認しております。
    ★★とにかく凄いです。ありがとうございました。
    
    ★★今も耳閉感が出ておりますが、
    ★★それでも先生の電源では全く音が違うことは分かります。
    ★★まーとにかく次元が違います。
    
    ★★この電源が700 万なら諦めますが
    ★★70万と提示されるなら考えてしまいます。
    
    との事です。体調が優れないタイミングだったようですが、それでも明確に音の違いがあった事
    をお認め頂いています。まだユーザーの方のお声は2例目ですが、もしACパックでDAC をお使い
    になってる方がいらっしゃいましたら、早めにWR製の電源装置をお使いになる事をお勧めします。
    70万より遥かにお安いですから、その点はご心配になる必要はないと思います。

    2037川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Fri Jun 17 19:00:00 JST 2022
    サステナブルで格安なパワーアンプWRP-α30を1台限定で臨時に発売します。→ 予約済
    
     前稿でWRアンプは持続可能なオーディオアンプであると宣言させて頂きましたが、今回部品も
    原則的に全て新品部品を使わずに再利用可能な優良中古部品、新品で有りながら長期間使わずに
    いた謂わば新古品を可能な限り登用して、実質的なグレードでは全く見劣りのしないWRP-α30を
    製作しています。現在主だった部品がほぼ揃ったところで、これからシャーシデザインや基板の
    製作に入るところです。αシリーズに共通して使用するシャーシはリードのMK-400で、既に入手
    済みです。このシャーシは特に真空管アンプに人気があるのか在庫切れになると長期間入手出来
    ない事があるので要注意です。
    
     では主だった再利用部品について説明したいと思います。先ず切っ掛けは、電磁シールド付き
    のα30に使えそうな電源トランスが見つかった事です。現在銅不足が影響してるのかトランスの
    在庫が減り価格が高騰しています。買いたくても何カ月待ちなんて事も珍しくありません。この
    トランスの規格は、丁度安定化電源付きの30W 型パワーアンプを作るのに恰好な電圧が出ていて、
    眠らせて置くのは勿体ないと思ったのです。早速、オープンでの2次出力電圧を測ると32Vx2 と
    7Vです。これに18Vx2くらいの豆トランスを補えばα30にはピッタリの電圧です。早速オープン
    で電圧を実測して見ましたがピッタリ出ています。またオープンでのトランスの損失も測定して
    見ましたが、約7Wでショートリングを巻いたトランスとしては寧ろ低いくらいですから、安全に
    使えると判断しました。
    
     次は使用するパワートTRですが、これも片側のパワーTRにハイブリッド化のアップグレードの
    時に外した2SD73 を3個使います。トランジスタは、酷使しなけれてば半永久的に使えますから
    全く問題はありません。この相棒には、昔ハイブリッド化のアップグレードを開始した時に買い
    揃えた2SA756を使います。どちらもPc:50W 、Ic=6A、ft=20MHz と三拍子揃っており、今回の
    α30にはピッタリです。これらのパワーTRはTO-3型と言う今では余り見なくなったキャンタイプ
    のトランジスタで、モールド型より好む人が結構います。αシリーズ用に購入してあったキャン
    タイプを取付けるのに絶好の28M190L120と言う放熱器に取り付けが完了しています。この放熱器
    も市場に在庫はなく注文生産なので、最低で1カ月待たないと入手出来ない希少品です。整流器
    は現行品ですが、αシリーズ用に小型放熱器とセットで買い溜めてあった、FCH20A15 /FRH20A15 
    を使いますが、勿論ファストリカバリーダイオードです。小信号用TRは再利用しても知れている
    ので、新品を使う予定です。
    
     トランス、半導体と来れば次に大事なのがコンデンサーでしょう。先ず整流用に使うブロック
    電解コンデンサーですが、これにも昔購入した日本ケミコンのねじ端子型のCE-EW と言う高級品
    を使います。耐圧が25V と低いのでこのままではα30には使えませんから、2個直列接続にして
    耐圧を50V にして使います。容量が余りに違いますと2個に配分される電圧が偏り過ぎて十分な
    耐圧が取れませんので予備実験をして見ました。2個直列にして、安定化電源から適当な電圧を
    掛けて2個のケミコンに掛る電圧を測定します。正負2組必要ですがどちらも電圧偏差は2V以下
    でしたので、問題なく使える事が分かりました。電解コンの割には容量値が正確だと言う事だと
    思います。コンデンサーを直列接続すれば、容量は半分になりますから6800/2=3400μF になり
    ますが、WRのパワーアンプは安定化電源で電源を供給しますから、全く問題なく使えます。既成
    オーディオアンプのように何万μF と言うバカでかい物を積む必要性は全くないのです。あとは
    旧型パワーアンプのアップグレード時に外した体の良いBGコンを安定化電源の入口と出口に使う
    予定です。
    
     次にフィルムコンですが再利用の可能性の高いものはASC とERO コンデンサーです。ASC コン
    は前進のTRW コンの頃から使ってますが、音に変な癖が出ませんしパスコンとしての能力も高く
    未だにTRW も何処かには使っていますが全く支障がなく、WRアンプには欠かせんません。しかし
    最近ポリエステルながらポリプロ級のパスコン能力のあるVishayコンが出現しASC コンの使用量
    は少し減っています。WRでVishay化と言うアップグレードを始めた事はご承知の事と思いますが、
    安価な割に効果のあるコンデンサーだと思います。今回、数は多くありませんが、Vishay化した
    際に取り除いたASC コンが少しですが有りますので、再利用したいと考えています。ERO コンは
    ディスコンになるまでWRアンプでかなりの数を使っていました。もっぱら使っていたものは小型
    で使い易い1626ですが、旧型アンプからアップグレード時に外したものがまだ結構ありますので、
    今回登用したいと思います。1626とほぼ同じサイズの1617と言うものがERO 時代にありましたが、
    現在その一部がVishayコンとして復活しています。しかし、私の印象では1626の方が多用しても
    音に全く癖が出ませんので、私は寧ろ1626の復活を望みたいところです。フィルムコンに下手な
    ものを使うとひずみ感が増えてぶち壊しになりますから要注意部品の一つです。後述する線材と
    同様に、使用できる良品の方が遥かに少ないと言っても過言ではありません。
    
     抵抗は原則新品を使います。旧型アンプの時は進(後にニッコーム)の板抵抗を常用しており
    ましたが、色々とアンプの試聴を繰り返す内に音が自然なのはカーボン抵抗だと思うようになり、
    現在は上質な小型カーボン抵抗を使う事にしています。これは安価である事と超小型品である事
    から再利用には向かないと考えています。今回はパワーアンプですが例外的にフォノアンプの時
    は板抵抗で統一しています。既に進もニッコームもディスコンになってますから、昔取り外した
    物を再利用する事が増えています。唯、私の印象では抵抗の音に与える影響度合いは比較的低い
    ので、余り神経質になる必要はないと最近は感じていますが、これにもひずみ感を出す物が偶に
    ありますので、多少の注意は必要に思います。これは付け足しになりますが電源ON時のクリック
    音を防いだり、故障時に緊急避難的にスピーカーを遮断するリレーは接点ものですから、原則的
    に再利用は好ましくないと考えています。αシリーズはΕシリーズには無い過電流検出も備えて
    いますから、より安全に使用する事が出来ると思います。
    
     以上使用部品について言及して来ましたが、デザインシャーシ、トランス、放熱器、ケミコン、
    基板等が準備出来れば、穴あけ、部品の取り付けなどを行って配線作業に入ります。配線作業で
    大切なのは使用する線材です。無酸素銅は別にしても4N銅線のビニール導線を使えば全て同じと
    思っていた時期がありましたが、これは大きな間違いでした。 「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」
    ではないですが、線材は中々当たらないと思います。要するに無作為に集めた線材の中で使える
    ものに当たる確率は10% にも行かないのではないでしょうか。それくらい良質な線材は少ないと
    思います。唯、私にも何故そうなるのか全く分かりません。同じ4N銅線の物理特性の違いなんて
    一体あるのでしょうか? オーディオの七不思議の一つだと思いますが、かと言って気付かずに
    居たら自然な音のする、ライブ感覚の家庭での再現を可能にするアンプなぞ、永久に望めないと
    思います。「負性抵抗」を回避する回路技術も然る事ながら、この問題をクリアするにはそれを
    選別できる聴感が不可欠であり、これらのハードルをクリアする事は正に絶望的な事と思います。
    世にひずみ感が少なく、音に癖の無い普通に鳴るアンプが殆ど存在しない所以です。
    
     では、オーディオアンプはどうあるべきか、改めて整理して置きたいと思います。勿論、製作
    するα30も以下の条件を具備しています。先ず大前提は、スピーカーは正しく定電圧駆動されな
    ければ本領が発揮されない、と言う電気音響学的な知見です。スピーカーを定電圧駆動する為に
    は出力インピーダンスを可能な限り低くする必要があり、その為に多量な帰還が必要になります。
    以下に高帰還アンプを、ひずみ感の少ない音に癖の無いアンプに仕上げる為のステップを箇条書
    にして見ます。
    
     1)スピーカーを定電圧駆動するには高帰還パワーアンプが必須になる事。それ以外のアンプ
       ではスピーカーの能力は100%発揮されない事を認識すべきである事。
    
     2)アンプを高帰還にすると回路内に不安定要素である「負性抵抗」が例外なく内包される事。
    
     3)「負性抵抗」を内包する高帰還アンプは必ず耳に不快なひずみ感のある音を放出する事。
    
     4)「負性抵抗」を回避できる回路を工夫しない限りひずみ感を出さない安定な高帰還アンプ
       を作る事は不可能な事。
    
     5)回路が仮に理想的に設計出来たとしても、ひずみ感の生じない部品・線材を使わない限り
       元の木阿弥になる事を覚悟すべき事。
    
     6)ひずみ感の出ない部品・線材を選別するには、長期間訓練された聴聴が必須である事。
    
     7)これらの条件が揃ったとしても、完成したアンプの音質を見極める音楽的な聴感が必要に
       なる事。
    
    となります。
    
     これらの理論は私が半世紀も掛けて辿り着いたものですから、直ぐに理解して頂けるとは思い
    ませんが、一時盛んになったオーディオ産業が斜陽化した原因は、これらの難問を根本的に解決
    する動きが微塵も無かったからだと思います。そして細々とですが、それは未だに続いています。
    残された人生で少しでも軌道修正できればと思っています。
     
     1)〜7)の中には以下のような3つの難問が存在します。これらは既成オーディオ技術の
    常識の範囲を越えています。到底克服できるものではありません。
    
     (1)「負性抵抗」を完全に回避する回路技術の確立(位相余裕に換算して110 度)
    
     (2)ひずみ感の出ない部品・線材を正しく選別できる訓練された聴感の取得
    
     (3)部品・線材に起因するひずみ感を正しく再生出来るアンプシステムの構築
    
     WRアンプはこの3つの難問をクリアできる環境下で製作されています。お遊びのアンプは別に
    しても、音が自然でライブ感覚の家庭での再現が可能になるアンプを作る事は殆ど不可能である
    事がお分かり頂けると思います。如何に普通の音で鳴るオーディオアンプが少ないか、貴方様も
    既にお気付きなのではないでしょうか? 逆に言えばWRアンプはライブ感覚を家庭で再現できる
    稀有な存在だと言えると思います。音楽をいい音で楽しく聴きたいと思う方には、絶対お勧めの
    アンプです。WRアンプを使えば買い替えの必要が全く無い持続可能なオーディオを遂行して行く
    事が可能になります。いい音で鳴らない事が原因で、途中で頓挫する事は絶対にないと思います。
    今回、特別に企画したWRP-α30も決して例外ではありません。音楽を楽しくお聴きになりの方の
    ご購入を切に希望しています。普通の音で自然に音楽が鳴る、耳に優しいパワーアンプWRP-α30
    にご期待下さい。作る前から完成時の音が予測できるのは、不確定要素の全くないWRアンプだけ
    ではないでしょうか。
    
     予価:\175,000(正規WRP-α30:\230,000)→ ご事情次第で応相談
    
     納期:約2週間
    
     備考:非推奨ながら入力VR付きも製作可能
    
     問い合わせ先:
    
     メール:kawanisi@west.wramp.jp または westriver_audio@yahoo.co.jp
    
     電話:042-683-0212
    
     尚、αシリーズはどちらかと言えば普及型に属するΕシリーズのワンランク上の高級型であり、
    家庭でのライブの音の再現を望まれてるユーザー方々に実績のあるWRP-α120 が、その代表格に
    なります。WRP-α30はその弟分に当たりますから、十二分にご期待頂けるものと思います。  

    2036川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Tue May 31 18:00:00 JST 2022
    SEコンが完全にディスコンになってから2台目のフォノアンプを製作し無事に納入しました。
    
                    −−− サステナブルなオーディオを目指して
    
     WRのフォノアンプは、相当昔から存在していたSEコン仕様のイコライザー基板と、これ又相当
    前から有ったSEコン仕様のヘッドアンプを合体させてものです。1980年以前はLPが主なソース源
    でしたので、プリアンプと言えばイコライザー基板を積むのが常識になっていました。まだまだ
    MMカートリッジで聴く人が多かったので、MCを使いたい人は別途昇圧トランスを購入すると言う
    スタイルが確立されていました。私もグレースのF-8 系を長く愛用した後に、電音のMC型を使う
    ようになっています。
    
     しかし、トランスとは無縁のオーディオーメーカーは何とか電子回路で昇圧するヘッドアンプ
    なるものを発売したのでした。私の記憶に残ってるものはソニー製のヘッドアンプです。ラ技の
    編集部から借りて試聴した覚えがあります。しかし、当然の事ですがハムを誘導し易いとか音が
    トランスに比べて暴れるとか、問題点が色々浮上したのです。結局決定版のような優れたものが
    供給出来なかったように思います。一時的には何社もヘッドアンプ市場に参入したものの、定着
    したヘッドアンプは余り無かったのではないでしょうか。その証拠にその後は高級昇圧トランス
    の開発競争になり、現在も一般には高級昇圧トランスを使う事が常態化してるように思います。
    
     私はソニー製のヘッドアンプを聴いて満足した訳ではありませんでしたが、可能性は十二分に
    感じたのでした。ご多分に漏れず私も、電音のPUC-7Dと言うステレオMCカートリッジをタムラの
    TKS-3で昇圧して聴いていました。その後、TKS-3は大型で場所を食うのでその小型版を使ったり
    して凌いでいましたが、当時ラ技に掲載されていた製作記事を参考にヘッドアンプを独自に作る
    気になったのです。ヘッドアンプで先ず大切な事は、抵抗やTRから出るホワイトノイズを如何に
    抑えるかです。音質の問題はその後です。
    
     常套手段は初段のTRを幾つか並列接続する事と入力回路に入る抵抗値を如何に低くするかです。
    結局作り易さも必要ですからパラレル数は4とし、帰還回路を構成する2つの抵抗のアース側を
    10Ωにする事にしました。4個並列接続にすると約6dB の改善が見込めます。また10Ωはアンプ
    のゲインを約30倍としますと帰還抵抗が330 Ωになり、それ以上終段のロードを重く出来ない事
    から決めた値です。電源電圧は2段の安定化電源で供給する事にしていた関係もあって、± 10V
    にしました。もう測定結果をはっきり憶えていませんが、S/N は-116dBくらいで150mV 程度まで
    目立ったひずみが出ない、2段差動のヘッドアンプに仕上がりました。
    
     音質対策は、エミッタホロワを終段に使わない分かなり楽になりますから「負性抵抗」を抑制
    する2つの特許回路の内、入力側に対策する回路のみで乗り切る事にしました。この回路は入力
    回路に4.3Kと言う高抵抗を入れるのが特徴ですから、このままではヘッドアンプには使えません。
    試行錯誤した結果4.3Kにトロイダルコイルを並列に抱かせる事にしました。そうすれば可聴周波
    ではコイルの直流分のみになりますし、「負性抵抗」を抑えたい高周波数領域に於いてはコイル
    は無いに等しくなりますから、目的を達成できる事になるはずです。これが本当に効果があるか
    どうかはヘッドアンプとして優れた音質を提供できるか否かで判定する事にしました。
    
     此処でヘッドアンプに期待される音質とは如何なる事かを説明したいと思います。それは音源
    を正しく再生すると言う事に尽きますが、もう少し具体的に申し上げれば音が自然に聴こえるか
    どうかです。演奏の場を彷彿とさせるような音像が手に取るように分かる音と言っても良いかも
    知れません。楽器が重なってもある程度は前後感が掴める必要もあります。録音にも依りますが、
    楽器の音が空中に舞うような感覚が感じられる事が必要だと思います。要するに生の演奏会場で
    感じるイメージがオーディオ装置からも連想できるかどうかです。ステレオでは原理的に有り得
    ない事ですが、演奏会場の3次元的な再現が少しでも感じられる必要があるのです。このような
    事は、音をスカラー的に捉えて音質を云々する既成オーディオでは、殆ど無視されているような
    ものだと思いますが、私はライブの音を家庭で再現する為には必須だとさえ考えています。
    
     スカラー的なオーディオには致命的な欠陥があります。それは音が良く聴こえるソースが選択
    されるからです。耳当たりの良い音はひずみ感を出し難いので、アンプに過渡ひずみが有っても
    一見綺麗に聴こえてしまうのです。しかし、そう言うアンプでブラームスのような高弦のキツイ
    ソースを聴くと、途端にひずみ感に襲われれてしまう事になります。その事に気付いたとしても
    ブラームスはキツク聴こえても仕方がない、として真剣に対処しようとしません。クラシックに
    限らずライブの音楽には再現性の難しい音が随所に出て来ますが、スカラー的なオーディオでは
    そう言う音源を避けていますから、問題の解決には結びつかないのです。だから、オーディオは
    衰退したと言っても良いかも知れません。要するに、オーディオは良い音を直接的に求める事は
    出来ないのです。「良い音」とは何か?と言う一般的な定義がないからです。WRアンプの歴史は
    ずっと嫌な音に注目して来ました。そして此処1〜2年でやっと耳に着く嫌な音から解放された
    のです。その結果、多くのユーザーの方にライブの音が再現されていると言う評価を受ける事が
    出来るようになっています。「良い音」とは嫌な音が出ないようにして初めて得られる結果なの
    であって、求めて求められるものでは決してありません。其処のところを既成オーディオは履き
    違えているのではないでしょうか。
    
     このように嫌な音のしない音を再現させるには、特にフォノアンプではSEコンは必須だとさえ
    感じます。このフォノアンプに使うSEコン数は安定化電源基板が12個で倍の24個、イコライザー
    基板がイコライザー素子を含めて12個、ヘッドアンプ基板が 6個で、計42個になります。今回は、
    自分のアンプの中に外しても構わない安定化電源が一台分ありましたのでそこから12個を補充し、
    さらに手持ちのSEコン活用して、ヘッドアンプとイコライザー基板用のSEコンの半分程度を捻出
    しました。結果的に、買わなければならないSEコンの数が減りましたので何とか必要なSEコンを
    確保する事が出来ましたし、英国製のマイカコンデンサーの購入数も 4個だけで済ます事ができ
    ました。今後はもう少し苦労する事になるかも知れませんし、英国製マイカコンデンサーの比率
    も上がるかも知れませんが、まだ諦める必要はないと考えています。要は上述したような、WR製
    フォノアンプの音質が確保されていれば良いのだと思います。
    
     以上、回路と高域補償コンデンサーについて重点的にお話しましたが、これだけでは満足する
    音質にはなりません。ひずみ感の発生が殆ど無い線材を使って配線する事と、ひずみ感の出ない
    パスコン等のフィルムコンを選択して使用する事が不可避です。部品の選択は誰にでも出来ると
    言うものでは決してなく、ライブに足繁く通って聴感を訓練する必要があります。従って嫌な音
    のしない音の良いアンプを作るには、色々な必然が無数に重なって初めて成立するものですから、
    偶然に出来る事は絶対にありません。並みの技術者には歯が立たない所以です。私が手探り状態
    からこの域まで達するのに、半世紀が必要だった事からもお察し頂けるのではないかと思います。
    さて、上記のよう部品等を使用すれば、電解コンデンサーに関しては余り神経質にならなくても
    良いとは思いますが、可能ならば既にディスコンで購入不可ですがBGコンクラスを使うと良いと
    思います。BGコンが無くなった時に、代替品として使える電解コンデンサーをLIFAやVishayから
    選んでありますので、フォノアンプには原則的にそれらを使う事にしています。
    
     こうして出来上がったWRのフォノアンプは客観的に言っても世界のトップクラスの音がすると
    言っても過言ではありません。事実これまでにもユーザーの方から、超高級昇圧トランスよりも
    全然良い音がすると言う評価や、外国製の高価なフォノアンプよりも断然音が良いと言うお褒め
    の言葉を頂戴しております。音はどう鳴れば本物なのかが分かる方には分かって貰えると言う事
    だと思います。要するに、音をスカラー的に捉えて音の良し悪しを決める既成路線と、ライブを
    規範とした音を物差しとし音の良し悪しを決める我が路線とでは、音に対する価値観が全く違う
    と言う事です。大いに気になるのは既成路線で行くと「無限アリジゴク」に陥る可能性が高い事
    です。その結果、役に立たなかった多くのアンプ等が結局は廃棄されたのではないかと思います。
    WRアンプをご購入になれば「無限アリジゴク」や「袋小路」に迷い込む事は絶対になく、ご希望
    ならば何時でも最新状態にアップグレードする事が可能です。我が路線は最近よく耳にする言葉
    を使えば、サステナブルなオーディオだと言っても差し支えなく、ウエストリバーは持続可能な
    オーディオが実現出来たと此処に宣言し、主唱したいと思います。
    
     このフォノアンプは、うっかりPHONO 端子があると思って完全アップグレード版の WRP-α9を
    ご購入になった方がフォノアンプが製作できる内にと注文して下さったものです。又ご感想でも
    頂けましたら追記させて頂くかも知れません。
    
    
    告知) −−−> 予約されました!
    
     これもSDGsと言えるかも知れませんが、中古のWRP-α9 をご購入になった方がシャーシを一新
    された為に、現在使ってない中古のWRP-α9 用のシャーシが余っています。このまま利用しない
    法はないと思い、デザインをやり替え部品も可能な限り新品を使って完全アップグレード版プリ
    を再構築する予定です。但し、余り高価になっても買い辛くなりますので、L-Pad は後に回して
    お買い得製品にしようと考えています。それでも十分に高音質プリアンプに仕上がると思います。
    色はブラックです。
    
     予価は\98,000 とさせて頂く予定です。お使いになって見てL-Pad に為さりたい時は \32,000
    にてお引き受け致します。ご希望の方は、早めにお問い合わせ下さいますようにお願い申し上げ
    ます。 
    
     問い合わせ先:
    
     メール:kawanisi@west.wramp.jp または westriver_audio@yahoo.co.jp
    
     電話:042-683-0212 

    2035川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu May 12 17:00:00 JST 2022
    最近頂いたWRアンプに関するご感想2例をご紹介します
    
                       −−−分かる方には分かって頂けるWRアンプ!!
    
     先ずお一人目ですが、まだコロナが日本を席巻する前の2019年頃にΕ-5H を結局2台もご購入
    頂き、又つい最近、完全アップグレードされたWRP-α9 をお買い上げ頂いた方です。WRアンプを
    お知りになったのは大容量キャパシターを積んだ中古のWRP-α4/MOS を入手されたのが切っ掛け
    だと伺っています。詳細は存じ上げませんが、何でも3チャンネルマルチにしてお聴きになって
    いらっしゃるようです。中音用にはALTEC 511Bをお使いのようです。               
    
     当時、そのマルチにご購入になったΕ-5H を組み込まれた時のご感想文が見つかりましたので、
    それを先ずはご紹介させて頂こうと思います。
    
    ★昨日、マルチに組込みました。
    ★CD、レコードと音のチェック用に何点か見繕って鳴らしてみました。
    ★タンノイで聴いて、とても明瞭で表現力のあるアンプでしたので、
    ★問題なく相性の悪さは感じません。
    
    と冒頭で述べられています。多分、Ε-5H が届いた時にタンノイ一発でお聴きになったようです。
    色々類推しますと中高音用にはWRP-α4/MOS が使われていて、Ε-5H は高音用として当初お考え
    になったようです。
    
     そして、お話は続き
    
    ★ひと通り聴いた後で、5wだけれど中音部分に繋いでみようと思い、
    ★スピーカーケーブルを4mosと交換してみました。
    ★すると、音の輪郭が際立ち、打楽器の音が浮き上がり、
    ★それぞれの楽器が生き生きと聴こえ出して、臨場感のある素晴らしい音に変貌したのです。
    ★この変貌ぶりは予測を遥かに超えるものでした。
    ★ただし、ジャズピアノの高音の激しい音には、
    ★ちょっとキャンキャンとするように聴こえたので、もう一度戻してみました。
    
    と仰っています。詰り、高音用にWRP-α4/MOS を中音用にΕ-5H を繋いだら「楽器が生き生きと
    聴こえ出した」と言う事のようです。しかし、高音はキャンキャンとしてしまったとありますが
    これはMOSFETアンプが最新の状態にアップグレードされてない為に起きた問題だと思われます。
    
     そして、
    
    ★ALTEC 511B用としてパワーがどうなのか分かりませんが、
    ★結局5Wを中音用にすることにしました。
    ★中音用にすると、本当に生々しく臨場感のある表現に変わるのです。
    
    と言う事で、高音用に購入したはずのΕ-5H は中音用として活躍する事になったのです。音楽の
    大事な成分は何と言っても中音部に集中しますから、中音用のアンプは非常に重要になります。
    
     この方がΕ-5H に目を付けられたのは、
    
    ★4MOSを中古で購入していたので、今回購入を考えたのですが、
    ★高音用にリーズナブルな価格で、音も良さそうだからと思ったのです。
    ★このアンプ、私の持っているアンプの中で、一番軽量、そして一番廉価です。
    ★重いものは60KgあるマッキントッシュのMC2600というアンプも持ってます。
    
    と言う事で、WRアンプはこれまでご購入になったアンプに比べて、軽くて安価だと仰って頂いて
    います。そして、
    
    ★もっと早くに出会っていたら、
    ★私の音響システムの内容は大分変わっていたのではないかと思います。
    ★川西さんがお書きになっていらっしゃる内容が実感でき、理解出来ました。
    ★オーディオの世界は面白いものですし、音というのはなかなか分からないものですが、
    ★聴いていると、明日への元気、活力を与えてくれます。
    
    と述懐されていますが、私が繰り返し説いて来たオーディオアンプに関する独自の構想が、実感
    としてご理解頂け、半世紀の長きに亘って半ば人生を掛けて追及して来た努力が報われたようで、
    感無量です。そして、音楽を聴いていると明日への元気と活力が貰えると仰っています。これぞ
    いい音楽の力なのだと思います。
    
     最後に
    
    ★マルチのシステムの他に、タンノイのスピーカーのものがあるので、
    ★今そちらの方でE-5Hをセットして聴いています。
    ★今まで、かなりパワーのあるアンプを使用しておりますが、
    ★E-5Hで、タンノイのスピーカーがいい音出しています。
    ★良いものを、コストパホーマンスの高い値段で購入出来て、大変満足です。
    
    とご感想文を締め括られています。そして、後日、高音用にもΕ-5H をご購入になったのでした。
    
     その後コロナ禍が影響したのかも知れません。暫く音信不通でしたが、最近になってお使いの
    真空管プリアンプの代わりに上記したように、完全アップグレードされたWRP-α9 を導入された
    のです。この真空管プリには、CD、LPの他にカセットも接続されていらっしゃったようです。
    
     この真空管プリと比べてWRP-α9 は、
    
    ★★特にCDは、聴きやすい耳に大変優しい音が出ており、大変満足しております。
    
    と仰って頂いています。これは邪推ですが、カセットの音をまともに聴きますと思った程の音質
    にはならない事が伺われます。また、ちょっとした勘違いだったと思うのですが、真空管プリに
    フォノ端子が付いていた事もあって、プリを買えば普通にLPが聴けると思われていたようですが、
    LP試聴はお預けになりました。もっとも昔はLPが主なソース源であった為にプリには大抵 PHONO
    端子が付いていたものですが、最近はデジタルソース源が増えた事もあってPHONO 端子が付いて
    ない方が多いのではないかと思います。現在、LP聴取をどのようにするかを詰めている最中です。
    EQ基板を増設するか、別途フォノアンプを購入するかですが、基板の増設の場合はお手持ちのMC
    昇圧トランスを使う事になり、フォノアンプWR-αPH/HDを選べば少々値は張りますが、WR独自の
    基本的にSEコン仕様の高音質ヘッドアンプが使える事になります。多分このフォノアンプの音質
    に比肩できる市販品は、世界広しと言えども他に存在しないと自負しています。
    
     その理由は
    
     1.「負性抵抗」を回避した安定化電源が2段になっている事。
    
     2.増幅回路から「負性抵抗」が排除されている事。
    
     3.部品・線材にひずみ感の出ないものが厳選されて使用されている事。
    
     4.補償コンデンサーに世界的に見ても例を見ないSEコンが使われている事。
    
     5.EQ回路部もヘッドアンプ部も実績があり、多くのユーザーのお墨付きを貰っている事。
    
    となります。価格は\185,000ですがそれでも「コスパ」が良いとユーザーの方々に仰って頂いて
    います。
    
     ご感想の最終章は意外な方向に向かい
    
    ★★ウエストリバーのアンプで感じますのが、大変軽いということです。
    ★★私は今までかなり重いアンプを使って来ました。
    ★★マッキントッシュのアンプは60キロあります。
    
    ★★アンプの音に重量が関係すると思っていましたし、
    ★★長岡鉄男の本にもその様な記述があったと思います。
    ★★川西さんのアンプを使ってみて、そんなことはないのかと感じます。
    
    とアンプの重量の話にまで及んでいます。確かに、WRアンプは新型になり重さは軽減されました。
    この方もそうですが、若い時は兎も角も、歳と共に重いアンプは扱い辛くなります。しかし音質
    の為に仕方がない事と思い込まされて来た人が居る事も又事実のように思います。確かに重くて
    しっかり作られてるアンプならば、スピーカーからの音圧で振動する事も少ないと思いますから
    悪い事はないと思いますが、オーディオアンプは何と言っても回路と部品で音が決まると言って
    も過言ではありません。帰還に依って不可避的に生じる負性抵抗を正しく回避する回路と、耳に
    ストレスとなるひずみ感を出さない部品・線材を選択できる、訓練された聴感を作り手が有して
    いる事が必須条件になります。WRアンプはこれらの条件を完全にクリアしているからこそ、この
    方のご感想にあるΕ-5H のようなパフォーマンスが得られるのです。
    
     ご感想の締め括りは、アンプの価格にまで及んで
    
    ★★それと、投資する金額がウエストリバーは大変少なくて済むのも魅力です。
    ★★今まで必要以上に金をかけていたのかな? 
    
    と仰って、これまで重くて高価なアンプばかり購入されて来た事への多少の後悔の念を示されて
    いらっしゃいます。
    
    
     続いてお二人目です。この方も、メインアンプに真空管アンプをお使いの年配の方になります。
    真空管プリでも購入しようかとWeb 検索してる内にWRのHPに行き着いたそうで、石のアンプでも
    大丈夫なのかと、試聴機の貸与をお申し込みになられたのです。現在の試聴機は、非常に簡素で
    プアーな風袋で、殆どの方は見た目から「こんなのでまともな音が出るの?」と疑問に思われる
    ようですが、皆さん出て来る音に感心、納得されるようです。
    
     構成は、WRP-α9/A のプロトタイプとΕ-10Hのプロトタイプに、電源ケーブル2本、RCA 接続
    ケーブル2本、そしてスターソフトで作った終端抵抗付きのスピーカーケーブル1組から成って
    います。最初に必ず、ご自分のソース源とスピーカーのみを使って、これらのアンプとケーブル
    を組み合わせた簡易プリ+パワーアンプから成るシステムで聴いて頂く事にしています。そうで
    ないと、何時も使っている例えばOFC 系ケーブルでも使われたりしますと、WRアンプの音が100%
    発揮出来ないからです。
    
     それでは、この方から頂いたご感想文をご紹介します。
    
    ●そもそも当方のメイン機は地元ガレージメーカー(自称されている)製のアンプ、
    ●DAC、エレボイの4WAYスピーカーの構成でそこそこ満足行くものでした。
    ●このメイン機満足いくものでしたが比較的大音量で聴いていますので
    ●高音域が刺さるような時がありそんな曲はskipさせたりしていました。
    
    と言う事で、もう少し良くしたいと思われて真空管プリを探そうとされたのでしょう。
    
     ところが、偶々出っ会してしまったWR試聴機で聴くと
    
    ●試聴機ではそれがないのです。高音が伸びていきます。
    
    と仰って、耳に刺さるような音がしなかったのです。
    
     変だと思って、
    
    ●また、ある曲ではメイン機のアンプに戻して聴くとべたっとして
    ●平面的なコーラス、演奏されてる楽器も団子のようにまるまってしまってる気がしました。
    
    と言う事で、メイン機にあった新たな粗に気付かれています。正しい音と比較すると分かるもの
    ですが、刺さる音以外は良い音だと思っていたはずのメイン機の音は、実は平面的且つ団子状態
    だったのです。これは、かなりショックであっただろうと思います。
    
    ●いままでメイン機も十分高音質な再生ができており、
    ●これで良しと満足して聴いていたはずなのに、
    ●振り出しかと少しムカムカした気分でした。
    ●当方の頭の中では真空管アンプのプリ探しどころか
    ●メインをどうするかでいっぱいになっています。
    
     ご自分の構想が打ち砕かれれば、誰しも暗澹たる気持ちになる事でしょう。お察しはしますが
    ご本人に取って本当の意味では良かったのだと思います。既成オーディオの泥沼から足が洗えて
    正しい再生音で音楽が聴けるチャンスが到来したのです。このムカムカした気分とは
    
    ●メイン機で上がりと思っていたところに、
    ●WRアンプのショックを受けた気分を表現したものです。
    ●平穏な音楽人生を一変させるほどのアンプとの出会い、
    ●これまでのaudio人生を振り返って気が重くなった次第です。
    
    と吐露されています。
    
    ●急いで試聴機に戻したことは言うまでもありません。
    ●掲示板には多くの方々の興奮され、感動された様子がありましたが、
    ●今回の試聴機で受けたショックを私が拙い表現で語るより掲示板で語られている
    ●先達、諸先輩の感動、喜びに尽きます。
    
     そして今現在は
    
    ●試聴機の構成に三種の神器を揃えて気持ちの良い退職後の生活を描いております。
    ●WRアンプに出会う前は、PCオーディオ充実のため
    ●クロックジェネレーターやミュージックサーバーの導入を検討していたところでした。
    ●WRアンプを聴いているとそんな中途半端な小手先はどうでもいいかという気がして、
    ●再雇用終了のご褒美として、そしてaudio機材購入打ち止めとして
    ●WRアンプ購入に踏み切ります。
    
    と言うご心境になられているようで、私も「迷える子羊」をお救い出来たのではないかと嬉しく
    思います。
    
     この方のお気持ちも前向きになって頂いたようで
    
    ●もっといい音がする機材が欲しいという無限アリジゴクから脱し、
    ●本来の音楽を楽しむ生活が待ち遠しいです。
    
    と言うように、未来への希望に満ちた構想を新たに思い描いていらっしゃるようです。
    
     以上、年配のお二方のご感想をお読み頂いて、これまでの既成オーディオ技術が如何に期待に
    応えられて来なかったかがお分かり頂けたかと思います。これは趣味の世界だから許される事に
    はならないと思います。又、真空管アンプは柔らかい音がすると言う評価も失敗作のTRアンプに
    比べればの話であって、確固たる技術的な裏付けがある訳ではありません。それは半ば幻想だと
    思った方が宜しいと思います。真空管アンプで高帰還アンプを作るのは非常に難しいので、寧ろ、
    高忠実度再生に不向きであるとさえ言えると思います。事が余りにも難問であった為に、そして
    非力な私の孤軍奮闘では速やかな解決に至らず、既成オーディオ技術に歯止めを掛けられません
    でしたが、その被害に遭った方々の幾許かの方々がWRアンプに巡り会い、残された人生を「無限
    アリジゴク」から解放され、音楽を楽しく聴いてらっしゃいますし、今後もそう言う方は増える
    だろうと思います。遅きに失した感は否めませんが、私の努力も決して無駄にはならないと確信
    しています。今後は、音楽を真に愛する迷える子羊のようなオーディオファンを、一人でも多く
    救済出来たらと考えています。音楽を何処かに置き忘れたような、謂わば「音遊び」としか言い
    ようのないようなオーディオには、私は微塵の興味も感じません。
    
     ユーザーの皆様もWRアンプを独り占め為さらないで、同好の士がいらっしゃったらWRアンプの
    存在を是非教えて上げて下さい。それが人助けだと思います。私も残りの人生を掛けWRアンプの
    プロモートに全力を注いで行く所存です。WRアンプの普及に多大なるご尽力を賜れば幸いです。 

    2034川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Tue Apr 26 21:00:00 JST 2022
    Hibiさん、ΕC-1HとΕ-10Hのアップグレードとそのご感想を頂き誠にありがとうございます。
    
     Hibiさんにはお買い上げ頂いた旧型WRアンプを始め、今回のセカンドシステムの新型WRアンプ
    等々の多くのWRアンプのアップグレードをして頂いて参りました。粘り強くWRアンプを信用して
    着いて来て下さり、誠に感謝に耐えません。しかしこの2、3年の間音信が途絶えておりました。
    これまでのペースからして少し間が空き過ぎると思っていた矢先に、脳卒中で療養されていた旨
    のメールを頂いたのでした。
    
     オーディオを続けるには勿論軍資金も必要ですが、何より音楽を聴く為の健康が欠かせません。
    まだまだお若いHibiさんがご病気だったとは夢にも思っておりませんでした。やはり世の中何が
    起こるか分からないのです。平凡な日常を嘆く人も居ますが、逆に言えば災難なく過ごせている
    証拠であり、寧ろ感謝すべき事なのだと思います。平凡と思える日常を少しでも潤すにはやはり
    ストレスの無いいい音で、いい音楽を満喫する事だと思います。幸いアップグレードが功を奏し
    Hibiさんにもご満足頂けたようで、私もホッとしております。
    
     此処でアップグレードの概略を説明させて頂こうと思います。ΕC-1Hの方は「WR標準」までは
    アップグレードが済んでおりましたが、その後の、Vishay化や安定化電源のパワーTRの高ft化等
    が未実施でした。Ε-10Hの方はほぼ当初のままでアンプ基板のドライバーの高ft化、安定化電源
    基板のドライバーとパワーTRの高ft化を行い、さらにVishay化を含む高級部品化まで行いました。
    これに依ってSEコン化直前までの全てのアップグレードが済んだ事になります。この段階で相当
    音のレベルアップが図られたはずであり実用的には十分なはずですが、Hibiさんのご希望である
    SEコン化を最後に行いました。
    
     SEコン化を実施された方の多くは「やらないより増し」と言うご感想ですが、これは音質的に
    大した変化がないと言う意味では決してないと思います。実はSEコン化故の絶大なる効果がある
    のですが、それは楽器の音がより自然に聴こえるようになると言う事であり、誰でも簡単に認識
    できる音のレベルの話ではないのです。生の演奏会に足を運び基準になる音を十分に聴いて置く
    必要があるのだと思います。言い換えれば、楽器の音がどのように聴こえれば正しいのかを判定
    できる聴感を養って置く事が必要になります。音楽を真に楽しむにはその位の努力は惜しむべき
    でないと私は思います。そう言う事に無頓着なオーディオは、単なる「音遊び」に終始する事に
    なるか、音楽を浅くしか聴けない事になるからです。SEコン化に依る音の伸び代がどれ程あるか
    と言う評価は、その人がどの程度生演奏会で音楽を聴いているかに大きく関わっているはずです。
    偶に生演奏会に行って音楽を楽しむ習慣のある方々にこそ、SEコン化にチャレンジして欲しいと
    思います。
    
     それではHibiさんのご感想に少しコメントさせて頂きたいと思います。先ず、CD再生ですが、
    
    ★13センチウーファーの2ウェイとはとても思えない鳴りっぷり。
    ★先生の所からアンプが戻ってきて一聴した印象が全然違う。
    ★まるでスピーカーの能力が上がったか、というくらいの感じになって、正直驚きました。
    
    ★バスタムのドワーンと鳴るところなど、このスピーカーからこんな音が出るのか、と驚くほど。
    ★もちろん管楽器の鳴りっぷりも素晴らしい。
    ★ドラムスは、そもそもリミッターが掛かっているので、
    ★リアルとは違うということは承知の上ですが、すぐそこで叩いているかのようです。
    
    と、明確な音質向上があったと証言されています。昔、小型スピーカーと言えばダイヤトーンの
    「ロクハン」(16cm)が相場でしたが、それより3cm も口径の小さなスピーカーから想像を絶する
    音が出たようです。出力が10Wx2 のパワーアンプでも、安定化電源化された電源と安定に掛った
    高帰還アンプに依って、スピーカーが正しく定電圧駆動された証拠だと思います。しかも、低音
    もそれ相応に出たようです。これは、ΕC-1Hに装備されているWBC(低域補償回路)に依って
    齎されたと言っても過言ではないと思います。正しく定電圧駆動されるとスピーカーの低域特性
    がダラダラ下がる事もあって、往々にして低音不足に感じる事が多いのですが、これを補正する
    回路です。又、低音だけでなく管楽器の鳴りっぷりが素晴らしいと評価されています。多分金管
    の輝きがリアルに再現されたのでしょう。これもそう容易い事ではないと思います。
    
     次にLPで、ピアノと打楽器のデュオを再生されて
    
    ★これに気をよくして、アナログでも山下−富樫のデュオ“KIZASHI ”をかけたら、
    ★これも実に鮮烈!
    ★富樫雅彦のパーカッションが実に生き生きと動き回るさまが、目の前に浮かぶようでした。
    
    のように記されています。このΕC-1HにはEQ基板が搭載されていますのでLPが再生できるように
    なっています。デノンDL103RをAU-S1 で昇圧してお聴きになったようです。このLPも鮮烈に再生
    され、その演奏が目の前に浮かぶようなリアル感をもって楽しめたとあります。Hibiさんは機会
    ある毎に生の演奏会に参加される方ですから、ご自宅での再生音も常に生の音を基準にして聴取
    されていらっしゃると想像されます。それを示す部分が、
    
    ★PAを使わない生の演奏は、1週間ばかりの間に2度聴く機会がありました。
    ★まず、入間市にあるブルーノート・モッキンドーという、木金土のみ営業している
    ★ジャズバーでピアノとサックスのライブがあり、これを聴いてきました。
    
    ★至近では職場の高校の吹奏楽部の演奏会。耳を鍛える、というにはほど遠いですが、
    ★生の楽音をイメージする、という意味では幾分かの参考にはなっていると思います。
    
    のように表記されています。
    
     今回はジャズバーでのピアノとサックスのライブと、職場の高校生による吹奏楽の演奏会です。
    前者はプロの演奏であり音楽的内容も含めて楽しまれたようです。後者はアマチュアの演奏です
    が生の音には相違ないので、仰るように生の楽音に馴染むと言う意味では大いに意義がある事だ
    と思います。確かに、日本は欧米に比べて気軽に行けるライブが少なく、どうしても自分の殻に
    閉じ籠り気味になりますが、結局、要はご自分の心掛け次第で如何様にでもライブに参加できる
    のではないかと思います。WRアンプユーザーの方も真から音楽がお好きなのであれば、hibiさん
    のように是非積極的にライブに参加して見ては如何でしょうか? それを繰り返している内には
    自分の聴感に何らかの好影響が出て来るはずですし、そうなれば今までよりもっと感動を以って
    音楽を楽しむ事が出来るようになると思います。
     
     そして最後に超高額なオーディオ装置で聴く音と比べて、WRアンプの音を以下のように仰って
    感想文を締め括られています。
    
    ★それはともかくとしても、うちの装置や部屋とは条件が違いすぎますから、
    ★比較は難しいものの、あたかもそこで演奏しているかのような「リアル感」では、
    ★決して負けていないと言い切れます。
    
    ★電気で増幅しているという感じのまるでない、
    ★WRアンプの実力は、それほどのものということでしょう。
    
     再生装置から出る音には個人の好みとは別次元の「リアル感」が求められますが、WRアンプは
    「リアル感」では高額アンプに決して負けてないと断言されています。そして電気で増幅してる
    と言う感じが全くないとまで仰って頂いています。それ程音楽が自然に再生されていると言う事
    になります。これはSEコン化のご利益が顕著に表出された好例だと思います。この事はライブに
    よく足を運ばれるHibiさんのお言葉ですからそれだけ重みがあると言えるのではないでしょうか。
    そして、アップグレード後の私への最初のメールに、ご自分の装置の音を凌ぐものは最早この世
    に殆ど存在しないはずなので、あちこちの装置の音を聴きに行く楽しみが消え失せてしまったと
    吐露されておりました。  

    2033hibiさん(再雇用給与所得者) Sun Apr 10 13:12:13 JST 2022
    EC-1とE-10をアップグレード
    
     EC-1とE-10をSEコン化を含む最新の状態にまでアップグレードしていただきました。
    
     私の場合、これは6畳ほどの仕事場にある小さなシステムで、まあ、セカンドという位置
    づけです。リビングのシステムが旧型のWRC-α1/BAL とWRP-αZERO/BALはすでに最新の状態
    にしていただいていて、これに追いついたということになるわけですが、どちらかといえば、
    本気で聴く場合はセカンドシステムということが多いので、いつかはやっておきたかったの
    でした。
    
     部屋の状態は、リスニングルームとしての工夫はほとんどなく、ちょっと離れると定位が
    偏るなどの欠点がありますが、いわゆるニアフィールドの状態で聴く事が多いので、それは
    あまり気になりません。
    
     さて、自分の装置をあんまり自慢するのも何ですが、これ、結構すごいです。スピーカー
    はPROAc のタブレット50という、90年代の終わり頃出た小さなものですが、13センチ
    ウーファーの2ウェイとはとても思えない鳴りっぷり。以前の状態でもよく鳴るスピーカー
    でしたが、先生の所からアンプが戻ってきて一聴した印象が全然違う。まるでスピーカーの
    能力が上がったか、というくらいの感じになって、正直驚きました。
    
     名ドラマーロイ・ヘインズのCDに“ROY-ALTY”というのがありますが、これに収録された
    ドラムスがすごい。バスタムのドワーンと鳴るところなど、このスピーカーからこんな音が
    出るのか、と驚くほど。もちろん管楽器の鳴りっぷりも素晴らしい。ドラムスは、そもそも
    リミッターが掛かっているので、リアルとは違うということは承知の上ですが、すぐそこで
    叩いているかのようです。
    
     この人のCDで、ドラムスを聴くならこれだ、と一頃中古でかなり高い値のついた”TeVou!”
    というアルバムがありますが、演奏内容はともかくも、録音自体は“ROY-ALTY”の方が上だ
    と思います。
    
     これに気をよくして、アナログでも山下−富樫のデュオ“KIZASHI ”をかけたら、これも
    実に鮮烈! 富樫雅彦のパーカッションが実に生き生きと動き回るさまが、目の前に浮かぶ
    ようでした。
    
     メインのシステムではプレーヤーにGT2000、オルトフォンのMC20からWRのヘッドアンプを
    通す構成です。うちの場合どういう加減か電磁環境が悪いらしく、ハムノイズ退治に苦労し、
    ヘッドアンプもはじめは充電式だったのですが、充電池の不具合で、当時製作者の平野さん
    と何度かやりとりした挙げ句、コンセントから給電する方式に改造したものになっています。
    
     で、このヘッドアンプを、川西先生に見てもらったところ、当初想定した半分程度の駆動
    電圧で稼働しているというお話で、理想状態まで持って行ってほしい気持ちは山々でしたが、
    また、あのハムノイズに煩わされるのはいやだな、という気持ちが先に立って、そのままに
    なっています。もちろん実用上は問題ありません。
    
     このシステムは今回と関係ないのですが、何が言いたいのかというと、セカンドシステム
    の方でもヘッドアンプを導入したい気持ちが山々なのです。しかし一度先生からお借りした
    ヘッドアンプを試したところ、やっぱり、どうしてもハムノイズが消えずに断念した経緯が
    あり、現在は昇圧トランスを使っているということなのです。旧型のヘッドアンプは筐体が
    鉄製?なのか、それでハムに強いらしいです。というわけで、セカンドシステムのアナログ
    はテクニクスSL-01、デノンDL103R、AU-S1の構成です。
    
    
     PAを使わない生の演奏は、1週間ばかりの間に2度聴く機会がありました。まず、入間市
    にあるブルーノート・モッキンドーという、木金土のみ営業しているジャズバーでピアノと
    サックスのライブがあり、これを聴いてきました。“JABUTICABA "という女性二人のデュオ
    でしたが、特にサックスの加納奈美には感心しました。
    
     至近では職場の高校の吹奏楽部の演奏会。耳を鍛える、というにはほど遠いですが、生の
    楽音をイメージする、という意味では幾分かの参考にはなっていると思います。
    
     前者の店主はウエスタンラボという、ビンテージオーディオを専門に扱う会社のオーナー
    でもあり、数年前に海外からの顧客を念頭に置いたという、「音の迎賓館サウンド・オブ・
    アート」という施設を所沢市に建設しました。ここの装置はともかく巨大、詳しくないので
    よくは知りませんが、1930年代のウエスタン・エレクトリック製が中心ということで、まあ、
    大時代の装置ですが、しかし、これがうまく調整されると、かなりリアルに鳴ることは事実。
    古いものだけに弱点がないことはありませんが、再生音を聴く限り、現代の高級オーディオ
    に比して遜色はないと思います。最近ここでレコードコンサートが開催され、これにも実は
    スタッフとして関わりました。
    
     装置全体はオーナー曰く、「数千万円」という値段のようですが、他の会場で同じような
    企画をしたとき、この人に機材を提供していただいた装置が時価約3〜4千万円ということ
    でしたから、もしかすると「億」の値がつくのじゃないかと思われます。
    
     それはともかくとしても、うちの装置や部屋とは条件が違いすぎますから、比較は難しい
    ものの、あたかもそこで演奏しているかのような「リアル感」では、決して負けていないと
    言い切れます。電気で増幅しているという感じのまるでない、WRアンプの実力は、それほど
    のものということでしょう。
    
     この掲示板とはずいぶんご無沙汰しましたが、1年半程前に脳卒中で倒れ、入院したのが
    原因です。幸いに、リハビリに励んだ結果、現在は日常生活に大きな支障がないくらいには
    回復しましたが、これはいやな病です。
    
     私の場合、血圧が高いのを放置していたことが招いた災いでしたが、皆さんもそんなこと
    にならないよう、お体を大切にお過ごしください。  

    2032川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu Mar 31 18:00:00 JST 2022
    千葉のK さん、ご投稿ありがとうございます。
    
     千葉のK さんにはコロナ禍の少し前にWRアンプをお買い上げ頂いて、そのご感想をWR掲示板に
    ご投稿(項番1888等)頂いておりました。長いオーディオ歴と音楽の現場で指揮者として聴感を
    鍛えられただけあって、その洞察力には非常に奥深いものがあり、お話を伺うのが非常に楽しみ
    でもありました。しかし、コロナが流行り始めてしまってそれは長続きしなかったのです。
    
     暫く音信不通になっていたのですが、唯一繋がっていたのは年賀状でした。その短いコメント
    だけからでは伺い知れなかったのですが、今回のご投稿文にもありますように大変な生活を強い
    られていらっしゃったようです。しかし、WRアンプで聴く音楽に多少は救われたようで、少しは
    お役に立てて本当に良かったと思います。音楽好きはどのような環境に置かれても、生きた音楽
    が聴けない生活には耐えられないのだと思います。それに見合うオーディオアンプを提供出来た
    事は、長い年月を掛けて完成したWRアンプの設計者として誇りに思います。 
    
     今年頂いた年賀状に、一度フォノアンプを点検して欲しいと言うオーディオに関する具体的な
    語句が書かれてあり「オーディオ再開かな?」と内心嬉しくなりました。オーディオと言う趣味
    は色々な意味で平和に暮らせていて初めて成り立つものです。一度生活に何らかの問題が生じる
    とパタッと音信が途絶えてしまうユーザーの方が如何に多いか私は知っています。音楽が好きだ
    と言う気持だけではオーディオを続ける事は出来ません。「継続は力なり」と言う慣用句があり
    ますが、オーディオも然りであり少なくてもSEコン化直前までは、出来れば是非続けて頂きたい
    と思っています。
    
     幸いにも千葉のK さんは三度目のアナログ熱が再燃するまでに成られたのです。そして新しい
    MCカートリッジも購入されたのですが、S/N も含めて今一つ満足できる音で鳴ってくれなかった
    ようです。ハムを引いていたと言うのは、多分、別電源部が本体に近い所にセットされていたか、
    他の機器の電源部が本体近くに有ったからだと思います。丁度良い機会だと思い、プリも送って
    頂いて、3年近く前までで止まっていた部分を最新状態にアップグレードして差し上げたのです。
    具体的には、
    
     1.プリとフォノアンプの合計三か所の安定化電源 → パワーTRの高ft化
    
     2.プリとフォノアンプのVishay化
    
    が大きなポイントでした。プリもフォノアンプもSEコン化直前の状態までにアップグレードした
    のです。そして、お返しする時にフォノアンプ本体の近くに、別電源部は勿論、電源トランスを
    積んだ機器を近づけないようにお願いしました。
    
     その結果が千葉のK さんが仰っていますように、先ずCD再生でも
    
    ★その鮮烈な音にびっくり。それこそ良く表現される「目の前でヘレンが歌ってる!!」です。
    
    と言うような音質に改善されています。
    
     LP再生でも
    
    ★調整されたフォノイコは、プレイヤー、カートリッジの素性を最大限に引き出します。
    ★もちろんハムは皆無。
    ★このカイルベルトにも新しい光が当たりました。
    
    とご感想を述べられています。上記のアップグレードは伊達ではないのです。気のせいではなく
    確実に音質を向上させます。其処がこれまでの既成オーディオとは異なり、再現性が保証されて
    います。「やって見なければ分からない」とか「聴いて見ないと何とも言えない」とか、曖昧な
    事は全くありません。その大きな理由は帰還に依って不可避的に生じる「負性抵抗」を徹底的に
    排除する特許回路を採用してるからです。又、生音楽の現場で長い時間かけて鍛えた聴感で線材
    及び部品の選択をしているからです。その上に、フォノアンプは原則的にSEコン化されています。
    メーカーはコストが嵩み過ぎるので使うはずがなく、従って比肩出来る製品は世界広しと言えど
    他に存在しないと自負しています。
    
     だから千葉のK さんに
    
    ★そう、ウエストリバーは「単なる音」の集合体ではなく、「音楽そのもの」を再生します。
    
    と言って頂けるのです。
    
     井上陽水も
    
    ★再生すると、鳥肌が立つほどリアルな息づかいが聞こえます。
    ★まあなんていい声なのでしょう!
    
    と言う具合です。
    
     これらの音をお聴きになって、プリやパワーアンプがSEコン化直前であっても十分に満足して
    居られる様子が手に取るように伝わって来ます。、
    
    ★でも、今この音に満足なので、これ以上は本当に贅沢なのではないのかなあ?(笑)
    ★だって不充分なホールで聞く、下手な生の演奏よりよっぽど幸福な音ですから。 
    
    とまで仰って頂いています。私も気の無いサラリーマン的な演奏をするオケを聴きに行くくらい
    なら、カラヤンやショルティが振ったウィーンフィルの名演・名録音を我がWRアンプシステムで
    聴いた方が余程感動できると思います。音楽は技術そのものではないのですから。
    
     確かに、WRプリ並びにWRパワーアンプをSEコン化すれば、さらに音楽がより自然に再生される
    ようになり、結果的にリアリティーが増す事が、多くのユーザーの方に依って報告されています
    が、自分も含めてSEコン化が必須だと言う事にはならないようにも思います。出来るならやった
    方が良いと言う事ではないかと思います。それから、プリだけとかパワーアンプだけに施工した
    場合の音ですが、私は丁度半分くらいの効果が出るように感じています。ですから片方だけでも
    SEコン化する価値は十分にあると思っています。
    
     不幸な事に昨年SEコンがディスコンになってしまいました。以来、その事後処理に忙殺されて
    おりましたが、昨日完成したフォノアンプを以って取り敢えずピリオドを打てそうですが、逆に
    言えば、今後はおいそれとはSEコン化が出来なくなります。プリで40個以上、パワーアンプでも
    30個以上のSEコンが必要になる訳ですから、そう簡単には集められないのではないかと思います。
    容量値によっては既に入手困難なものも出始めておりますので、仮に同じルビーマイカに依って
    製造されている英国製のルビーマイカコンで穴埋めが出来たとしても、かなり苦労する事になり
    そうです。
    
     しかし、ディスコンになって以降に、予約で受け付けたSEコンが大量に生産されたはずであり、
    そして、その全てが既に使われてしまった訳でもないと思いますので、日本の何処かには欲しい
    容量値がまだまだ存在しているはずです。それこそオークションに出て来る事も有り得ると思い
    ます。私はある意味楽観論者ですから、まだ「為せば成る」と思う事にしています。SEコン化を
    お望みの方は諦める前に一度ご相談頂ければと思います。今なら、まだ間に合うかも知れません。
    一人でも多くの方がSEコン化される事を心より願っています。  

    2031千葉のKさん(指揮者(オペラ、オーケストラなど)) Thu Mar 17 20:27:16 JST 2022
    三度のアナログ熱が再発!
    
    コロナの影響で、エンタメ界は大打撃を受け、音楽界の片隅に棲息する私も例外ではなく
    厳しい2年間を過ごしてまいりました。
    そして、依然としてまだまだ元の生活にはもどっておりません。
    
    それでも応援してくださる方々のおかげもあって、
    なんとか人間性を保って日々を送ってきました。
    そう、人らしくいるために、やはり音楽は必要なのだ、と実感する日々でした。
    時間は有り余っていたので、以前買って封も開けてなかった(!)CDの山を片っ端から聴きました。
    変な話、こういう状況にならなければ、一度も開封されず、
    プレイヤーに乗せられないCDたちのなんと多かったことか、
    と済まない気持ちになります(笑)
    
    購入してからもう3年以上経ちますが、ウエストリバーのアンプは快調そのものです。
    古いCDはもちろん、blu-ray audio 、MQA CDなども素晴らしい「音楽」として、
    拙宅の古いPIEGA C10 を鳴らし続けててくれました。
    そう、ウエストリバーは「単なる音」の集合体ではなく、「音楽そのもの」を再生します。
    
    音楽を教えるという作業もリモートになり、一日中何時間もzoomやら、
    Lineで生徒さんたちに向き合いますが、その電波で飛んでくる音は心身共に疲れます。
    レッスンが終わって、貪るようアンプに灯をともし、CDをかけます。
    古い大家たちの偉大な音たちはウエストリバーで、
    「生音」のように心をうるおしてくれました。感謝多謝!
    
    さて、外出も少しずつできるようになって、近くの某有名リサイクルショップに立ち寄った時、
    ジャンクレコードが沢山置いてありました。
    1枚税別 100円!
    自由に検盤できるので、中身を見ると、
    カビやらタバコのヤニとかで汚れたものばかりですが、傷のないものもたくさんある。
    
    クラシックや、若い頃良く聞いたサイモンとガーファンクルとか、井上陽水なども沢山あります。
    うちにはバキュームクリーナーもありますし、クラウドファンディングで納品待ちの
    超音波式クリーナーも控えているので、傷さえなければ、
    そしてジャケットの汚れさえ我慢すれば新品同様の音がするはずです。
    
    そこで程度の良さそうなのものを20枚ほど買い込みました。しめて 2200円!(安)
    こうして、ふたたび三度目のアナログ熱が再発しました。
    
    コロナ前までは、プレイヤーは古くなって回転が不安定になったノッティンガムを売り払い、
    最近の安価なベルトドライブを買っていましたが、
    複数ある手持ちのカートリッジが取り付けられないので、
    仕方なく古いケンウッドのDDプレイヤーを購入。
    DENON の DL103の新品で音を出していました。
    
    フォノイコもそれに合わせて、ウエストリバーに変更、
    川西先生にインピーダンス等を調整していただき、大変満足して聞いていました。
    ウエストリバーフォノイコは、不思議な事に、DL103 特有のやぼったい音がしないのです。
    これには当時本当に驚きました。
    以前のフォノイコ(結構高価な機種)では、それこそNHKFM そのものの地味な音でしたので。
    
    さて、アナログ熱が再発すると、ダイレクトドライブプレイヤーでは物足りなくなってきました。
    ワウフラッターの問題があるにせよ、
    やはり音楽性はベルトドライブが優っていると私は思っています。
    今一度ノッティングガムに戻そうかと思ってあれこれ物色していると、
    なにやらロクサンのラディウス7 が評判が良いとの情報を得ました。
    
    以前のように店舗で相談等がしずらいので、もっぱらネット、動画での情報収集になります。
    ラディウス7 は狙っていたノッティンガムよりかなり安価ながら、
    音はそれに肉薄すると某有名ショップの店員とのメールのやり取りで教えていただき、
    同時にこれまたコスパ最高と評判のフェーズメーションのMCカートリッジPP200 も購入しました。
    
    苦労してセッティング、音出しすると「あれ?音が小さい」
    そして満足するまでボリュームを上げると今まで一才なかったハムが聞こえます。
    これはカートリッジを変更した事によるインピーダンスのマッチングかも、
    と久しぶりに川西先生にご連絡差し上げました。
    
    すると先生は、調整、メンテするのでついでにプリアンプも送って下さい、とのこと。
    ほんの二、三日でフォノイコとプリが戻って来ました。
    先生のご指示に従いフォノイコの設置も変え、いざ音出し。
    
    まずはCDで、ヘレン・メリルを。
    どんな調整をしていただいたのかは先生に説明していただくとして、
    その鮮烈な音にびっくり。それこそ良く表現される「目の前でヘレンが歌ってる!!」です。
    
    何枚かCDやら、blu-ray audio を聞いて、
    いよいよLPをターンテーブルに乗せて、カートリッジを盤面に落とします。
    カイルベルト指揮、バンベルク交響楽団でモーツァルトの「リンツ」です。
    さほど良い録音ではないけれど、
    無骨な中にもモーツァルトの洒脱なエッセンスを感じる1枚なので事あるごとに聞いています。
    調整されたフォノイコは、プレイヤー、カートリッジの素性を最大限に引き出します。
    もちろんハムは皆無。
    このカイルベルトにも新しい光が当たりました。
    
    ジャンクで買った井上陽水もちょうど届いた超音波クリーナーですっかり蘇り、
    ツルツルピカピカです。
    再生すると、鳥肌が立つほどリアルな息づかいが聞こえます。まあなんていい声なのでしょう!
    さすが、ウエストリバー、川西先生です。
    本当はパワーアンプ等もアップグレードしたいところですが、
    以前のように演奏活動が頻繁に行える日までしばしの我慢です。
    でも、今この音に満足なので、これ以上は本当に贅沢なのではないのかなあ?(笑)
    だって不充分なホールで聞く、下手な生の演奏よりよっぽど幸福な音ですから。  

    2030川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu Mar 3 21:00:00 JST 2022
    8年程前のΕC-1/Customのアップグレードが現在進行中です。
    
     このプリは標準型であり、当時はそれしか無かったと言っても過言ではありませんが、その後
    主にひずみ感を減らすべく各種アップグレードが考案され現在に至っています。現行のWRプリの
    価格も標準型で表示されています。ΕC-1HとWRP-α9 共に、標準型には安定化電源は採用されて
    おらず、非安定化電源の送り出しアンプが基本構成になっています。両者の違いはΕC-1Hの方に
    ラインアンプが搭載されている事です。
    
     話を戻しますが、ΕC-1/Customは基本的に標準型でありながら、音量調節用のVRが左右独立に
    なっている為に名称にCustomが付いたのだと思います。この状態から最新の状態にする為に必要
    なアップグレードを改めて列挙して見ますと
    
     1.線材交換(ひずみ感のない線材に交換)
    
     2.安定化電源化(基板と電源トランスの増設及びパワーTRの高ft化)
    
     3.高級部品化(Vishay化を含む)
    
     4.ラインアンプの2段差動化とWBC 化
    
     5.送り出しアンプ基板の高スルーレート化
    
    となります。
    
     各項目に関して、改めて若干の説明をして置きます。1.ですが昔から使用してる配線線材は
    一般的な4Nのビニール線です。信号線にはシールド線を使う事がありますが、これも普通に有る
    ものです。線材メーカーによって音質に差が出るとは夢にも思っていませんでしたので、無作為
    に選んで使っていました。しかし定期的に生の演奏会に通うようになってから再生音に含まれる
    ひずみ感が気になるようになったのです。ある時偶然にですが使用する線材に依ってひずみ感に
    大きな違いが出る事に気付いたのでした。それ以来、ひずみ感が殆ど出ないメーカーの配線材を
    選んで使う事にしています。選ぶ時は自分の耳が頼りですから、聴感が正しく訓練されてない人
    には出来ないと思います。
    
     それ以前から電源ケーブルにはSHINAGAWA 、スピーカーケーブルにはMITSUBOSHIを使っていた
    訳ですが、偶々買ったものが結果的に大当たりだったのでしょう。未だにこれを凌ぐものは無い
    と思っています。例えば、電源ケーブルをハードオフのようなお店に行って10本揃えたとしても
    ひずみ感が殆ど出ないものに遭遇する確率は1/10くらいです。如何にダメな線材が世間には多く
    存在するかがお分かりになると思います。これは不思議な事ですが、昔のPC-98 に付属していた
    グレーの電源コード(HANAI 製)は十分使用に耐えますが、パソコン用の電源コードは殆ど使え
    ません。ですから身の回りに有ったものを軽い気持ちで使うと、とんでもない事になります。
    
     2.の安定化電源については最近、項番2027、2028辺りで書きましたのでそちらをご参照頂き
    たいと思います。要するに、如何なる電子回路も設計通りに動作せるには、広帯域に亘って電源
    インピーダンスが無視できる程の安定化電源が不可欠だと言う事です。もう少し言えばライブの
    イメージを家庭で味わうには非安定化電源のアンプでは無理だと思います。聴き易い音にする事
    は可能ですが、ライブに行った時のようなリアリティを求める事は出来ないと思います。3.の
    高級部品化は入力の1箇所を除いてSEコン化の難しい所に限定し、Vishayコン及びASC コン等を
    使って一般のフィルムコンより高音質を実現する為の工夫ですが、SEコン化の前に必要不可欠な
    施術になっています。
    
     4.のWBC は、低域が必ず下降するスピーカーの低音不足を補う補償回路です。非安定化電源
    のアンプに比べて、良質な安定化電源を用いたパワーアンプを使いますと多かれ少なかれ低域が
    締まって聴こえる為低音不足を痛感しますが、これを少しでも解消する技術です。また、ライン
    アンプは当初1段差動でスタートしていますので、この機会に2段差動に改変してより充実した
    音質を実現します。
    
     5.の送り出しアンプは、旧型アンプの頃から安価なプリメインアンプを作る時などに使って
    いた準コンのパワーアンプ基板に手を加えて誕生したもので、コンプリのコレクタホロワ回路で
    作られています。ローノイズで高音質のヘッドホンアンプを作る事を思い立ち、エミッタホロワ
    を追放して系の負性抵抗を減らし、その分を高帰還化してローノイズを実現した事が切っ掛けに
    なっています。当初は考えが及ばずスルーレートが低い設計になってましたが、やはり鋭い立ち
    上がりの音に対応する為には必要にして十分なスルーレートが確保されている必要があり、改良
    を施しています。本来ならば次に6.としてL-Pad 化の項目が並ぶはずですが、これまでに左右
    独立VRの場合のL-Pad 化は例がありませんので、今回は準備不足と言う事で見送る事にしました。
    普通セイデン製の4段23接点の切替SWを使いますが、それを2段のもの2つに分離するだけです
    から、原理的には何も問題はないと思っています。
    
     以上の5点について、それぞれに必要な作業を行います。配線されていた線材は全て取り払い、
    安定化電源化に必要なサブトランスを増設します。メイントランスの2次電圧に下駄を履かせて
    電源電圧を数ボルトアップさせます。これに依ってリレーの電源電圧も上がりますので、リレー
    基板にも手を加えて適正電圧でリレーが動作するようにします。これが正しく行われたかを確認
    する為には、電源の出力側に入るパイ型フィルターの先に安定化電源基板を接続する必要があり
    ます。新規に製作する安定化電源基板の完成を待たずに早々に確認したかったので、我がΕC-1H
    から安定化電源基板を外して、2次側に約100mA 流す抵抗を接続し、此処までの直流動作を確認
    したところほぼ上手く行きそうである事が分かりました。
    
     これに気を良くして上述した送り出しアンプ基板に手を加え、さらに我がプリのラインアンプ
    基板も外して所定の場所にセットすれば、全ての配線を進める事が出来、その暁には取り敢えず
    の音質確認も出来ると踏んだのです。この目論見通りに事は運んで、今現在仮にですが当該プリ
    の音が聴けています。我がプリの基板はSEコン化されてますから、この音以上にはならないはず
    ですが、完成した時の凡その音が分かって来ました。まだ断言は出来ませんが、L-Pad 不使用の
    問題は殆ど現れていないように感じましたので、このアップグレードは上手く行くだろうと言う
    感触を得る事が出来ました。アップグレードをする前とは大違いの音質のレベルアップです。
    
     最後に、プリの音質と言う事で思い出しましたが、前項で製作したバランス出力のみのプリの
    音質について少しだけ触れて置きたいと思います。結論的に言えば、十分実用になるプリとして
    仕上がったと思っています。現用の我がΕC-1Hと比べて音質的には同格ですが、大人の音と言う
    感じがしました。必要な音は全て出ているのに、はしゃいだところがないのです。しかし、私が
    問題視した過渡ひずみの増加については2つの事例に遭遇したと思っています。一つのソースは
    マントバーニであり、もう一つのソースはポール・モーリアです。どちらも再生が非常に難しい
    ストリングスの部分で起きましたが、瞬間的な過渡ひずみ感でありこれまでには気付かなかった
    異音でした。再生が難しい音と言うのはその信号波形が来ると虚弱なアンプはやられてしまうと
    言う事だと思います。どんな波形が来ても正しく増幅できるアンプを作る必要があります。今回
    の2つの異音だけでは断言は出来ませんが、その危険性は残された気がしています。
    
     前回も申しましたが真のバランス駆動と言うのは現時点では物理的に不可能であり、有るのは
    バランス伝送だけです。今回はプリの出力直前でバランス信号になり、パワーアンプで入力直後
    にアンバランス化されていますから、バランスの経路は比較的短くホットとコールドの信号差は
    生じ難い条件だったと思います。このプリとパワーアンプの間にチャンデバなどの機器が入れば
    バランス伝送の経路が長くなり、状況はさらに不利になるのではないかと思っています。  

    2029川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Tue Feb 15 20:00:00 JST 2022
    出力がバランスアウトのみのプリアンプを現在製作中。−−−どんな音になるか興味津々!
    
     旧型のWRアンプ当時は、私も世間の常識に則ってバランスで動作するWRアンプを作りましたが、
    新型に移行した時に、安価で小型軽量のWRアンプの開発を目指した経緯からリソースを倍も使う
    バランスは全く眼中にありませんでした。WRアンプはその新型に移行して以降、徐々に音質改善
    が進み、これまでのアンプに有り勝ちな、耳に嫌な感じを与えるひずみ感を極小まで無くす事に
    成功したのでした。だから、スピーカーから出る嫌な過渡ひずみが直ぐに分かるようになったの
    です。これらに必要な技術は、バランスにしたから有利になると言う事は全くありません。寧ろ
    不利にさえなり得るかも知れないと最近思い始めています。
    
     スピーカーから出る過渡ひずみを極限にまで減らす事で気付いたのですが、バランスにはアン
    バランスでは感じないようなひずみ感が気になる事があるのです。その原因を色々と考えて見た
    のですが、バランスと言っても、何処かでアンバランス信号に変換せざるを得ないのが現実です。
    理由は、バランス信号で直接駆動できるスピーカーは少なくても実用的には存在しないからです。
    もう少し言えば、振動板にホット用とコールド用の2つのボイスコイルを有しない限り、ホット
    とコールドの信号で直接バランス駆動する事は物理的に出来ないのです。ヘッドホンも然りです。
    ヘッドホンで言うバランス駆動は全く別物です。同様にバランス信号を直接出力できるマイクも
    実用的には有りませんから、マイクの中でバランス信号を電子回路で作り出してバランス信号を
    出力しています。似たような事はCD再生のバランス信号も同じであり、CD盤の音源ソースは元は
    と言えばマイクで拾ってますからアンバランス信号であり、DAC からバランス信号を引き出した
    としても真のバランス信号とは言えないのです。結局、世の中には正真正銘のバランス信号なぞ
    存在しないのです。
    
     百歩譲ってスピーカーの直前までバランス信号で来たとしても、BTL 駆動では正規のバランス
    駆動にはなりませんから、其処でバランス−アンバランス変換が起きる事になります。この変換
    の際にホットとコールドの信号が合成される事になりますが、ホットとコールドの信号は別々の
    アンプで増幅されますから、其処に微妙ではあるものの音質差のようなものがどうしても生じて
    しまう事になります。同じように作ったアンプでも個体差が生じる理屈です。余談になりますが
    バランスをWRアンプに取り入れた頃にBTL 駆動をやった事がありましたが、一見、迫力が増して
    音が広がるような感じに聴こえ、最初は良いかな?と思ったのですが、結局、繊細な音が出難い
    感じがあり音が大味になるので、何時しかやる気を失ってしまった事を思い出しました。それが
    BTL 接続の為にアンプの負荷が重くなる事が原因だったのか、ホットとコールドの信号に音質の
    差があったからなのか定かではありません。
    
     この音質の差はソース信号とは無関係な一種の過渡ひずみですから、一つ一つを別々に聴けば
    気付かない程度であっても、合成された時に生じる過渡ひずみは耳に不快感を与えるはずである
    と言うのが私の推論です。これが真実だとして何故このようなある種の欠陥を有するシステムが
    高級オーディオの代名詞になってしまったのでしょうか。元々バランス伝送はラインを長く引き
    回す必要のある放送局のようなスタジオでは必須であったからだと思います。ラインを長く引き
    回しても同相成分が打ち消されるのでハム等を引かないで済むのです。それが家庭オーディオで
    も必要でしょうか? スタジオで使われる技術だから高級であると言う図式ではないでしょうか。
    家庭オーディオでラインを5m以上引き回す事は余りありませんから、そもそも家庭オーディオ
    には殆どバランスのメリットは無いのです。5m程度ならWR製 RCA ケーブルでS/N や音質上何も
    問題なく使えています。
    
     問題は、自分も含めてバランスを家庭に持ち込んだ場合のデメリットを真面目に精査してなか
    った事だと思います。原理的にリソースを倍程度使う事になればそれだけ高額になる訳ですから
    買う立場の方々の事も考えるべきだったと思いますが、メーカーは逆にそれに目を付けたのかも
    知れません。それでも本当に音が良ければまだ救われますが、良く出来たアンバランスシステム
    より耳に付く嫌な音が多かったのでは、踏んだり蹴ったりになります。そして、一度バランスで
    システムを組んでしまった人は、中々見切りを付けられないのが現実です。この度、ご注文して
    頂いた方もバランスでシステムを組んでいらっしゃいます。しかもマルチですから、チャンデバ
    からしてバランスです。この中に嫌と言う程のICオペアンプが入っているのではないでしょうか。
    既にこの方は5チャンネルのパワーアンプの1台として、試験的にWRP-α120 を導入して頂いて
    いますが、仕方なく入力部にバランス−アンバランス変換基板を入れて対応しています。
    
     それでWRアンプの良さをご理解頂けたのか、その他のパワーアンプをWR製にする前に、プリを
    先にWR製に為さりたかったのでしょう。多分チャンデバにはバランス入力しかないのでバランス
    アウトのみのWR製プリをご所望に成られたのだと思います。私の意見が少し効いたのか、入力は
    全てRCA で良くバランスは不要だと言う事になりました。こうなりますと、L-Pad まではWBC も
    含めて従来の方式が使えます。送り出しアンプだけを、旧型プリの時に製作したアンバランス−
    バランス変換基板を2段差動化して置き換えれば、システムの構成は上手く行きそうです。
    
     今現在、ΕC-1HでSEコン化まで行うと
    
     1.標準型のΕC-1H:約13万円
    
     2.完全アップグレード:8万円
    
     3.SEコン化:10万円
    
    となり約31万円になります。これをバランスアウトのみに変更する事を考えると、使用基板の
    数はほぼ同じになりますから、部品代、工賃等は似たり寄ったりです。シャーシは大きいものを
    お望みでしたので、ワンサイズ大きいWO-70-43-33 にする事にしました。それで分かったのです
    が、このシリーズのシャーシが製造中止になった事を知りました。ですから、今後ΕC-1Hを作る
    事が出来なくなりました。製造が続行されるシャーシの中に何か良いものがないか物色中ですが、
    当面、WRプリはWRP-α9 だけになりそうです。電源トランスも中止品が増えていますし、プラの
    世界的不足が原因でコネクタが入手困難になっています。やはりコロナ禍がジワジワオーディオ
    にも影響し始めています。結局、ΕC-1Hより少しだけアップした額でお願いしΕC-1H/Premiumと
    命名しました。今現在製作中ですが、L-Pad 用のSWの入荷が遅れており未だ未完成です。
    
     L-Pad 用のSWは今まで1週間程で出来上がっていましたが、現在は2週間位は掛かるそうです。
    似たような話ですが、旧型のバランスプリをお持ちの方から、4連VRをL-Pad のような切替式に
    にして欲しいと言うリクエストがありましたが、東京光音の4P-2511Sの納期は 5月の連休明けに
    出来るかどうかだそうです。これはコロナ禍と言うよりも、腕利きの職人さんが減ってしまった
    からだそうですが、何れにしてもディスクリートでモノを作る時代からモノをIC化しコンパクト
    にしてしまう時代になったと言う事なのです。オーディオもその流れに添って行くのでしょうか。
    今の若い人は音に拘りを持たなくなってしまったのかも知れません。ライブの感動を我が家でも
    と考える人は殆ど無く、IC化された簡便なもので聴く時代になって行くのかと思うと寂しい気に
    なります。
    
     L-Pad は明日入荷予定ですから、抵抗付けに半日以上掛かるとして、明後日にはL-Pad を組み
    込んでΕC-1H/Premiumを完成させたいと考えています。そして最近安定化電源に少し手を入れて
    調子が上がった我がΕC-1Hと比較試聴して有意な音の差が出るかどうかをじっくり聴き取りたい
    と思っています。唯、プリの出力でバランス化しパワーアンプの入力で直ぐアンバランスに戻し
    ますから、バランスの経路が短いので、その分罪は軽いかも知れません。何らかの結果が纏まり
    ましたら、後日ご報告したいと思っています。私の仮説が当たって欲しいと言う気持と、当たら
    ずに優劣がつけ難いような音が出る事を期待する気持が、今は半々だとだけ申し上げて置きたい
    と思います。  

    2028川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Mon Jan 31 21:00:00 JST 2022
    WR安定化電源はDAC 用の外部電源としても効果的に使えます。−−−音質改善が見込めます!
    
     前稿で電子回路に取って電源は非常に重要であると説きましたが、WRの安定化電源はWRアンプ
    のみではなく、DAC 等のデジタル関連機器にも有効に働きます。実はWRレコーディングにはPCを
    始めHDD も録音データの記録用に使いますが、これらはWR式の安定化電源を使う事によってより
    高音質で録音できるようになっています。確かPC用には19V 、HDD 用には12V 、5Vの安定化電源
    を作った記憶があります。
    
     暫くデジタル用の安定化電源からは遠ざかっていましたが、最近WRP-α9/ANをご購入になった
    方から、DAC の電源にACパックのような外部電源をお使いである事を伺いました。そして、硬質
    な音が未だ残っていると仰っていましたので、もしやと思ってデジタル関連機器でもWRの安定化
    電源をお作り出来ますよ、と申し上げたのです。そしたら是非作って下さいと言う事になりトン
    トン拍子で話が纏まったのです。
    
     仕様は12V/1.5Aと言う事以外は分かりませんが、その程度なら普段WRアンプに積んでる安定化
    電源とそう遠くはありませんので、何時もアンプを作る時の設計感覚で作って見る事にしました。
    電源トランスには2Aのモノを使う事にしたのですが、世界的な銅不足の為か在庫切れのショップ
    が多いのには驚きました。これもコロナ禍の影響なのでしょうか。それは兎も角、あるところで
    最後の2個と言うお店を見つけて何とか購入する事ができました。
    
     新αシリーズのアンプの場合は4A、5Aと言うトランスを使いますので、その意味では特に問題
    無いのですが、普段のアンプの場合は正負2電源で作っていますので正電圧のみの単電源は逆に
    慣れて無くて、整流用ダイオードを4個用意してしまったり、負電圧用の平滑用ケミコンも取付
    けてしまったりと失敗しながらの製作になりました。歳を取ると経験豊富にはなりますが、その
    分思い込みが激しくなり、つい何時もの調子で無意識に行動してしまうのです。困ったものです。
    
     失敗しても特に何かが破損したりしなければ良かったのですが、実を申せば折角購入した1.4A
    の輸入トロイダルトランスを一瞬でお釈迦にしてしまったのです。これも初めての経験ですので
    お話して置きますが、要するに内部の回路で過電流が流れれば、普通は一次側に入れたヒューズ
    が飛ぶのがこれまでの常識でした。2次側が1.4Aの電源トランスは、決してひ弱なものではない
    はずですが、何の兆候もないまま電源が入らなくなったのです。ヒューズも飛んでないのにです。
    慌ててトランスの結線を外して、1次側の2つある巻線の導通を見たら、テスターの針は微塵も
    動かなかったのです。販売してる代理店のテクニカルサポートに電話で聞いた見たところ、偶に
    トランス内部で1次側が断線する事がある、と言う事でした。それで仕方なく第二の候補である
    EI型の2Aのトランスに買い替えたのでした。
    
     色々と紆余曲折がありましたが、最後はちゃんと動作する12V/1.5Aに適合するWR式安定化電源
    が完成したのです。デジタル機器用と言う事で何か変えた点はなく、何時も使う部品を使用して
    何時ものように完成させました。DAC の安定化電源は、パワーアンプと違って大きな電流変化は
    無いと思いますので、これで問題なく動作するだろうと思い、早速申し込まれた方に発送したの
    です。間も無く、それに対して次のようなレポートが送られて来ました。
    
    ★また、電源ですが相当効果があるように感じます。
    ★いままで聞こえなかった音が聞き取れるようになりました。
    ★電源フィルタの効果もあると思いますが硬質な嫌な響きが皆無になり、
    ★硬質な音でもうるさく感じなくなりました。
    
     と言うレポートを頂戴しました。今までひずみ感に埋もれていて耳に到達して無かった本当の
    音楽の姿が蘇ったのでしょう。この方はWR製電源フィルターも同時に入手されましたのでガラッ
    と音質が一変したのだと思います。又聴き取れなかった音が聴こえて来たばかりでなく、α9/AN
    納入時からずっと気にされていた音の硬質感が完全に姿を消したのです。音楽の中には若干硬い
    ように感じる部分もありますが、それはそれでちゃんと表現されるようになったのだと思います。
    斯様に、本当に良い音で音楽をお聴きになりたければ、WRアンプ購入だけでは無理な話であって
    三種の神器は勿論の事、ソース源に対するそれなりの心積もりが必要になる訳です。引き続いて
    
    ★また、中低音が寂しかったのがフラットなバランスになり音に安定感が出て、
    ★デリケートさも増したので抑揚がよく感じ取れるようになりました。
    ★音も広がるようになりあふれ出てくるようにも感じます。
    
    と言うご報告が続き、硬質感がなくなって、全帯域がフラットな感じに聴こえるようになった事
    が分かります。その為音楽の微妙なニュアンスが分かるようになり、音が広がって溢れるように
    聴こえるようになったのです。これだけの効果がWR製電源フィルターとWR式安定化電源のお陰で
    手に入った事になります。結局α9/ANは当初からそのような実力を秘めていたのですが、大雑把
    に言えばオーディオアンプに大敵な高周波ノイズにぶち壊されていた事になります。
    
     そして此処が大事なところですが、さらにコメントは続き
    
    ★音楽に没頭できるようになりました。
    ★いい音で鳴っています。
    ★ありがとうございます。
    
    と言う具合です。音楽に没頭できるようになった、と言うところが素晴らしいではありませんか。
    オーディオアンプは本来音遊びが目的ではないのですが、既成オーディオでは嫌でもそうせざる
    を得なかったと言う事でしょう。この方も此処まで来るのに、多分、相当遠回りをされた事だと
    思います。それがWRアンプに巡り会った事で一気に解決に向かったのです。
    
     それはこの方から最後に頂いたお便りに
    
    ★WRアンプと電源は宝物になりました。手放せないですね。
    ★電源は今のDAC が故障した後の候補のDAC もDC12V1.5A で動くようなので
    ★こちらも長く使わせていただきます。
    
    と記されていた事からも明らかです。唯、この方には、未だ未踏の可能性が残されているのです。
    それはお住まいが大都市の市街地ではない事もあって、プリ無しでこの境地まで行く事ができた
    からです。今後、WBC 付きのWRプリをお求めになれば、さらに音の世界が広がる事は間違いない
    と思います。
    
     皆さんもWRアンプを買った上に確かに三種の神器まで揃える事は大変でしょうけれど、WRには
    例外はありませんので、掛けた分の効果は必ず帰って来ますからそこまでは辛抱なさって下さい
    と此処で改めてお願いする次第です。そして、もしかしたら高級なDAC を購入するよりも、寧ろ
    外部電源からも供給できる中級品の方が、WR式安定化電源が使えますので却って高音質で音楽を
    楽しめるかも知れません。高級品のDAC 部分は良いとしてもその電源部がそれを帳消しにしてる
    可能性が否定できないからです。もう少し言えば高音質で鳴るアンプの安定化電源が作れる技術
    を保有してるかどうかでその安定化電源の価値は決まるのですが、WRアンプ並みの音質のアンプ
    は滅多にないと思われる事から、例え高級DAC と言えども、その安定化電源には?が付くのです。
    簡単なようで実はオーディオ用の安定化電源を作るのは難しいのです。だから安定化電源付きの
    パワーアンプが世の中には殆ど無いのではないでしょうか。技術も然る事乍ら音楽を正しく聴き
    取る事が出来る聴感も又技術者には求られるからですが、技術者が足繁くライブに通わない限り、
    それは不可能な話しだからです。
    
     外部電源が使えるDAC をお持ちのユーザーの方、もっといい音で鳴る可能性が大いにあります
    ので、是非ご相談下さい。単電源なら5万円前後で作れると思います。やはり電子回路には真に
    正しく動作する安定化電源が必要なのです。   

    2027川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Sun Jan 16 16:00:00 JST 2022
    例外的にですが過去に非安定化電源のWRアンプが有りました−−−非安定化電源アンプの音は?
    
     安定化電源を搭載していないWRアンプは小型のアンプに何種類か有りましたが、何と言っても
    本格的な物はWRI-β2 と言うプリメインアンプです。そこそこの台数が売れた覚えがあり人気も
    有ったのですが、採算性が悪かったのか比較的短期間で販売終了になっています。
    
     私は如何なるアンプの電源も安定化電源で供給すべきであると考えていますが、中には主旨に
    反したものが有ったのです。今回、このWRI-β2 をお持ちのユーザーの方からアップグレードを
    依頼された関係で、非安定化電源の音の本質が垣間見えたように感じましたので報告させて頂き
    ます。このアンプには、もう一点私の主旨に反するものがあり、それはプリメインと言う方式で
    すが、この問題は今回の本質的な問題ではありませんので殆ど触れない事にします。
    
     如何なるアンプも電子回路学に基づいて設計されています。その場合、電源は全帯域に亘って
    電源インピーダンスがゼロと言う理想電源が仮定されています。即ち、電源インピーダンスまで
    考慮した電子回路は、私の知る限り存在しません。しかし、非安定化電源の電源インピーダンス
    はどうでしょう。必ず直流域では大きく上昇してしまいます。それでは複雑な音楽信号を正確に
    増幅する事は出来ないはずです。大きな信号が来て大きな電流が流れれば、電源電圧は降下して
    しまうはずです。電源電圧が信号の大小に依って変化するとしたら、その信号は正しく増幅でき
    ないと思います。
    
     今回アップグレードをお引き受けした時点ではこの事を特に気にしていた訳ではなく、可能な
    アップグレードは何かを考える方が先でした。そして以下の4項目のアップグレードを提案した
    のです。
    
     1.準コン → コレクタホロワ型の純コン −−− EMe と非EMe とのハイブリッド方式
    
     2.線材交換 −−− 全てにひずみ感の無い線材を使う事。
    
     3.高級部品化 −−− 要所要所に部分的にSEコン、ASC コン、Vishayコンを使う事。
    
     4.ラインアンプのWBC 化 −−− 2段差動化を含む事。
    
     先ず、1.4.の為に基板を大幅に修正します。パワーTRも半分交換します。これにかなりの
    時間を要しました。基板を未然に測定器を使ってチェックして正常に動作するように修正します。
    上手く行けば、残りの大部分の配線等を取り外し殆ど真っ新状態にします。改めて、トランスの
    2次電圧をチェックしたところ、13Vx2 と18Vx2 のタップがありました。これまでは、18Vx2 が
    使われていて凡そ±22V 程度が供給され18W 程度出ていたようですが、22V で動作するコレクタ
    ホロワ型のアンプは普段作っていないので、急遽13Vx2 のタップを使ってΕ-10Hと同じ10W 型の
    アンプにする事にしました。
    
     方針が決まれば、あとは只管配線作業を行って基板が正常に動作するように努めます。最近は
    歳のせいか多少ミスが増えて来ましたので要注意です。幸い大したミスもなく、アンプは正常に
    動作するようになりました。此処で、普通は調整作業に入りますが、アイドリング電流は未然に
    規定値に調整してありますから、事実上無調整で完成します。
    
     いよいよ試聴です。何時も聴くテスト用CDを色々聴いて見たところ、ひずみ感や硬い音などは
    一切なく、WBC も適当に効いていて、その意味では心地良い音で鳴っていたと思います。この音
    に異論を唱える人は余り居ないはずです。私も合格の判を押したのでした。しかし聴き終わって
    何か物足りない気がしたのです。「音楽を聴いた!」と言う気がしないのです。いろいろ悩んで
    出だした結論は、ライブ音楽で感じる独特の張り詰めた緊張感のようなものが無かったからだと
    思いました。そして次に「何でそうなるの?」と考え始めていました。私の推論は上述した電源
    の問題ではないかと言う事でした。
    
     確かに、プリメインはセパレート式に比べて音質の点で不利になると思いますが、それは私が
    言う「プリ効果」が薄れるからであって、この場合の音質への影響は、音に粗さが残る事が主な
    現象のはずです。今回はそのような音の粗さは微塵も感じない程に音は綺麗に整っていたのです。
    多分それはラインアンプ基板が電源トランスから一番遠くに配置されていた事とデカップリング
    に2200μF と言う大容量電解コンデンサーが使われていた事により、ラインアンプの効果が正常
    に発揮されていたからだと思います。しかし、その事よりも音の強弱に従って電源電圧が微妙に
    変動する事の方が、より大きな影響を与えたのではないでしょうか? 例えば、音が伸びようと
    した時に電源電圧が降下すれば、音が一瞬怯む事にならないでしょうか? それはある意味音の
    刺激感が減って聴き易い音を提供する事にもなるのかも知れませんが、少なくてもライブ音楽を
    聴くには不利な条件になると私は思うのです。
    
     世の中の大半のパワーアンプ・プリメインは非安定化電源方式ですが、ユーザー方々が挙って
    仰るように、既成オーディオアンプでは真の意味でライブ音楽は楽しめない、と言うご意見とも
    符合します。だからWRアンプシステムで聴いた音に「正にライブだ!」と言うお気持ちになるの
    だと思います。これは勘ぐりですが既成オーディオアンプには物足りない分を、銀線とかOFC 系
    線材で色付けされたアクセサリー等を使って、補う必要があるのではないでしょうか? それが
    立派なビジネスになっている事からも推察できます。しかし、だからと言ってライブ音楽が真に
    楽しめる音にはならないはずであり、だから、それが結局「音遊び」に向かわせてしまうのかも
    知れないと思うのです。趣味ですからそれも結構ですが、私はオーディオ装置では音楽を楽しむ
    事を心掛けて欲しいと思います。
    
     現行のWRアンプには非安定化電源式のアンプは全くありません。最低価格のWRP-α9/ANでさえ
    列記とした安定化電源を搭載しています。ですから、WRP-α9/ANでも十分にライブ音楽を楽しむ
    事が出来ているのです。そうは言っても音には必ずグレードが存在します。それはご自分の聴感
    と深く関わって来ますが、聴感に応じて、色々ある機種からご自分に合うものをお選び頂ければ
    と思います。多少背伸びをされた方が、そのアンプを長くご愛用頂けるのではないかと思います。
    ご自分のアンプで音楽を聴いても「音楽を聴いた!」と言う満足感が十分得られない方は、是非、
    ライブ音楽を楽しむのに相応しい!とユーザー方々に太鼓判を押されてるWRアンプを試して見て
    下さい。文字の上からだけでは信用出来ないと仰る方の為に簡易な試聴機セットも用意しており
    ますので、下記のメール又は電話にてお問い合わせ下さい。
    
     メール:kawanisi@west.wramp.jp 届かない時は westriver_audio@yahoo.co.jp
    
     電 話:042-683-0212  

    2026川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Sat Jan 1 00:00:00 JST 2022
    謹賀新年 2022.1.1−−−年頭の辞
    
     今年もコロナウィールスに悩まされそうな気配ですが、そんな暗い気持ちを解消するためには、
    良い音で良い音楽を、目一杯自宅で楽しむ事で吹き飛ばして欲しいと思います。最近のWRアンプ
    システムでお聴き頂ければそれも夢物語ではなくなりました。それだけWRアンプは完成度の高い
    オーディオアンプに成長出来た事になります。
    
     オーディオは第一義的には音の趣味ですが、私は音楽の趣味でもあると思います。逆に言えば
    音楽なくしてオーディオは存在し得ないとさえ私は思います。最近の音楽の事は分かりませんが、
    音楽は、私の経験とユーザー方々のお声から、クラシック、ジャズ、ロックが三大ジャンルでは
    ないかと考えるようになりました。これらに共通する事はライブ会場で演奏されるのが基本だと
    言う事です。そして、ライブ会場で聴く音が、その録音より音の質が常に上である事です。
    
     勿論ポピュラー音楽やポップスもライブ会場で演奏され、その録音よりライブ会場の音が上で
    あれば排除する理由はありませんが、その演奏が録音のテクニックでカバーされて初めて映えて
    聴こえるのであれば、音質を云々するオーディオの対象としては如何なものかと言う気がします。
    私も経験した事がありますが、LPやCDなどで聴く録音の音が余りに素晴らしいので、そのライブ
    に足を運んで見たらガッカリしてしまった、と言う事があるのです。詰りライブ有りきではなく
    録音に頼った音楽が有ると言うことです。そう言う音楽をオーディオの対象にしますと、正しく
    オーディオを追求する事が出来なくなると思います。ライブの音が最高でなければ如何様にでも
    自分で好きなように音を弄る事が出来るからです。換言すれば、ライブで聴く音が基準ではなく
    なくなってしまうのです。
    
     クラシックの会場で聴いた音は、その録音に幾ら小細工したとしてもその音を質的に越える事
    は出来ません。ジャズもロックも然りでしょう。唯、只管に正しく再生できる技術を突き詰める
    しか他に方法がありません。これが真のオーディオだと私は考えます。これまで半世紀に亘って、
    既成オーディオと全く異なる新しい概念で私が研究し続けて来たのは、実はこの為です。それが
    最近になってやっと実ったのです。私が主唱する「高忠実度再生」が現実に可能になりました。
    
     この「高忠実度再生」と言う語句は今では殆ど死語になりつつありますから、少し噛み砕いて
    その意味を説明する必要があるのではないかと、最近気付きました。少し長たらしくなりますが
    「ライブ音楽の家庭での再現を可能にする再生技術」とでも言い替えたいと思います。日本人は
    音楽が好きだと言っても、ライブに足を運ぶ人は少数派ですし、その対象をオーディオマニアに
    限定すれば、極少数派になると思います。殆どのオーディオマニアはスピーカーから出て来る音
    の良し悪しを判断する場合、自分の好みの音かどうかをその基準にしているのではないでしょう
    か? それでは科学的にオーディオを遂行する事は出来ません。好みは千差万別で、正しい基準
    (物差し)を持たない技術は成り立たないのです。結局、非科学的なオーディオが横行し、それ
    に乗じたビジネスが流行る事になります。
    
     最近、ある方から頂いたメールに100%同感できる内容が書かれて有りましたので、そう考える
    人は私だけではない事をご理解頂く為に、以下にご紹介させて頂く事にします。
    
    ★話は変わりますが、youtube などでオーディオチャンネルを見ておりますと、
    ★いかがわしいオーディオアクセサリーのレビュー(というか偏見ですが)などが散見されます。
    
    ★アクセサリーをいじったところで音はよく成りません。
    ★変わることはあるかもしれませんが、よくは成らないのですが、
    ★いまだに高額なアクセサリーが日々新発売されてますね。
    ★不思議でなりません。
    
    ★最たるものが銀線ケーブルでしょうか。
    ★このような紛い物に高値がつくようではオーディオの未来はありませんね。
    ★良質なアンプとスピーカー、音源があれば、本来十分なはずですから。
    
     全く仰る通りです。この方の言葉をお借りすれば、WRアンプは研究が実りこの1〜2年で良質
    なアンプに成長出来たと思います。だから、三種の神器だけは必要ですが高額なアクセサリーは
    全く不要であり、下手に使えば音を悪化させる危険性すら孕んでいます。此処では銀線ケーブル
    が挙げられていますが、OFC 系ケーブルも然りだと私は思います。これ等のアクセサリーを使う
    必要のない良質なWRアンプは、正に、ライブ音楽の家庭での再現を可能にする音で鳴ってくれる
    のです。それは私が12年間も通ったサントリーホールでのオーケストラの音が基準になって紡ぎ
    出された音なのです。我が家で私の好みとは全く無関係なその基準の音が再現するようにアンプ
    を整えて来たのです。
    
     WRアンプはクラシック音楽だけではなくて、例えば一見正反対の音楽と思えるロック音楽にも
    通用します。それはWRアンプには普遍性が備わってるからです。自分の好みではなく正しい基準
    でアンプの音を突き詰めて行けば普遍性のあるアンプになるのです。実は上述したユーザーの方
    はジャズもお聴きになりますが、本命はロック音楽のようで、それなりの頻度でロックのライブ
    に参加されていらっしゃいます。そして最近行かれたロックコンサートに関するご報告を頂いて
    いますので、併せてご紹介させて頂こうと思います。
    
    ★先日、来日したキングクリムゾンのライブに行ってまいりました。
    ★最終来日との噂でしたので、(まあ、毎回そういう触れ込みなのですが)
    ★なんとか時間を工面し、行って参りました。
    ★ロバートフリップも75歳、往年のスピードはありませんが、やはりライブはよいですね。
    ★帰宅し、WRでアルバムを聞いてみました。
    
    ★73年のライブに連れて行ってくれました。素晴らしいです。
    ★ライブと比較し、負けているといえば、バスドラムの音圧だけです。
    ★もっともこれはPA機材を通しているので、ライブに比肩するのは困難でしょうけれど。
    
    ★往年の名演、近年のトリプルドラムになったクリムゾンが
    ★いつでも聞けるWRはやはり素晴らしいという他ないです。
    
    と綴られていました。バスドラムの音圧以外はライブでの音がその方の家のWRアンプシステム
    から再現されたようです。クラシック音楽もそうですが、雄大な低音だけは通常のスピーカー
    を使う限り全く同じように再現する事は出来ません。元々ライブ会場とは、ディメンションが
    大きく異なるから仕方がないのです。私は家から作り変える程の低音用スピーカーは必要ない
    と思っています。音圧が不足していたとしても、音の質は似通っていますから音楽として十分
    満足して聴けるからです。特に最後の2行はWRアンプに取っては大変名誉な内容だと思います。
    因みにこの方がお使いのアンプはWRP-α9 とWRP-α120 ですがどちらもSEコン化されています。
    勿論、三種の神器をお使いです。ご使用のエンクロージャーは20cmフルレンジをバックロード
    ホーンに納めたもので、セットで販売されているようですが、そんなにバカ高い価格ではない
    とお聞きしております。
     
     何故、この方がこのようなお考えに至ったかと言えば、やはりライブ会場の音をご自宅でも
    再現したいと言うご希望のもとで、オーディオを追求されて来られたからだと思います。もし、
    単に好きな音で再現したいと漠然とした気持ちでオーディオを始められたとすれば、WRアンプ
    に到達されてなかったでしょうし、多分ですが未だにあーでもないこーでもないと試行錯誤の
    連続であっただろうと思います。オーディオをやってる皆さん、新年に当たって漠然と好みの
    音を求めるのではなく、きちんとした目的・目標を決めてオーディオを楽しまれて見ては如何
    でしょうか。序にWRアンプの存在に気付いて興味を示して頂ければオーディオは半ば成功した
    も同然だと思います。WRアンプはライブ音楽に特別な興味のない方にも、聴き易くストレスの
    無い音を提供しますので、それだけでもお買いになってから損をした、と後悔する事は決して
    無いと思います。物は試し、諸ケーブルが付属した小型軽量な試聴機(WRP-α9/ANプロト及び
    Ε-10Hプロト)が用意されています。メール又は電話で申し込まれて見ては如何でしょうか。  

    2025川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu Dec 16 21:00:00 JST 2021
    試験的に復刻を果たしたWRP-α9/AN(凄いハイC/P アンプ!)−−−ポチポチ注文があります。
    
     暫く音沙汰が無かった90歳になる兄から、最近電話を貰いました。私がラジオやアンプを自作
    する切っ掛けを与えてくれた兄です。当時、実家の階段下に有った3畳の小部屋が兄の工作室に
    なっていて、兄がお客さんから注文を受けたラジオ等の製作をよく横で見ていました。戦後間も
    ない頃はメーカー製の電蓄は未だまともに復活されておらず、電蓄は秋葉原で売っていたキット
    を誰かに組立て貰う事が多かったのです。
    
     電蓄と言っても中身は5球スーパーが多く、上部に付けられたクリスタルピックアップからの
    出力を5球スーパーの低周波部分を切り替えて入力し、SPやLPを再生するようになっていました。
    SPとLPの切替は、カートリッジの天地をひっくり返して使うターンオーバー式のカートリッジが
    使われていました。5球スーパーの低周波増幅には検波管を兼ねた6Z-DH3A と言う2極・3極の
    複合管が使われるのが定番でした。少し高級なものは出力管に42整流管に80が、安価なものには
    6Z-P1と12Fが使われていました。ついでに言えば、コンバーター管に 6W-C5、中間周波増幅管に
    6D6 が使われるのが一般的でした。
    
     兄は申年のせいか私より手先が器用で、ラジオの配線はそれは見事なまでに綺麗に部品や線材
    が整理されていました。傍で見ていても出来上がるのが楽しみでテストが始まるとワクワクして
    見ていました。工作台にはスライダックを通ったAC電源が準備されていて、ナイフエッジの接点
    を有する双極双投のスイッチで、普段は電源を完全遮断できるようになっていました。ですから
    電源ONして煙がモクモクと言うような危険な事は無かったのです。私もそれを真似れば良かった
    のですが、専用の実験室を持てない家屋事情から未だに何時も暫定的に実験をする情けない習慣
    が身に付いてしまっています。
    
     電蓄が完成するとテスト用のLP等を再生して見るのですが、我が家には親父が戦前に購入した
    流行歌のSPは沢山有ったものの、LPは全くありませんでした。ですから、LPは依頼者の方からの
    借り物が殆どでした。その中でも私の記憶に残ってるのは、やはりドラティ/ミネアポリス管の
    「くるみ割り人形全曲盤」、定かではないですがモーラ・リンパニーの「ラフマニノフP協2番」
    スコダの「ショパンP協1番、2番」が印象に残っています。ポピュラーでは「裸足の伯爵夫人」
    のテーマ音楽でユーゴー・ウィンターハルター楽団が演奏する「裸足のボレロ」でしょう。もう
    一つ鮮明に覚えているのは、多分本格的なプリとパワーアンプからなるオーディオ装置だったの
    だと思いますが、その時に借りて来たLPがコンチネンタルタンゴの12吋LPだった事です。GT管を
    見たのもその時です。オイルダンプアームにバリレラ型と言うカートリッジの付いたプレーヤー
    が付属していて、プリには各種EQ曲線の切替SWが付いてる事にも気が付きました。音楽も含めて
    全てが新鮮に私の目に写ったのでした。
    
     兄は自分で楽しむ為にも本格的なアンプを作っていました。我が家の食堂だった12畳の洋間に
    807PP のモノアンプが据え付けられていたのです。多分プレートには500V近い高圧が掛っていた
    に違いありません。普段はラジオが鳴るようになっていて私もラジオ東京で日曜日に放送された
    ポポン・ミュージック・レターで音楽をよく聴いたりしていました。司会の志摩夕起夫の独特の
    語り口やサポート役の浦川麗子の優しい声が印象的な番組でした。偶には、LPやEPも切り替えて
    聴けるようになっていて、ビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」の確かEP盤
    を聴いた時の事でした。独特の低音のリズムに心躍る気がして未体験音楽にある種のショックを
    受けたのを覚えています。
    
     そう言う兄の影響を受けて今の自分があるのですから、ほぼ完成したWRアンプの音を是非とも
    聴いて貰いたいと思い、再三電話で一度来て聴いて欲しい旨を伝えていました。しかし兄も高齢
    で何某か病気を抱えていて、気楽に来れる状況になく話は延び延びになっていました。私も半ば
    諦めていましたが、先日図らずも電話を貰ったのでした。声の張りから元気である事が分かった
    ので一安心していましたが「お前のところのアンプは幾らくらいするんだ?」と思いがけない事
    を聞いて来たのです。「ピンキリだけど一番安いのは5万円かな」と返答したところ、「じゃー
    俺それ買うよ」と信じられない声がしたのです。まんざら冷やかしでも無さそうなので「じゃー
    完成したら連絡するよ」と言って、電話を切ったのでした。
    
     現在の兄は本格的にオーディオをやっている訳ではありませんが、やはり昔取った杵柄は忘れ
    難く、未だに幾つものスピーカーをリビングに置いて、CD再生やUSB 再生などを楽しんでいます
    が高価なものはなく、極普通のオーディオ趣味です。そう言う人がWRP-α9/ANを導入したら一体
    どのような音で鳴るのだろうか、又その音をどのように感じるのだろうか、その場に立ち会って
    確認出来る良い機会だと思いました。これまでに多くのユーザーの方々にWRアンプをお作りして
    いますが、その意味では常に一方通行であり、その場に行って立ち会った事がありません。何か
    分かれば良いと思いました。
    
     最近は基板製作は大体息子に任せていますが、偶々息子の方にも別の録音の仕事がありました
    ので、久し振りに全てを私が作る事になりました。歳のせいもありますが、少し遠ざかっている
    と勘が鈍るのか基板が一度では完成しません。WRP-α9/ANに必要なリレー基板、安定化電源基板、
    左右のアンプ基板の4枚共、すんなりと行かずに何らかのトラブルに見舞われたのでした。私も
    焼きが回ったのかと反省しきりでした。それでもトラブル箇所を何とか見つけられて無事に4枚
    の基板を完成する事が出来ました。
    
     デザインシャーシは息子が早めに作ってくれてありましたので、配置、穴あけ、取り付け等々
    の作業を開始しました。こちらの方は長年の経験が生きていてスムーズに事が運びました。ANは
    Ε-5H に比べて配線が複雑で大変です。コスト的にはANの方が掛っているはずですが、39,800で
    スタートした過去の経緯がありますから、それには目を瞑る事にしています。先ず、安定化電源
    まで正常に動作するかを確認します。正常に動作すれば、半分以上完成に近づいた事になります。
    あとは左右のアンプ基板を取り付けて電源及び入出力の配線をします。安価なアンプでも基板の
    コネクタには一切手を抜きません。一つ一つ丁寧にコンタクトピンを取付けハウジングに納めて
    配線を進めて行きます。これ等の配線が終わればいよいよ動作テストです。
    
     安定化電源までは動作確認が済んでいますので比較的気楽に出来ます。コンタクトピンの差し
    違えやコンタクトピンとビニール線の接触不良が無ければ、問題なく動作するはずです。先ずは
    アイドリング電力を最大でも10W を越えないように調整します。電源トランスに小型のものしか
    使えませんので、オーバーロードに注意する必要があります。最後の砦は残留ノイズです。先ず
    SP端子で左右共に15μV 近くまで下がるかどうかですが、微妙な調整はアース線の引き回し方を
    多少変えて調整します。上手く行けば、最後にHP端子にホンジャックを挿入してHP端子での残留
    ノイズを測ります。これはHP端子の共通アース端子からのアース線を、トランスから数cm離れた
    所でループを描くように引き回して、そのループ面積を調整して残留ノイズ値が左右共に 15μV
    程度に下がるようにします。このアース線はSP端子の残留ノイズには影響しませんから、SP端子
    の残留ノイズに変化はありません。
    
     こう言ったような調整は正にアナログ技術であって経験がモノを言います。全く戸惑いもなく
    成功裏に終わってのでした。あとは試聴を残すのみですが最早やる必要もないくらいに同程度の
    音質に収まります。これはWRアンプが有する再現性のお陰だと思います。アップグレードされた
    旧型WRアンプを含めてどんな型番のアンプでも然りです。今回は兄に敬意を表して、依頼されて
    なかった高級部品化まで施工してありますから、SEコン化を除けば最高の音質の部類になったと
    思います。マニアの方でもブラインドで聴けば、120WのWRアンプとの差は分からないと思います。
    だから表題でハイC/P アンプだと申し上げたのです。まだ完成しない内から兄から催促のような
    電話があり楽しみにしてるのかなと思いました。そして兄に具体的に行く日を告げたのでした。
    
     以前は私の父が晩年を過ごした家が兄のところからそう遠くないところにあったせいで、結構
    行く機会もあったのですが、お互い年を取った事もあってこの5、6年は本当にご無沙汰でした。
    久し振りに車を走らせたのですが、何処の信号を曲がるのかを忘れていて慣れないところに行く
    のは疲れると思いました。しかし、少し遠回りをしたくらいで何とか無事に辿り着く事が出来た
    のです。念の為に、貸出用アンプ一式を積み込んで行きましたので、先ず持参したSPケーブルと
    RCA ケーブルを使い、兄が常用するCDプレーヤーを使って再生して見る事にしました。要するに
    プリ無しですが、電源フィルター以外は三種の神器を使って再生したのです。プリアンプも電源
    フィルターも最初から準備出来る方は余り居ませんから、よくあるケースだと思います。
    
     試聴用ソースですが、兄のCDコレクションの中から探す事にしました。共通に知ってるソース
    となるとパブロ盤のカウントベーシーくらいです。これなら音質的に問題ありませんから、出て
    来た音の評価も正確に出来そうです。使ったスピーカーは型番を聞き損ないましたが小型の JBL
    です。兄が日本向けのものではないとか言っていましたが、結構いい音で鳴ったのでした。兄も
    第一声を聴いて「自分のCDではない見たいだ」と言っていました。暫く聴いた後、SPケーブルを
    兄が用意したものと交換して見る事にしました。兄は結構高かったと言っておりましたが、透明
    のビニール被覆に銅線の色が透けて見えるものでした。私には少し中高域が曇って聴こえる割に
    高域が強調されてるように聴こえたのです。音のナチュラル感が少し後退したと私は思いました
    が、兄にはその差がよく分からなかったようです。私がこの音を聴き続ければ耳が直ぐに疲れて
    来るだろうと思います。
    
     次にRCA ケーブルを昔ダイソーで購入した100円 ケーブルに交換して見ましたが、決定的な差
    は無く、このレベルでは特に問題がない事が分かりました。兄も昔買った似たようなケーブルを
    持っていましたので、結局、RCA ケーブルも兄所有の赤白のRCA ケーブルに変えてアンプ以外は
    全て兄の持っていたもので賄ったのでした。その時点で既に1時間半程が経過していましたので
    時節柄長居は禁物と言う事で、兄宅に別れを告げたのでした。今回の試聴はあくまで臨時のもの
    でしたから、多分兄はシステムを使い易いように再構築しているはずです。システムが落ち着く
    頃を見計らってご機嫌伺いをするつもりですが、全くWRアンプとは無縁のところにポツんと1台
    のWRアンプが入っても、それなりに鳴るものだと言う事が分かりました。既成オーディオアンプ
    に何らかのご不満をお持ちの方々、WRP-α9/ANをご購入になって見ては如何でしょうか。きっと
    オーディオの将来に一筋の光明を見出す事が出来るようになると思います。  

    2024川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Wed Dec 1 22:00:00 JST 2021
    SEコン化したΕ-5H も結構凄い事を実感しました。−−−可能なら、是非お勧めします。
    
     先日、地道に着々とアップグレードを重ねられているユーザーの方から、予約なしでΕ-5H の
    SEコン化の依頼を受けました。多分、軍資金が貯まったのだと思います。ほぼ予約された方々の
    SEコン化及び新規製作が一段落する頃でしたが、相変わらずSEコンはWRアンプに取ってはかなり
    重要な値が欠品中になっています。多分、予約された方を優先した為に一般に販売するSEコンは
    後回しになっているからだと思います。
    
     それでも、何とかしてΕ-5H のSEコン化を実現しない訳には行きません。私の限られたSEコン
    の貯金分を取り崩しても若干の不足が生じます。こうなると以前にも申し上げましたが、SEコン
    にも使われているルビーマイカで作られた英国製のマイカコンデンサーを使うしか、他に方法は
    ありません。その為に機会ある毎にそのルビーマイカコンを購入して、自分のアンプで試用実験
    を繰り返して来た訳ですから躊躇はありませんでした。勿論、ご本人様にもその旨をお伝えして
    許可を得た上で実施しました。
    
     実際には、2種の容量値で合計8個だけそのルビーマイカコンを使用してSEコン化を実現しま
    した。総数34個中の8個ですからSEコンの使用率は約76% になりますが、後述しますように異種
    コンデンサーを使った為に起きた音質劣化は事実上無かったと私は思いました。その理由は既に
    これまでWRP-α120 を含む種々のパワーアンプで体感した音質と比べて明らかな見劣りが無いと
    感じたからです。「見劣りが無い」と言う表現には5Wとワット数では一番低くて不利であるにも
    拘わらずと言う意味が込められています。これなら自信をもって納入出来ると思いました。
    
     納入してから1週間程経った頃に、以下に示すようなメールを頂戴しました。
    
    ★E-5HのSEコン化後の試聴報告(第一報)となります。
    
    ★事前の先生のお言葉にもありましたが、
    ★一聴して、確かに大きな変化は無いように感じました。
    ★正直、BGM のように聞き流す程度では、
    ★SEコン化した事には殆ど気付かないだろうと思います。
    
    と開口一番、SEコン化では決して劇的な変化は起きないと仰っています。正にその通りであって
    非常に常識的なご感想になっています。コンデンサーは確かに高周波特性まで考えた時には微妙
    な差が物理的に出て来ますが、それが余りに大きな音の変化に直結するとしたらそれはアンプが
    安定に動作してない証拠になると私は思います。逆に言えばWRアンプはコンデンサーが変わって
    も、ある範囲内の物理特性のものを使えば安定に動作する事になります。
    
     引き続いて、
    
    ★しかし、集中して聴き込んでみれば…
    
    ★○ 微小ノイズ(歪?)が更に減り、静かになった。
    ★○ 一音一音がより明確になった。
    ★○ 演奏のタメ、間が良く分かるようになり、音楽が一段と楽しく聴けるようになった。
    ★○ 声のリアリティが増した。
    ★○ 空間表現が向上し、全般的にライブ感が増した。
    
    ★…概ねこんな印象を受けました。
    
    と述べられています。
    
     正に同感!!と言ったところです。この方は私が言う過渡ひずみ感を微小ノイズと表現されて
    いますが、僅かな過渡ひずみを聴き分ける事が出来る聴感こそがリスナーには求められるのです。
    聴感はライブに通うとか、生楽器から発せられる楽音を頻繁に聴くとかしないと訓練されません。
    過渡ひずみが減ればそれだけ隠れていた楽音が聴こえて来ますから、静かにもなり、一音一音が
    はっきり聴こえて来る事になります。ピアノのタッチがボケて聴こえるのはこの事が不足してる
    からであり、SEコン化によってタッチがより明瞭に聴こえて来るはずです。このように音の良し
    悪しは楽器の楽音と切っても切れない関係にありますから、楽音を聴く機会の少ない人には音の
    良し悪しの判定は出来ない事になります。
    
     次の行の「演奏のタメ、間が良く分かるようになり、音楽が一段と楽しく聴けるようになった」
    と言う部分はライブに行って初めて養われる感覚だと思います。これは非常に微妙な音の差です
    が明らかにSEコン化で改善されると私も思います。さらに「声のリアリティが増す」と言う表現
    はボーカルものをお聴きになる方がよく使う言葉ですが、「空間表現が向上する」と言う表現は
    普通は余り聴かないと思います。しかし、ライブに行けば空間に音が散らばり正に立体的に音が
    降って来ます。ライブに行かない人には分からない感覚ではないでしょうか。SEコン化は明らか
    にこの感覚を向上させてくれます。
    
     このような訳で、
    
    ★聴き込めば聴き込む程、SEコン化以前よりも味わいが増した事は認識でき、
    ★音楽の旨みをより一層噛み締められる完成度になっているとの実感があるので、
    ★結果的には施工して頂いて良かったと思います。
    
    と取り敢えず、満足感を示して頂いています。そして、また次のステップを
    
    ★これでプリの方もSEコン化できれば、
    ★相乗効果で更にクオリティの高い再生音になるだろうとの想像が膨らみ、
    ★この先期待が高まります。
    
    のように楽しみにされていらっしゃいます。以前にも申し上げたかと思いますが、パワーアンプ
    とプリで半々程度SEコン化の効能を分かち合っていますので、是非プリの方もSEコン化を行って
    頂ければと思います。その時には、私もSEコン化を全力でサポートさせて頂きたいと思いますが
    最後に、次のように釘を刺す事も忘れてはいらっしゃいません。
    
    ★但し、劇的な変化では無く僅かな差でありますので、
    ★SEコン化で金額に見合う効果を得られるかどうかを感じるかは、個人差があるように思います。
    
    と冷静にSEコン化を見られており、ある種の健全さを感じました。それは取りも直さずWRアンプ
    の完成度の高さを物語っているように思います。SEコン化は確かに効果はあるけれどやってない
    WRアンプも決して捨てたものではない事を
    
    ★逆に言えば、SEコン化以外を全て済ませたWRアンプは、
    ★それだけでかなりのクオリティにまで到達している
    ★という裏付けになるのでは無いでしょうか!?
    
    と仰って、念を押されています。
    
     そして、最後に
    
    ★結論
    ★SEコン化は、絶対必要とは言い切れませんが、やはり行った方が良い。
    
    と結論付けられてメール文は閉じられていました。SEコン化未実施のユーザーの方々どうかこの
    感想文を参考に為さって、今後の計画を立てて頂ければ幸いに思います。SEコン化を決意された
    場合は、私が全力でSEコン化完遂に向けて努力させて頂く所存ですので、ご安心頂ければと思い
    ます。 
    
      尚、この方のプリは完全アップグレード済みのWRP-α9であり3種の神器を既に揃えて居られ
    る事を付け加えさせて頂きます。

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